◯拷問投票75【第二章 〜重罪と極刑〜】
「声を上げるようなことはしませんか?」
「初期設定では、声を上げることはないと思いますが、さきほども言ったように学習によって……」
「ああ、けっこうです。ありがとうございます」
検察官の女性は、繰り返しを避けるためか、エンジニアの発言を遮った。
日本において運用されている人型ロボットの九割はM2ロボットの類型種であり、また残りの一割もM2ロボットと性能の違いはほとんどない。
M2ロボットを基準に考えるならば、被告人側の主張はどうだろう。そもそも人間か人型ロボットかについ