マガジンのカバー画像

レビュー(舞台、イマーシブシアター)

28
ネタバレも時々あります。
運営しているクリエイター

記事一覧

地域の物語2024  3月17日

地域の物語2024 3月17日

あえて深く調べずに申込んだ。演劇を観る/演じる以外の関わりに興味が湧いている今だからこそのタイミング。
なんのために演劇を広めたいんだっけ、と考え続けている。答えはすぐに出ないけど、「次はこっちの道だと思うよ」という導きは拾えるようになってきてる気がする。

構成が嬉しかった。俳優が実際に話を聴き(以前の作品を引き継ぎながら)関わった人を演じるプロセスがあったからこその作品。
俳優自身の想いを語る

もっとみる
【レビュー】コップくんのひみつ(2024/3/16)

【レビュー】コップくんのひみつ(2024/3/16)

俳優・宣伝美術家 藤尾勘太郎さんが初めての作・演出。情報公開されたとき、「ふ、ファンタジー!?」と驚いた。
と同時にちょっと心配もあった。ファンタジーというジャンルが演劇で苦手だったんですよね。(思いこみ)
以前観た作品の影響を引きずり続けるのは良くないとわかっていながらも、終わった後に「もったいないなぁ」と思いながら帰ることになるんじゃないか。何も起きていないのに勝手に考え続けていて「あ〜また勝

もっとみる
【レビュー】無茶祭2023「セイムタイム・ネクストイヤー」

【レビュー】無茶祭2023「セイムタイム・ネクストイヤー」

俳優・宣伝美術の藤尾勘太郎さんが企画する、2019年から始めた「無茶祭」。ざ〜っくり言うと藤尾さんが「わくわくすることをやろう!」ということみたいです。(違っていたらすみません、でもブログやご本人の様子を見ていたらこの言葉がしっくりきました)

1年に1度だけ会う男女の不倫の話、と聞いてこの戯曲を全く知らなかったので、悲劇になるのではないかと思っていました。
涙もろいので終演後に涙で顔が酷いことに

もっとみる
【レビュー】EPOCH MAN「我ら宇宙の塵」

【レビュー】EPOCH MAN「我ら宇宙の塵」

次の作品について、
皆さんに一つ聞きたいことがあるんです

2022年4月。新宿で行われたトークイベントで小沢さんが言った。

「次回作の登場人物なんですけど、一人芝居をやるか、今までやったことがない3人以上の作品にするか迷っていて。どちらををみたいですか?」
後者が多かった。だから今回の情報が発表されたときに、あの場所にいた人はこの出来事を思い出したんじゃないだろうか。(伏線回収!)

場所は初

もっとみる
【レビュー】マッドネスハート2

【レビュー】マッドネスハート2

※ネタバレなしのレビューのため、安心してお読みください。

規模が広い会場で動き回りながらの体験型演劇は経験があったものの、少人数での公演は初めてで少しの不安もありながら会場を訪れた。

会議室のような小さい部屋で中央にテーブル。おそらくこの机を囲み何かが行われるのだろう、と予想はついた。マーダーミステリーなどの経験がないためこの空間にまず馴染めるのか不安になった。
参加者は6名。推理は苦手なので

もっとみる
黄昏のまほろば遊園地〜私が忘れたもの〜

黄昏のまほろば遊園地〜私が忘れたもの〜

7/2に終演した遊園地全体をつかった公演。数時間の出来事を振り返ってみる。

人生初のソロ遊園地。目的はイマーシブシアターと呼ばれる、体験する演劇。俳優の後をついていき、協力したり目の前で起こる景色を眺めたりする。

⚾️アオハル野球部コース⚾️受付後、まず4つのコースの中から決める。

スポ根のような熱いドラマを見てみたかったので、ときめいたコースを選択。
なぜこのコースに惹かれたのか?

吹奏

もっとみる
ありのままの自分を出す=愛し愛される。

ありのままの自分を出す=愛し愛される。

昨日、初めてチームで行ったショーが終わった。

役になる前の状態のままで舞台に立つ経験をすることで、何かの役に立つんだろうな。

みんな舞台に立ちなれている(ように見える)人たちばかりで羨ましいな、とも思いつつ慣れていない自分だから出せる味があるんだろうなと最近は思う。

普段は27歳を演じて、しっかりものに見られようとしている。(うまくいっているかはわからない)

子どもっぽい自分、ばかな自分な

もっとみる
観客参加型のイマーシブシアター、本日チケット販売!

観客参加型のイマーシブシアター、本日チケット販売!

観劇、と聞くとどんなイメージがあるだろう?
客席とステージ。観客は席に座り俳優が演じる姿を観る。
当たり前?そんなことはない。

もし、作品に参加できるとしたら?
イマーシブシアターと呼ばれる体験型のジャンルを探求する方々がいる。

ムケイチョウコクとは?
メンバー:美木マサオ、今井夢子、内山智絵、
野元綾希子、AGATA、奥村そら

ムケイチョウコク(以下、ムケチョ)の作品の特徴は
誰1人同じ体

もっとみる
【レビュー】若造(チャマーコ)

【レビュー】若造(チャマーコ)

キューバの戯曲。
クリスマスの数日間をめぐる、とある家族の物語。
日本初訳初演。台本を持ちながらの作品を観劇が初めてだったので衝撃。
少し本編にふれつつ、分析をしてみた。
正しいか正しくないか、合ってるか違うのか。
いったん置いておいて考えるのが好きだから、記憶が新しいうちにメモしておくことにした。

考えようと思えただけで進歩。
また読み返した時に別の想いが湧くかもしれない。

前情報を全く入れ

もっとみる
【レビュー】当事者になる「united me」

【レビュー】当事者になる「united me」

一つの空間に集められた「国民」。
たった一つの資源である水を巡り生き残る道を選ぶための最善策を考える1時間の旅。

当事者になる体験は日常ではできない。
でも、こうして当事者にしてくれる場所は貴重。

瞬時に話の流れを掴むのが苦手な私は一度の説明では全くわからなかったが、同じチームになった方が話をまとめてくれた。
急に何かが起こったとき、私の身体と思考は慌てふためき周りの意見に耳を傾けてばかりにな

もっとみる
【インプロ×脚本芝居】Platform、3年ぶりの劇場公演!

【インプロ×脚本芝居】Platform、3年ぶりの劇場公演!

第22回公演 ヒドラの景。
精神科病院に赴任してきた1人の先生。入院患者たちを独特の治療法で心の鍵を開いていく。

治療の成功と失敗は、その場で決まる。

治療の成功数によって物語の進み方とエンディングが変わり、毎回違う物語。

※治療
お客様からいただいた言葉を使い、患者たちが言ってほしい言葉を言ってもらえるように3分間、主人公の先生が奮闘。
(先生は何を言ってほしいか知らない)

※YouTu

もっとみる
初めての主宰公演を終えて。

初めての主宰公演を終えて。

昨夜、2度目のインプロショーを終えた。夢のような一夜だった。
本当に現実だったのかとぼんやりしている。

舞台に立つ俳優は同じような感覚になるのだろうか。

暗幕をつけ、椅子の準備をしながら実感が湧いてきて緊張がだんだん膨れ上がった。ひたすらに舞台を歩き回り身体と心をほぐしていく。

前に進めない2人の、進むための10年。

今回も多くの励ましの言葉をもらった。言ってみて驚いた。
忍翔さんが信頼の

もっとみる
「白昼のグリーンジャーニー」紹介

「白昼のグリーンジャーニー」紹介

「これは絶対楽しめる!」直感に従い、すぐにチケットを申し込んでいた。
植物をテーマにした作品を観に浅草へ。

チケットがわりの植物を一つずつ取って客席へ。
粋な演出! 好きだなぁ。

客入れの時点から、作品は始まっていた。
観劇マナーを伝えるのは堅苦しいけど、この演出なら協力したくなる。

※写真は全て掲載OKのものです

ふたりの間に置かれたケースに入っているのは紙。これが後々使われることになる

もっとみる
プライマ・フェイシィ鑑賞記録。

プライマ・フェイシィ鑑賞記録。

2022年、イギリスのハロルドピンター劇場で上演された今作。7月に公開され、日本での終わった。

National Teater Live (NTL) とは?

舞台をあまり観たことがない人でも楽しめるはず。

プライマ・フェイシィについて2022年、イギリスのハロルド・ピンター劇場で上演された作品。

脚本は現役弁護士でもあるスージー・ミラー。
法廷でのセリフが重くのしかかってきた。
現実と、そ

もっとみる