見出し画像

荒れた我が家


父の死後、父の目論み通り、纏った金額の保険金が入った。
が、母の私達には話さない心の中の葛藤やストレス、悲しみがギャンブルに向けられ、あっという間にお金はなくなってしまった。
そして、あたしと母は自己破産した。

その頃、ヨシのアル中度も加速し、仕事にも行かず部屋に引き篭もる生活をしていて、部屋の外にもアルコールの匂いがするくらい、朝から晩まで、起きてから寝るまで飲み続けていた。
アルコールに逃げる理由はなにか?どうしたら、抜け出せそうか?話し合いも何度も
したが、常に不安感があり、常に妄想の世界に居るようで、色々、立ち直るための約束をしても守られることはなく、凶暴化していく一方だった。

あたしは、生活もまともに出来ない状況と子供への影響を考えて、離婚に向けて動き出した。
が、それがまたヨシの異常さをむき出しにさせてしまった。
離婚の話後、離婚届にはサインせず、出て行ったヨシはまた、離れた所からあたしを見張り出したが時には、家の中に突然入ってきて、何かを探すように引き出しと言う引き出しを全て開け、中身をばら撒かれた。

毎日毎日、脅しの電話と反省の電話が数分おきに繰り返しかかってた。

またある時は、いきなり保育園に行き、子供を連れて行こうとしたが、子供が凄く嫌がったらしく、その様子で察した先生が引き渡さないでくれたので難を逃れた。
ヨシは子供が欲しくて、連れて行くような奴ではない。
あたしが大事にしている子供を人質に何かを要求するか、傷つけて喜ぶかのどっちかだ。
とにかく、早く引越しをして姿を隠そうと思っていた。

実家の家は父が生前燃やしてしまったのを期に土地を売っていたので、母も1人でアパート暮らしだし、母のお金も底をついていたので一緒に暮らす事になった。
母とは、14歳から離れて暮らしていたので同居生活は、なかなか馴染めず凄く気を使う窮屈な生活だったが、子供をみてもらえるので、フルで働く事が出来るた。

ヨシとの離婚は、ヨシの実家へ行き、事情を話し、録音したヨシからの脅しの電話を聞いてもらい、被害届を出さない代わりに離婚届にサインしてもらった。

これからは、子供に不自由な生活をさせないよう、沢山働いて守っていこうと決意した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?