昼下がりの公園で私にちょっかいをだしてくる存在
ある梅雨の晴れた日に、珍しい梅雨晴れなのでせっかくの天候を無駄にしないために家の近所の公園にきた。その公園は高台にあって少しばかり、階段を登って息を切らせる必要がある。私は公園のベンチでスタンダールの「赤と黒」を読みながら、私の周りを徘徊する鳩を横目にちらちら見ていた。私の持ち合わせている少しばかり集中力を削いでくる鳩は大きい円を書いたり小さい円をかいたりしながら、私の様子をつぶさに監視している。斜め右の奥の方からは数人の男性が、仕事の問題について話している声が聞こえている。