現状維持でなにが悪いのか。

私は今の生活に満足しています。

特に不自由もなく、可も不可もなく。日々仕事がないときをどう過ごすかばかり考えています。

寂しくはありません。実家で暮らしているからです。
私には兄弟もいます。何人かは秘密ですが、人に話すとたいてい「多いね」と驚かれます。

今はとても賑やかです。ただ、いつかは瓦解する関係だろうことは想像に難くありません。
今後起こりうるであろう人生のイベントは、避けようがありません。
今も暮らしを支えてくれている両親は、いつまでも元気で長生きしてくれるとは限りません。老いていくであろう両親、亡くなった後も相続の問題や無職の兄弟の行く末とうとう、問題は山のようにあります。

いつかのことを考えたって仕方がない。
そう思います。ただ、覚悟は必要でしょう。今まで何度もこの問題についてはここに書き残していたように思います。書いた覚えがありますし、頭の片隅には常に置いてあります。
母が最近歯が痛いという頻度が多くなり、時にはものを食べることも困難だと言うこともあります。いつか総入れ歯になってしまうかもしれないと笑い話にできるのも、今のうちなのかも知れません。

私も健康で長生きできるタイプとは思えません。健康診断の結果が少々悪くなっていたので有酸素運動を再開しましたが、それでも不十分でしょう。

私は自分の家庭を持つということは、なんとなく諦めています。
恋愛感情を他人に抱けるというのは当たり前ではなく、誰かを愛したり愛されたりすることは奇跡のようなものだと思います。
私は今までそういう感情を抱いたことはなく、今後もおそらくないでしょう。

それでも、実家の外にいる人と暮らすことはできると思っています。
私は自閉傾向がありますが、それでも誰かと一緒に生活することの尊さは知っているつもりです。

もっと、もう少しだけ自分を出せるようになりたい。
どの人もそうでしょうが、どうしても他人の前だと『良い』人を演じている気分になります。

特に恋愛感情があったら、相手に好かれるために背伸びをするような人も多いと思いますが、それは自分ではない何者かではないかと思ってしまいます。
素の自分で好いて好かれ合う人たちもいるのだろうか、と疑問に思います。

私は今の生活に満足していますが、それでいて現状維持ではまずいのではないかと思う気持ちがあります。
いや、現状維持するには努力が必要でしょう。例えば健康な身体を維持するには努力が必要なように。

私は今の生活を維持するために、それなりに努力をしようと思っています。
目標を立てる場合、人は高い目標を掲げるものですが、いきなり上を目指すよりは現状を維持する方が大事だと考えます。
芸術を極めるにしても、近道は存在せず、努力し続けるしかないのでしょう。

ーーーーーーーーーー
P.S.珍しく｢ですます」調で書きました。
普段は「だ・である」調だったのですが、性格的には丁寧語の方が書きやすいとは思います。断定するのは難しいですが、その方が良いのではないかと思ったのと、ほとんどの小説は「だ・である」調なので、それに倣いたかったというのもあります。エッセイですが、ある意味人生は物語みたいなものでしょうし。

※こちらの記事は、コメントを求めておりません。お読みいただきありがとうございました。