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こどもの読みもの

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こどもにおすすめの本。 かつて、こどもだった大人におすすめの本。
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2020年12月の記事一覧

クマのプーさん

クマのプーさん

🖌A.A.ミルン 1926

📖ひとりの男の子が階段を降りてくる音。「パタン、パタン….。」男の子の後ろで手を引かれているクマのぬいぐるみが頭を階段にぶつけている音です。パパにお話をおねだりに来たのです。この男の子「クリストファーロビン」は「クマのプーさん」が出てくるお話が大好き。パパはプーさんのお話の中に、ちゃんとクリストファーロビンのことも出してくれる。100エーカーの森を舞台に繰り広げら

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ドリアン・グレイの肖像

ドリアン・グレイの肖像

🖌オスカー・ワイルド (1890)

📖美貌の青年ドリアン。彼の理解者バジルが描いたドリアンの肖像画もまた完璧なまでの美と若さにあふれていた。「若さがある間に楽しむのさ」・・・・快楽主義者のヘンリ卿の影響で次第に「悪行」の道へと突き進む。そして肖像画を見て気づく。やがて自分は老いていき、この美貌を失うのだ、と。「永久に若々しいのが僕で、年老いて行くのがこの肖像画だったら!・・・・そのためなら・

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サラジーヌ

🖌オレノ・ド・バルザック (1830)

📎物語は、パリの富豪ランチ家の舞踏会に、場にそぐわない一人の異様な老人が登場するところから始まる。物語の前半はこの老人及びその背景の一族の繁栄を描写する。果たしてこの老人は何者なのか?

📖芸術家サラジーヌはイタリアの劇場でプリマドンナ『ラ・ザンビネッラ』に出会い狂気のように愛する。「彼女に愛されるか、それとも死ぬかだ。」気まぐれで挑発的な彼女には『

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ピーターパン

ピーターパン

🖌J・M・バリ

📖「こどもむけ✍️」「おとなむけ✍️」違った見方で書き込みました。思慮深い時間をお届けできれば幸いです。

📎「こどもむけ✍️」・・・・ロンドンのケンジントンに住むダーリング家は、お父さんとお母さんにウェンディとジョンとマイケルの三人のこども、それにナナという犬を加えた幸福な家庭です。そこへ・・・・ある夜、何者かが窓から訪れる。葉っぱを樹液でつなぎ合わせた服を着て、可愛い真

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アルジャーノンに花束を

アルジャーノンに花束を

🖌ダニエル・キイス

📖33歳のチャーリーは幼児の知能しかない精神薄弱者。昼間はパン屋で雑用にこき使われ、夜は精神薄弱センターに行って読み書きの勉強をする、という毎日を送っていた。従業員によくからかわれるが、彼はそれを親しい仲間関係の証だと思っているし、センターで言葉を教えてくれるミス・キニアンは優しいし。という具合で、人の良いチャーリーは毎日を結構楽しく幸せに暮らしていた。・・・・そんなある

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