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1月23日 通院メモ ストレス反応に対しての情報の整理(7コラム法の活用)

ストレスと感じるような状況やグルグル思考に陥っているとき、頭の中の情報は結構デタラメに入り組んでいる状況というのがよく起こっていることを自覚する必要がある。
それを意識せずともできる人も居るようだが、自分の場合、またクリニックで集団認知行動療法としてテーマを出す人の話題を見ていくと、それが苦手だったりする。
だからこそ、頭の中を整理することで、また物理的に目に見える形に整理することで、気分は冷静になり落ち着きやすくなる。
その際、「7コラム法」という用紙を用いると、整理しやすい。
実際に、クリニックではこの用紙に情報を整理するのを練習する。

情報のピックアップ

どんなことなのか、まずは書き出す。
目に見える形にアウトプットする。
はじめから7コラム法の用紙に書き込まずに、白い紙の上でも十分。
自分の場合、まずノートにモニタリングの中から気になることをトピックとしてノートに書き出しておく。

どのように分類するか

気になることや頭の中に強く印象に残っていることを紙の上に書き出していくのだが、ただ闇雲に書いても頭の中が整理されては行かない。
だから、書き出した情報を色々と分類していく必要がある。
書き出した情報の中から、まずはどんなことがあったのかという「状況」、それによって生じた「気分(感情)」とその割合、なぜその気分(感情)が起こったかという「(自動)思考」、そしてその思考が起こったか「根拠」に分ける。
「状況」がこの情報整理のテーマとなる。
情報整理の入り口、スタートラインになる。
だから、できるだけ状況については小さく細かく問題を分けておいた方が、後々のゴールへと向かいやすくなり、逆にこの状況が広く大きい範囲を扱ってしまうと、後々の段階で頭が混乱し、情報整理が破綻する。
だから、最初の紙の上に書き出したものから7コラムへとステップアップする際に、問題となる状況を細かく分類しておいた方が良い。

問題は誰のものか?

次に、ストレスとなる問題の状況や根拠が誰の問題なのかを分類していく。
自分の問題なのか、相手の問題なのか、それとも仕事などの物理的環境の問題なのか、制度的な問題なのか

結構、ごっちゃになっていることが多い。
これを分類できればアイデアも出やすくなる。
ただし、この情報整理を終わりきらせるまでは、アイデアについては保留しておいた方が良い。
というのも、アイデアや工夫というのは今後の行動の方針に関わることになってくる。
情報を整理し、ストレスとなる感情の整理が終わりきっていない間のアイデアや工夫は、得てして感情的になりやすく冷静さに欠ける。
破綻したり、対人関係を壊してしまうようなこともあり得る。
だから、しばらくは置いておく。

書き出されたものが躁よりなのか、鬱よりなのか

ここまで書き出せるようになれば、かなり頭の中は整理される。
自分が周りの状況に振り回されていたり、自分の問題ではないことを自分の問題として扱ってしまっているかもしれないことに気付きやすくなる。

ただし、これを分類することができるようになるまでに、それなりの時間がかかる。
感情的になっている間は、分類しにくい。
また、以前にも書いたことがあるが、躁の状態は他責になりやすく、鬱の場合は自責になりやすい。

7コラムに落とし込む

こうした情報は、ただノートに書き出していくのも良いが、紙の上にまとめることが苦手な場合もある。
自分の場合がまさにそう。
どうも、書き出した情報がごっちゃになりやすい。
そういう場合は、認知行動療法としていろいろなところで用いられている「7コラム法」の用紙に落とし込む。

この用紙を用いる場合、さらに自動思考を打ち消す事実や根拠となる「反証」、その反証によってどんな思考とした方が良いのか「適応的思考」を書き加えていく。
例えば、最初の根拠に書いたことがすべてではないことなど。
「○○が言っていた」
というのを最初の根拠にあげたとしたら、反証は
「○○以外は誰もそんなことを言っていない」
や、
「□□はそのことについて、違う評価をしていた」
など。

最初の根拠に上がって来やすいのは、どうしてもインパクトのあることだったりする。
しかし、印象に残りやすいのはインパクトのあることで、その周囲まで見てみると、そこまでひどくないことがある。

取り組む時間帯

冷静に物事を考えられるゆとりと時間が必要になる。
しかし、この情報の整理は夜にはむいていない。
理由は二つ。
夜は既に一日の疲れが脳にたまっていることもあり、グルグル思考になりやすく、頭の中の情報を整理するのが難しい。
また、思考が高くなることで、脳の中の体温が上がりすぎ、睡眠の質が悪くなることで脳の疲れがとれにくくなる。
だから、こうしたモニタリングを兼ねての情報整理は、午前中がむいている。

情報の共有と検討

この情報の整理をやり始めるに当たり、自分一人で書き始めるけれども、差し支えなければ人に見てもらう方が良い。
自分の場合は、クリニックのリハビリの先生。
そして、集団認知行動療法のテーマとして持ち出してみる。
また、認知行動療法を理解できるような家族や知人に見せてみる。

どうしても、自分一人の視野というのは狭いもの。
狭いからこそ、ストレスに感じてしんどくなってしまう。
そこで、他の人の目線や考えを取り入れてしまう。
他の人の頭を貸してもらう。

そこで、紙に書かれている情報だけでわからないことは、どんどん質問してもらう。
質問してもらうことで、自分の思考の前提となっていることや、自分の問題と思っていたことが周りの状況の問題点だったりすることも見えてきたりする。
そこで出てきた情報は、用紙にさらにどんどんと書き込んでいく。

テーマを元に対話が進むことで、情報はさらに整理されていく。
そして、7コラム法の用紙がどんどんと成長していく。

最後に気分の変動を記録

7コラム法の用紙の一番最後に、再び「気分」というのが有るので、ここにも気分の割合を書き出す。
この気分の割合は、適応的思考などを取り入れた場合の割合を書く。
大概、はじめの方の気分の割合は高いが、7コラムの情報整理がうまくいった場合は最後の割合が下がってくる。
逆に下がらなければ、情報整理がうまくいっていない証拠でもある。

ただし、ここで勘違いしてはいけないことは、うまくいっていないことが「悪い」ことではない。
情報を整理していくのに、もっとスモールステップに切り分ければ良いと言うことを示していることが多い。
さらなる情報整理の段階へとつなげられるきっかけになる。

認知行動療法はめんどくさいけど・・・

正直なところ、こうした頭の使い方はものすごく疲れる。
自分のことを掘り下げていかないといけなくて、自分の内面に蓋をしていたことを見なければいけないことも多い。
こうした思考をすること自体が苦手だったりする。

しかし、それをしてこなかったからこそ、双極性の症状がひどくなってしまっているということは事実でもある。
こうして、自分を見つめ直す機会を持たないまま、今後も生きていくとしたらどうか?
おそらく自分の場合、とんでもない未来しかないような気もする。
何度も再発してしまう様な気がする。

頭の使い方としてのスキルを身につける。
実のところ、頭の中の情報整理というのは、頭の使い方のスキルであり、よりよい生活や人生を送るためのスキルに他ならないのではないか。
最近、本当にそう思う。

スキルなので、こうしたものを生かしながら生きている人と関わり合って成長した人は、そのスキルを身につけやすいだろうし、実際身につけている人が多い。
しかし、そんなスキルを身につけていない人の周りで育てば、当然ながらそのようなスキルがあること自体に気付かず大人になる。
「身近に事実と感情をごっちゃにして話す大人は居ませんでしたか?」
双極性障害というのが遺伝性があると言われているが、こうした環境因子もあるはず。

生きにくいと思った場合、ストレスがどうしても解消しにくいという場合、自分のスキルがないことで対応が難しい場合がある。
それが、良い悪いと言っているわけではない。
自覚しておけば、注意することができる。
それだけでも、一つスキルアップしている。
取ることのできる対処も工夫できる。

そうした積み重ねが、よりよい人生や生活につながるのだろう。
だからこそ、自然にできないのなら、できるようにトレーニングして、下手なりにも使いこなせるレベルになれればと考えている。

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