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20211114 通院メモ 軽躁状態で思考があふれてしまったときのブレーキ

この1週間は、基本的に鬱の状態へと落ちることが無かった。
しかし、軽躁の状態というのも実はとても疲れる。
なにせ、思考の高さがすごい。
こんなに脳を使ってどうするのか?と思うくらい、ちょっとしたきっかけで色々と思考し、アイデアがあふれ出てくる感じになる。
だからではないけれど、夕方には頭が疲れてしまっている感じがすごい。
思考が高い状態だというのに気付いたときに、どんな方法で脳の回転や思考を止め、脳を休める事が出来るか。
そこのところが、今の状態になってからの課題として感じているところ。

工夫その1・・・ルーティンやスケジュールの管理にAppleデバイスを活用

課題としてあるものに対処する基本的なことは、ルーティンを崩さない、ルーティン以上のことをしない、スケジュール以上のことをしないというのがある。
時間で区切り、ストップをかける。
思考が高くなると、時間の感覚が一気になくなってしまうくらい過集中してしまうので、ブレーキをかけるためにApple Watchのタイマーを使ったりして、物理的な刺激で気付かせる様にしている。

また、ルーティンも課題があれば、ずっと同じでは無く少しずつ順序を入れ替えたりしている。
そうしたことは、頭の中だけでおいておくと脳への負担が掛かる状態になるので、ノート上に書いて外に出してしまうか、もしくはiPhoneのスケジュールに入れ込んでしまう。

例えば、朝のルーティン。
平日、休日関係なく、6時に起床している。
これは、iPhoneのヘルスケアの睡眠で設定できるので、Apple Watchのアラームが鳴ってくれる。
そのあと、家事へと移行していくのだが、家事を優先していかないと、面倒くさがって後回しになってしまいがちな事もあり、起きたあとの順序は細かく決めている。
まず、洗濯機を回す→お手洗い→歯磨き・洗面。
このあとが結構課題だった。
家人が同じ時間帯に起きてきてテレビをつけてしまうのだが、自分はこれがとても苦手。
一気に頭の中がグチャグチャとなるのがわかるので、できるだけテレビから離れたい。
しばらく前は、ここから仕事部屋のデスクに座り、スケジュールの確認や気になっていることの書き出しをするのだが、ダラダラとYouTubeを見てしまう癖があった。
このYouTubeが厄介で、このタイミングでYouTubeを見てしまうとその日の調子が悪くなる感じがすごくある。
つまりは、かなり脳への刺激が強いということだ。
なので、ここから昼食の用意をしたりするために台所に立つ様にした。
弁当作りをして、ついでに朝食も作る。
朝食は短時間で済むものなので、このしばらくの間だけは家人にテレビを我慢してもらう。
ここは、協力してもらえるためのコミュニケーションが取れているので、助かっている。
朝食が済むと、食器を食洗機に入れて再びリビングから離れる。
ちょうどそのタイミングくらいで洗濯機が止まるので、風呂掃除をしてから、洗濯物を干すという順序になる。
だいたいこの時点で7時半くらい。
これで、1時間半のルーティンが出来上がっている。

7時半からは、情報整理の時間を1時間設定している。
iPhoneのカレンダーアプリにスケジュールを設定しているので、7時半の段階でApple Watchが知らせてくる。
ここで、ルーティンが上手くいっているかどうかがチェックできる。
時間で区切りをつけることで、いつもの行動に変化があったかどうかをモニタリングするタイミングにもなるのだ。

こんな感じで、一日の区切り区切りにスケジュールを設定して、通知が来る様にしている。

工夫その2・・・身体を動かすことでブレーキをかける

思考というのは、脳の中だけで起こっている状態。
ただでさえADHDの性質を持っている自分からすると、何かの刺激が入るとそちらに意識が向きやすい。
特に、視覚からの刺激に反応しやすい。
長所として捉えると、ものの形を把握しやすかったり、立体的な構造を理解するのに良かったりする。
しかし、悪い面で言うと、その視覚への刺激がきっかけとなり思考が進んでしまうことになる。

一番、簡単なのは目を瞑るという行動。
目からの刺激をカットしてしまう。
しかし、自分の場合、一度思考が回り出した状態の時には、なかなかこれだけでは止まらない。

次にチャレンジするのは、呼吸法。
ゆっくりと呼吸をすることに意識を向けることで、交感神経と副交感神経にアプローチして、自分を落ち着かせる様にする。
これは、鬱よりの混合状態で思考が高まっているときには、結構有効だった。
しかし、今の鬱から抜けて、軽躁状態の時には余り効かないのがわかった。
とにかく、色々なアイデアがあふれてあふれて仕方ないのだ。
短期記憶が弱いという自覚もある。
だからこそ、これまでの癖で思考を何度も何度もたどって、流れとして長期記憶へと落とし込む様にしようとしてしまう。
目を閉じてゆっくりと呼吸をしていても、いつの間にか思考へと意識が向いてしまっていることが多くなった。

そこで、次の段階。
身体を少し動かす事へのアプローチでブレーキをかける。

今週、色々試してみたところ、一番効果的だったのはストレッチだった。
身体を伸ばす動作をするときに、どこの筋肉を伸ばしているのかチェックしながら身体を動かす。
意識を頭の中のことから筋肉へと向けるので、これが思考を完全にストップさせることが出来る。
クリニックのリハビリワーク中、椅子に座っている状態でも出来るストレッチでも効果はあるが、自分の場合は下半身へのアプローチをする方が一気に止まる。

ストレッチをしたことによる身体のすっきり感と、頭の回転を止めた事による脳のすっきり感が両方やってくる。
自分の中では、結構効果的。

工夫その3・・・運動はかなり効果が高い

最後にこれも王道なんだろうなぁと感じるものが、運動。

自分の場合、運動は基本的に大嫌い。
身体を動かしたくない。
これは、幼い頃からの劣等感から来ているところの自覚もある。
そうしたこともあって、運動をすると考えるだけでも、色々と考えて悩んでしまう。
しかし、スケジュールの中に入れてしまって、何も考えず、動き出す。
最近になって、劣等感から抜け出すことが出来たところもある。
自分の身体は自分だけのものなので、それを卑下してしまい劣等感を抱いても仕方ない。
自分の特性というものを受け入れてからは、劣等感どうこうを感じる事に頭を使うよりも、今どうすればいいのか?ということに意識が向く様になった。
そうすると、自分に合った運動というものに取り組める様になったところもある。

やっていることは単純。
ウォーキングを30分間、そして下半身中心の筋トレを10分間。
それだけ。
ウォーキングを30分する間は、結構思考が上がってきやすいのだが、身体の動きをチェックすることに意識が向き始めると思考も止まる。
ペース配分に対して、自分の身体がどれだけ動いているの、呼吸の乱れ具合、姿勢や力みなどなど、一つの事に集中していくことで思考が止まる。

さらに、帰ってきてから筋トレを行う。
筋トレはキツいから、身体にだけ向き合う感じになる。
色々な思考を完全に止めることが出来る。
だって、余裕が無いのだから。

工夫その4・・・家事をする

ルーティンの中に入れ込んでしまっているけれど、軽躁になってみてものすごく効果が高いなぁと感じたのは、家事。
朝のルーティンの中にある洗濯や弁当作り、朝食を作ったり食器を洗ったり、夕方一通り運動をし終わって入浴後に行う夕食作り。

特に行動の結果が自分の満足感にもつながりやすい料理は、充足感がとても高い。
と、同時に、完全に意識は料理することに向くので、思考を止められる。
料理をする間というのは、細かな段取りがあったりするし、美味しいものを食べたいがために味への集中があったり、何かを考えながらということはとても難しい。
包丁を持ちながら他のことを考えるなんていうことは絶対に出来ない。
危なくって仕方ない。

洗濯物をたたむことも、手先を動かしながらになる。
掃除機をかけたり、床を拭いたり、食器を洗ったり、家事全般はそのことに意識を向けることで、思考を止めることが出来る。
ルーティンの中に入れ込むことで、確実に脳を休める事が出来る。

共通していることは

効果として感じているところの共通点は何か?
どれも、認知行動療法でいうところの「行動」。
行動することで、脳のスイッチを切り替える。
切り替えることで、脳への負担を小さくしている。

自分が双極性障害を発症するメカニズムは、基本的に脳への負荷の大きさに寄るところが大きい。
ADHDという衝動性の大きな特性から、脳への刺激が入りやすく、そしてそれがスイッチとして思考の高い、脳への負荷が大きな状態になってしまう。
常に脳への刺激を求め続けている状態にもなりやすい。

だからこそ、頭の中だけの状態を強制的にストップさせるには、脳の他の所を使う状態、つまりは行動を変えたり身体を動かすというアプローチが必要になる。

自分の特性に合わせて、脳を休める事の出来る行動を入れ込むことが出来るか、そしてそれが継続できるかがとても大切になってくる。

復職するに当たり、このルーティンを継続できることが再発しない大前提になってくる。
ここのところリハビリの先生とマンツーマンでお話しする機会を作ってもらっているのだが、先生が言いたいことはそういうことなのだとものすごく実感できる様になった。

自分の頭を休める事を辞めてしまったら、再発してしまうということ。
だから、こうした頭を休める事につながるルーティンが出来なくなる様な仕事の状態というのは、ダメだということを前提に仕事と向き合わないといけない。
それだけ、生半可な病気ではないということだというのがわかる。

薬漬けで、意識がもうろうとしながら今後生きていきたくは無い。
また、双極性障害の振り幅が大きくなって、とても苦しい鬱の状態にはなりたくない。
波があっても小さく、取り戻すことの出来る幅での生活を続けることが、今後の人生にとても大きく関わる事になる。

ここまでのことがわかって、ようやく復職へ向けた取り組みということの意味がわかった様な気がする。
これがわかったことで、モチベーションも少し上がってきた。

自分の特性に対して、自分を責めたり嘆いたり、卑下して劣等感を抱いていても、それはただただ自分を苦しめるだけのことになる。
それよりも、自分の未来がいい方向へつながる様に、今できることを続けていくしか無い。
それがわかったことが、この1週間の何よりの収穫だった感じがある。

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