見出し画像

地域企業の未来を拓く!「フルファネルラボ」設立秘話に迫る~地域、中堅・中小企業の成長モデルを創出する実践型ラボ~

ソウルドアウトより地域企業の未来を担う成長モデルを構築する『フルファネルラボ』を10月に正式設立いたしました!

このラボは、成長を目指す地方を含む全国の中堅・中小企業向けに、フルファネルマーケティングの研究と実践を通して成長モデルを創出する実践型のラボです。

フルファネルマーケティングとは、顧客がブランドを認知し、興味を抱き、実際に購入し、その後リピートするまでの一連のプロセスをシームレスに最適化する手法です。これにより、顧客体験の断絶を防ぎ、長期的な関係構築を実現します。

なぜ地域、中堅・中小企業(SMB)の成長のためにフルファネルマーケティングが必要なのか?ラボ代表であるチーフクリエイティブオフィサー(CCO)鷹觜 愛郎たかのはし あいろうと、主席研究員である亀ノ上 忠昭かめのうえ ただあき中村 太一なかむら たいちにインタビューしました!


「日本初」地域・中小企業に特化したフルファネルラボ

100億円企業を生み出すためのフルファネルマーケティング


──── 鷹觜さんはどのようなことを目指して「フルファネルラボ」を立ち上げられたのでしょうか?

鷹觜:日本の地域から未来の成長企業を生み出していくためです。

私たちソウルドアウトは「中小・ベンチャー企業が咲き誇る国へ。」をミッションに掲げ、創業以来、日本の地域、中堅・中小企業が抱える課題に向き合ってきました。その武器として、中小企業が次なる成長ステージに進み、未来をつくるために必要な「フルファネルマーケティング」の力をラボという形で保持し、高めていきたいと思っています。

地域、中堅・中小企業(SMB)に特化した「フルファネルラボ」は、成功事例の研究・実践を通して、これからの時代に求められるフルファネルのアセットを具体的な形で提供していきます。

中小企業が、年商100億円規模の企業へと成長するまでの道筋をつくっていきます。


──── 中小企業が大きく成長していくためには、フルファネルでの支援が必要だということですね。

鷹觜:地域、中堅・中小企業は、成長の初期段階で数々の課題を克服する必要があり、特にフルファネル視点でのマーケティングが欠かせません。しかし、フルファネル視点でのマーケティングができていないことが、成長の道筋を止めてしまっているのです。

デジタルを上手に使いこなせていないとか、ファネルを跨いだ獲得施策ができていないとか、ブランド領域やCRM領域が未整備だとか、一つのやり方では突破できない多くの要因が、成長のボトルネックになっています。

それは、もしかしたら私たち広告代理店の提案力に原因があるのかもしれません。マス広告だけを売る、デジタル広告だけを売るというように、提供する側が自社の得意な領域の支援だけにとどまってしまっている。

地域においては、様々なアセットを組み合わせて、初期段階から成長を支援することがとても重要なのに、フルファネル目線での支援ができていません。

ラボ長
チーフクリエイティブオフィサー(CCO)
鷹觜 愛郎

──── マス広告なら「認知」だけ、デジタル広告なら「獲得」だけ、というようにファネルごとに分断されているために、成長の頭打ちが起きてしまっているという状況なんですね……。

鷹觜:私は、地域に軸足をおきながら、ずっとそこに課題を感じてきました。

フルファネルラボの活動を通して地域発の成長モデルを、お客さまがオーダーしやすい「ワンストップ」で提供することができれば地域創生に大きな課題を抱えている日本の未来に希望を灯す活動になると考えています。

それは同時に、地域メディアの未来にも希望を灯します。エリアを限定したテレビCMやラジオCMは、デジタルに比べて非常にコストパフォーマンスに優れたメディアです。さらに地域の新聞やチラシを、デジタルと最適に組み合わせることで、広告による獲得(=コンバージョン)を、大都市とは異なるきめ細かな構造にして「初期成長のゆりかご」にできると考えています。

「リード型」「店舗送客型」「D2C型」など様々なタイプのお客さまに、結果にコミットした成功事例を、最小コストで地域から生み出す道を本気で模索したい。「エリア×メディア」のきめ細かな設計は、大都市のデジタル・マスができないことをやれる可能性がたくさんあり、マクロ視点では見つけられなかった相乗効果がつくれるはずです。

フルファネルマーケティングを駆使することで、地域企業の成長ポテンシャルは無限に広がります。まだまだ成長の可能性があると考えています。


──── 今回は地域、中堅・中小企業(SMB)に特化したラボであり、大企業のフルファネルマーケティングのやり方とは異なる手法を研究していくということですね。

鷹觜:大企業の場合、予算が大きくなるため、認知から興味関心、獲得、リピート、ファン化までの異なるファネルを、完全にワンストップで行なうのはとてつもなく難しい。実に多くのスペシャリストやチームが、領域ごとにベストプレーを繰り返して、大きなアメーバのような成長モデルを成立させています。こういった構造こそが、規模の大きなブランドのリスクヘッジにもなっていますね。

一方、地域・中小企業は、ファネルごとに分断した取り組みをしていると、チャンスを失ったり、明らかなロスが生まれたりしてしまう。全てのファネルを、一つのチームで完結したほうが、効果的かつ成長に真っ直ぐに向き合えます。

私たちソウルドアウトが「フルファネルのワンチーム」をつくるのは、本当に成長したい地域の企業に寄り添い、それを実現できるスキルをもったパートナーになりたいからです。


ソウルドアウトの魂「中小・ベンチャー企業が咲き誇る国」を形にする場所


──── フルファネルマーケティングの武器をもち、成長企業を生み出していくことができれば、ソウルドアウトのミッションである「中小・ベンチャー企業が咲き誇る国へ。」の実現にもつながりますね。

鷹觜「中小・ベンチャー企業が咲き誇る国」の実現は、簡単なことではありません。

地域にあるすばらしい商品や独自の技術、個性をもった会社を、何倍何十倍にも成長させるには、ソウルドアウトの総力戦で挑まなければなりません。「ラボ」という建て付けによって、会社横断で組織を生成し、この力をフルに使うことができることに感謝しています。

私たちは「日本初の地域、中堅・中小企業(SMB)に特化したフルファネルラボ」として「旗」を立て、総力戦で成長を支援していきます。


──── 鷹觜さんは昨年の5月に博報堂からソウルドアウトに参画されました。フルファネルラボの構想はいつからされていたのでしょうか?

鷹觜:実は3年ほど前から、地域の企業を成長させるための「型」や仕組みをつくりたい、そのためのチームをもちたいと思っていたんです。

私は博報堂時代、「スダラボ」という、デジタルを活用して広告の新商品を生み出すラボで活動していました。ラボ内では若手メンバーの育成を並行して行ない、社内でデジタル広告の新しい「旗」を立てることができたと思っています。

ソウルドアウトに入社後、スダラボでの経験を活かして、熱い想いをもったメンバーたちの魂を形にする場所、地域で志をもつ会社の力になれる場所をつくりたいと強く感じるようになりました。

今年の4月から、社内の十数名のメンバーによる調査・研究を開始しており、半年間の準備期間を経て、今回、正式にフルファネルラボの立ち上げに至りました。


亀ノ上:ソウルドアウトとしても、お客さまのビジネス成長に貢献するために、自分たちが得意とするデジタルマーケティングにおける獲得領域以外でのサービス提供の必要性を感じていました。

鷹觜さんの入社前から、獲得領域以外にサービスの幅を広げていこうとチャレンジしてきていたので、ラボ立上げに関しては全く異論はありませんでしたね。

顕在層(獲得)を中心とした運用型広告は成果が出やすいのですが、対象となるターゲット数が少なく、一定規模に達すると成長に陰りがみえはじめます。さらなるビジネス成長を実現するには、認知、ブランディング、CRMなどといった、ファネル拡張に向けたマーケティングが必要です。

私自身、地方営業所に在籍していた頃に、フルファネルマーケティングの提案によってお客様のビジネス成長に貢献できた経験があり、この取り組みの重要性を感じています。

主席研究員
デジタルマーケットデザイン本部 本部長
亀ノ上 忠昭

中村:私たちのお客さまは、ECサイトにおける売上向上、問い合わせ数の増加、さらには来場促進など、多岐にわたる目的をもってマーケティング活動を行なっています。

ですが現状では、それぞれの目的に応じた明確な戦略や手法が十分に確立されていません。企業が次の成長ステージへと進むためには、より体系的で効果的なアプローチが求められるのです。

こうした背景から、ソウルドアウトが企業のビジネスモデルや成長ステージに合わせ、柔軟で、領域を超えた支援ができるようになる必要があると考えていました。

フルファネルラボは、単に効果的なマーケティング戦略を創出するだけではなく、お客さま一人ひとりの未来を形作る重要な役割を担います。そして同時に、ソウルドアウト自身の未来を創造し、さらなる成長を遂げるための基盤作りにもつながるでしょう。

私たちは、お客さまとともに未来を見据え、常に最前線で価値を提供し続けることを目指しています。

主席研究員
デジタルマーケットデザイン本部ストラテジックプランニンググループ
中村 太一

鷹觜:ソウルドアウトが博報堂DYグループに入ったことで、フルファネルのアセットを提供できる体制がさらに整いました。

フルファネルマーケティングを実践して成長できる「型」を本当に求めているのは、中小企業だと思っています。私たちソウルドアウトも、研究と実践を通して一緒に成長していければと考えています。


フルファネルラボは「実践型」ラボ

型化のための研究・実践を繰り返す


──── では、現在フルファネルラボでは、どのような取り組みを行なっているのか教えてください!

亀ノ上:現在は、毎週金曜日、ラボメンバー全員が参加してマーケティングの事例研究を行なっています。事例研究の対象は多岐に渡り、年商10億から100億に成長するための「型」になりそうな事例を集め、徹底的にデコン(※「デコンストラクション」の略。事例を解体し、新しい枠組みを構築すること)しています。

業種業界ごとに、どのようなステップで顧客を増やしているのか。どのようなLTV戦略やCRM戦略、認知拡大戦略があるのか。企業サイズが小さかったところから、どこで大きくモデルチェンジができたのか。

社内外の成功事例をもち寄り、ディスカッションを通じて知見を深めています。


鷹觜:ローワーファネルやミドルファネルから、アッパーファネルへ、どのように視点を拡張したのか。どのような手法を用いたのか。どのサイズで行なった際に「認知と獲得の相乗効果」は強く生まれるのか。手段や手法を、とにかく数多く研究しています。

得られた知見は、提案に取り入れます。成果が見込める実践に取り入れながら「型」をつくっていきます。単なる研究発表の場ではなく、実践型のラボであることが特徴です。


中村:成長の「型」を創出するためには、既存の成功事例を徹底的に研究し、その知見を活用する方法が一般的です。過去に成果を上げた戦略や手法を理解し、自社のビジネスモデルに適応させるイメージですね。

しかし、成功事例の転用だけでは、新たなアイデアや革新的なアプローチを生み出すのは難しい。

そのために、もう一つの方法も非常に重要だと考えています。それは、想像力を駆使して全く新しい仮説を立て、実際のビジネスシーンで試し、磨き上げていくという方法です。

このプロセスでは、お客さまから直接フィードバックを受け取りながら、提案を精緻化し、より効果的な戦略へとブラッシュアップしていきます。これらの連携プレイが、持続可能な成長への道を切り拓く鍵となるのです。

──── では、ラボメンバーはどのようなメンバーで構成されているのでしょうか?

鷹觜:ラボ代表は私が務め、中村さんと亀ノ上さんに主席研究員を務めてもらっています。中村さんには、ブランド構築や認知、獲得という、ローワーからミドル、アッパーファネルまでを主に研究してもらい、亀ノ上さんには、獲得後のリピートやアップセル、クロスセル、ロイヤリティーループ、ファン化といったCRM領域をお願いしています。

ラボメンバーは、ストラテジックプランニング、クリエイティブ、運用コンサルティングの各分野に精通した社内のマーケットデザイン職で構成されています。


中村:広告運用に長けた人やD2Cの支援が得意な人、もともと企業でマーケティングを担当していた人、クリエイティブディレクターなどが一堂に会し、様々な視点から情報交換を行ないながら、新しい成長の「型」を構築していますね。


亀ノ上:メンバーの力を結集することで、一本の成長の道筋が、かなり見える化してきています。これまでのソウルドアウトではほとんどなかったファネル拡張の新しい提案が、9月までの半年間で80件ほどあり、去年の倍以上に増えました。

また、ラボの話とは少しずれますが、中小企業へのサービス提供にAI活用は必須です。今後は、ラボの活動と同時にAI活用を進め、提案の質を高めていければと考えています。


日本の地域創生のエンジンを目指して


──── 今後フルファネルラボが旗印となって、地域から成長企業が生まれていくことが楽しみです。

鷹觜:フルファネルラボは、政府が地域創生の柱として支援を強化している「中堅企業」を生み出すエンジンにもなりたいと考えています。

今年の3月には、経済産業省が「中堅企業」を法的に位置づけ、地域経済のけん引役として重点的な支援に乗り出すことを発表しました。(※)

※経済産業省「成長力が高く地域経済を牽引する中堅企業の成長を促進する政策について」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/katsuryoku_kojyo/seichou_sokushin_wg/dai7/siryou3.pdf

──── ソウルドアウトが、「中堅企業への成長のためのフルファネルマーケティング支援会社」という立ち位置を目指す、と。

鷹觜:そうですね。フルファネルラボの活動を通して、実践事例を交えた書籍の出版を来年の上期頃に予定しています。日本の地域、中小・ベンチャー企業が中堅企業を目指すためのフルファネルマーケティングにおける、ソウルドアウト独自のメソッドを発表、提供していきたいです。


編集後記
これまで地域でたくさんの事例を生み出し、広告賞も多数受賞されてきたCCOの鷹觜をラボ長に、新たなチャレンジがはじまります。ラボの活動に、地域企業の成長に、ソウルドアウトの未来に。乞うご期待です👏

【インタビュー・執筆・編集:みやたけ(@udon_miyatake)】


👇 岩手県釜石市の老舗水産加工会社にて、D2Cブランドの立ち上げをご支援させていただきました!

👇鷹觜と、グループ執行役員の北川の対談です。

👇 対談・インタビューはこちらのマガジンにまとめています!


ソウルドアウト公式noteでは、週に1~2回ほど、デジタルマーケティングに関する情報をお届けしています!
ぜひ、フォローをお願いします🔥


この記事が参加している募集

デジタルマーケティングに関するご相談・お問い合わせはこちらからお願いします🔥