見出し画像

20240621「雨にうたれてもかまわない」

涙目のあの子は
少し小さく
うつむきかげんに
とぼとぼと歩く
もたれかかったと思ったら
しばらくじっとして
また歩き出す
どこまで行くのかは
わからない
けれどどこかに着くのだろうけれど
そこは誰も知らない
零れたものを拾って
また取り戻して
少し強くなるかもしれない
ただうたれただけ
ただ悲しくなっただけ

曇りだけれども
雨が降りそう
もしかしたら晴れるかもしれない
日差しを避けて
木陰を選んで
進むことを進ませる
鼓動はいつも通りに
動いていると思う
水分を得て
また溜めて
少しずつ放つ
どこから来たのかは
わからない
水の惑星だと誰かは言う
流されたらいい
雨にうたれてもかまわない

昼間を伸ばし
夜を待って
部屋へと戻る
悲しかったことや
そうではないことまでも
抱えてあげて
空っぽになるまでは
身体を投げ出し
1日を済ます
もう、と言って
ふう、と息をはく
少し眠って
連絡を待つことにする
明日はいいことあるといい
そして明後日もその先も
そう思ってみてもいいのだから

この記事が参加している募集

#朝のルーティーン

16,218件

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

読んでくださってありがとうございます!サポートいただいた分は、noteの他のクリエーターのサポートに使わせていただきます😁