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20240506「小さな音読」

昨日からの風で
今朝もざわつく
何かが転がり
打ち付ける
穏やかではないが
まだ静か
耳を澄ませば
わたしの中でも
木霊して
かき混ぜられた物事をなぞる
どれをも拾い
しばらく見つめ
また打ち捨てる
これでもないが
これでいいかもしれない
それでいてまた続けている

手にしたものは
植物の何か
木々の実の
葉っぱの枝の
根っこの草たち
強さを隠し
弱さを見せ
何かしらのそれらを
身体のどこかへ置いておく
いつの頃からか
手にとって
そっと触って
少し喜ぶ
柔らかさと刺有りの
苦味と香りで
わたしは気分よくなるだろう

小さな音読で
適当な旋律で
持て成すそれらを揃え
また引き出しへと並べる
どれを選んでもいいというなら
それとこれ
そしてあれと
もうひとつそっちを
欲張りだが
どれもがわたしの分身
衣を返し
裏表のシャツをまだ着ている
催促された返信はまだ読んでいないし
着替える間にもそれらは落ちつつ
まだ答えている
そして感覚のどこかで憶えている

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