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20240120「附置の糸遊」

チクタク回って
元に戻る
さっきとは違うけれど
周回遅れでも
早回ししても
わたしは遅れてしまう
一足飛びでとオーダーするも
また同じような所に着地する
誰かが置いた停留所で
暫し待って
次のバスを見送る
さよならと手を振って
今度こそはと表示を見逃し
また座り込む
巡回するのは
思考の溜まり場
そそくさと歩けばいいものを
疲れてしまうからと
楽しようとしている

では楽しめたらいいはず
時間の区切りで
配られる再配達
それは違う人が届けてくれる
わたしの遠くでは
既に同等なのだと
昨日の今日の時間を見る
錯誤だとしても
崩れた砂山
転回する揺れ
どの周波に耳を寄せ
どの高低を忍ばせるのか
どうにも居ても立っても居られない
いや待て
落ち着きつつ
知らせを募り蓄えつつ
放つ時が来るとして
発条を巻くことにする
万端の兆しを身体に揃える

道のりの一歩
その向こうへとまた出立する
何度でも用意して
繰り返しの思考の罠
衒うことないし
そう感じるように
身体は既に動いている
全身で前のめりだとしても
転んだら痛み
さすった傷に
何だかなって
一回膝を抱え
埃を払い
立ち上がる
煙の向こうでは
まだ夜が覆って
わたしたちの火花は
どこへでも転化して
結び目の点を地図に印す

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