20240209「毎日を続ける」

毎日を食べて
毎日を暮らす
それらがわたしになって
どこまでがわたしで
どこまでがわたしではないのか
どうにもわからないまま
おいしさを付け加え
わたしは動いていける
何をしていても
お腹が減るから
何かを探す
探せども見つからないのは
それが売り物ではないから
いつまで待っても
充たされない
どれもが喰らい
生き延びるのだろうから
それぞれが適者だと言い張って
いただきますと唱える

どれもが変化し
謂れない獰猛さで
狩りを続ける
狩られないように
刈り取られないように
何かを媒体として
誘い誘われ
生存をつなげる
花弁が雪へ落ちるように
次の蕾がほころびながら
次の季節を待っている
晦頃には大分和らぐだろう
白雪を募らせて
冷たさを以って蓄えている
溶ける頃には
田んぼの準備も捗るだろう
循環の繰り返し
それでいて同じことない
毎日の生活

対価を交換しながら
それぞれの仕事を進める
他のことはできないけれど
誰かが代わりにやってくれて
わたしたちはやりくりして
いいこともそうでないことも
引き継がれつつ
終わりを告げる
それでも新しいことも始まり
新しい旧暦の新年は
はて何を願うのだろうか
それぞれの想いは
どこに届きどこへつながるのだろう
知らないことばかりでも
知っていることを使って
わたしたちを延べる
金を鳴らして
手を叩く
目を瞑り暫く無言を聴いている