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【衆院選2021】各政党のネット戦略・SNS活用分析【リサーチ】

●はじめに


衆議院総選挙2021。今回候補者たちは、地上戦を中心に展開しつつも、新型コロナウイルス禍を通じオンラインで政策を訴える手段として、動画投稿やSNSを生かした選挙運動が目立ちました。SNSは、選挙ツールとして年々、存在感を増しています。今回は、政党・全立候補者を対象に衆院選SNSメディア利用度調査(2021年版)を行いました。そしてそのデータの結果を元に各政党・候補者の活用について分析していきます。


●リサーチ概要


今回調査対象としたメディアは、(1)個人ウェブサイト、(2)Twitter、(3)Facebook(個人ページ・ファンページのどちらか一方、もしくは両方を所有)、(4)Instagram、(5)YouTube等の動画です。なお以上のインターネットメディアを条件として選定した理由は、Twitter、Facebookと、Instagramは、SNSの対象であるからです。(それ以外のLINE@、メルマガについては議員全体で利用率が低いため、インターネット利用を行う議員にとって調査時点ではあまり重要視されていないメディアと判断、ブログに関しては、個人ウェブサイト上における議員の活動広告との線引きが曖昧だったため、また近年ブログをFacebookに移行している議員が増えているため除外しています)。また今回は、所有の有無を調査するため、事務所名義で運営しているものと議員個人名義で運用している両方の名義のアカウントがあった場合は、1としてカウントしています。

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(※今回のアカウントにおいては、選挙期間中の発信としての姿勢や動きとして捉えていただければと思います。今回は、あくまでデータ上からの考察となり、得票数とネットの関係性の因果関係については、断定できません。あくまで一つの可能性としてご覧ください。またこの記事は、特定の政党を批判する記事ではありません。)


●今回の衆院選の当落結果とSNS活用について


今回調査したデータと当落結果を見比べたところ、Twitterフォロワー数10万人以上の16人は全員当選していましたが、17位のもりした千里氏は落選していました。また、20万人以上フォロワーがいる原口 一博氏、小沢 一郎氏も今回は苦戦しました。SNS上において、これだけの支持者がいるという安心にはなりつつも、絶対の保証にはならないという裏付けとなりました。
(以下は、10万人以下フォロワー持っていた候補者の一部抜粋です)

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結果として、Twitter上のフォロワーは全国に散らばっているため、参院選の全国比例だと優位になる可能性がありますが、小選挙区においては結びつけることは難しいことがわかります。

(以下は、比例代表(全国)の得票率と各5政党公式のSNSのフォロワー、友だちチャンネル登録者数を得票数として計算した各SNS内での支持率、およびそれらをFacebook 40%, Twitter 40%, YouTube 10%, Instagram 5%, LINE 5%の割合で求めたSNS支持率の表)スクリーンショット 2022-01-14 20.34.48

そして、データを見ると、大躍進の原因はSNSの活用が要因ではない可能性が高いと考えられます。念の為、2019年参院選の数値と比較してみると、投稿数・増加数にも差がありました。理由として、SNSに依存しない地上戦をメインした選挙活動のためか、吉村知事の人気を全面に打ち出した選挙戦を展開していたためという、幾つかの理由もあげられます。

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(2019年参院選:2021衆院選 各政党別フォロワー増加数・ツイート数の比較)

また、れいわも健闘して3議席獲得しましたが、SNSでのプレゼンス・支持がリアルの得票率とかけ離れていました。今回は、分断された領域内だけで異常に盛り上がっていたというよりも、れいわがSNS(で反応するユーザー)にターゲットを絞ってアクションを起こしたことが功を奏したのではないかと、考えられます。
次に、Twitter、YouTube、インスタグラムのそれぞれのプラットフォームで特徴的だった選挙戦について政党・候補者別に解説していきます。


●各政党アカウント別に見るインターネットメディア利用度集計結果(Twitter、Facebook、Instagram、YouTube)

まず各政党アカウントについてです。各政党は、Twitter、Facebook、Instagram、YouTubeの全てのアカウントを所持し、選挙期間中も利用していました。詳しい動きについては、Instagramの投稿数は、れいわ新撰組が最も多く、LINEは、公明党、YouTubeは、日本維新の会の投稿が最も多く、ビデオ総視聴数は、立憲民主党が最も多くなっています。Twitterでは、共産党の投稿数が最も多くなっていました。

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また、今回は、各政党の発信や世界観が一眼でわかりやすいように、Instagramの投稿内容と活用にフォーカスして詳しく以下に活用と特色を解説していきます。



●自民党のケース

自民党


【ストーリーコンテンツについて】
自民党のストーリーの特徴は、基本的にはライブ配信や日頃のストーリー単体の投稿はなく、ポスト投稿内容に合わせて更新し、投稿内容にスタンプや文章で飾り付けしたものをまとめています。展開コンテンツは現在のところ重点政策を中心にまとめられています。

自民党2


【ポスト内容の展開カテゴリと投稿における周期性】
最新15件のポストを分析すると、自民党のアカウントでは、主に政策CM、党の重要政策や党の方針をメインに発信しています。うち過半数は主張型の政策を紹介する投稿でした。主に、イラストベース、文字ベースをチラシのようにカラフルなデザインがされています。自民党のインスタグラムは、普段の選挙期間外においての発信では、文字と説明文の構成が中心です。所属している国会議員の写真や紹介ポストではなく、内部の顔はあまり見えない印象です。主張型の投稿が多いのは、憲法改正をはじめとする自民党の重要政策への理解や国民議論を広げようとする取り組みであり、組織母体が大きく部署にも分かれているため、部署ごとでの取り組む内容に合わせてSNSコンテンツ作成し更新をするためデザインやフォントに差異が出てくると考えられます(または外注のケースもある)。


●公明党のケース

公明党


【ストーリーコンテンツについて】
衆院選においては、山口代表からのお願い、各選挙区の候補者の紹介、比例区は公明党というメッセージ発信が主なコンテンツでした。特徴として、どの政党よりも一つ、一つのストーリーがインスタ使用に力を入れて加工されているところが特徴です。

公明党2


【ポスト内容と投稿における周期性】
最新15件のポストを分析すると、投稿内容の特徴として、党の政策や紹介CMがメインとなっています。機能特徴としては、長編動画(IGTV)等を使用し文章メインではなく、動画メインを使用しています。山口代表が説明を行う動画については、必ずテロップ加工しており、視聴者にとって現場の臨場感がより伝わりやすく目に止まりやすい投稿内容になっています。またラジオCMと題して、画像と音声のみでの政策紹介投稿を行っていたこところも新しい試みであると考えます。



●立憲民主党のケース

立憲


【ストーリーでの展開コンテンツについて】
「政権とってこれをやる」「公認候補者紹介」「枝野代表の100のメッセージ」「政策紹介」「女性の声が政治を変える」というカテゴリの中で発信していました。どの投稿においてもデザイン性が高く、政治の広報における新しさを感じさせる作りになっています。

立憲2


【ポスト内容の展開カテゴリと投稿における周期性】
最新15件のポストを分析すると、「選挙に行こう」「政治は変えられる」「政権交代しよう」「比例票への呼びかけ」というテーマで投稿されたポストが主です。報告型の投稿ではなく、主張型の投稿を行っており、投稿のデザインの世界観が統一されていました。一眼見てこの政党がどんな政策を訴えたいのかよくわかる構図になっています。



●国民民主党のケース

国

【ストーリーでの展開コンテンツについて】
政党の政策・CM・比例票への呼びかけなどが主に展開されており、若者が関心を持ちそうな加工をしている投稿が多く見られました。

民


【ポスト内容の展開カテゴリと投稿における周期性】
最新15件のポストを分析すると、他政党に見られない独自のレイアウトが多いのが特徴です。全体的に共通していることは、投稿内容は候補者中心の投稿が多く、所属議員の名前と顔が合わせて乗っている人物写真がメインであり、政策以外に文章のみの説明画像をほとんど使っていません。政策を主張する場合は、関連する活動報告に添えて文章中に書かれています。これは、他の政党の投稿と大きく違います。このアカウントを開いた際に、どのような政党なのか中の様子が目に見えやすいということです。Instagramは、画像や動画に特化しているアプリなため、人物写真や風景写真と相性が良いです。また国民民主党のゆるキャラであるこくみんうさぎというキャラクター専用のアカウントもあります。一段階緩く党の活動がわかりやすく紹介されています。自然と親近感がわくのは、キャラクター効果も大きいかもしれません。


●日本共産党のケース

共産

【ストーリーでの展開コンテンツについて】
統一感のあるデザイン性を元に一般人から著名人までのメッセージ、各候補者のPVが主に展開されていました。

共産2


【ポスト内容の展開カテゴリと投稿における周期性】
最新15件のポストを分析すると、他政党に見られない独自のデザインレイアウトが多いのが特徴です。投稿内容は政党への応援メッセージ投稿が多く、文章のみの説明画像をほとんど使っていません。また投票の呼びかけに関するグラフィックもカラフルであり目に止まりやすいところも特徴です。



●れいわ新選組のケース

れ

最新15件のポストを分析すると、主なポストは政策広報・街頭演説の告知、そして、山本太郎氏のスピーチを一部書き起こして作成された画像、こうした政党の主張構成で投稿しています。選挙期間中は毎日何度か更新しており、生配信にも使用しています。れいわ新撰組の選挙戦の場合は、基本的に全てのSNSを活用して発信し、候補者の伝え訴える姿勢の様子をメインに発信しています。

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●社会民主党のケース

最新15件のポストを分析すると、社民党の街頭演説の様子や告知と選挙の候補者応援がメインとなっています。これまでの投稿数を見る限り、普段インスタはあまり活用していない様子であり、YouTubeでの投稿と同じものを厳選して更新していました。

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民2


●NHK党のケース


ストーリーについては、各候補者の紹介を行っています。最新15件のポストを分析すると、街頭演説の様子や候補者応援がメインとなっています。NHK党もこれまでの投稿数を見る限り、普段インスタはあまり活用していない様子でした。

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●小活


インスタグラムのストーリーについては、所属候補者の紹介や、インスタライブ企画を定期的に行うことでフォロワービューを増やし、視聴者との直接的なコメントのやりとりで親近感アップにつなげることが可能です。IGTVのポスト投稿を行うことは、党のCM投稿、議員の活動紹介(議員のSNSからの引用も可能その際には、メンション機能をつけましょう)スタッフ紹介など様々な企画に応用することで画像を一枚投稿するよりも、効果的です。党が拡大すればするほど、広報に制約がかかってしまうかもしれませんが、オープンなSNSを運用していることで信頼を保てるような姿勢を伝えていくことが大切です。
   

●SNSにおけるハッシュタグは何をどのように使うのがいいのか


Instagramのハッシュタグについては、1つの投稿に10個以上はつけることをお勧めします。ハッシュタグが多いほど、いいねも増える傾向があるためです。基本的には、キャプションが長すぎることは歓迎されにくいですが、ハッシュタグが増えた結果キャプションが長くなることはネガティブに捉えられることはありません。具体的には、どのようなハッシュタグを付ければいいのかについてです。投稿写真に関連する一般名詞や固有名詞が基本です。例えば、選挙の場合ですと、#候補者の名前(漢字) #候補者の名前 (平仮名)#候補者が立候補している選挙区名 #候補者の特徴 #候補者のキャッチコピー  を良く使われています。日常的に、Instagramを更新する場合は、ハッシュタグを入力する時に(投稿数3,000)とハッシュタグの数が表示を参考にして、検索件数や投稿件数の数が多いハッシュタグを付けていくことで、露出の機会が増すでしょう。また、政党ごとにオリジナルのハッシュタグを作り、自分だけのコミュニティやコンテンツを作成することも可能です。例えば、各政党のTwitterで展開された主なハッシュタグはこちらです。

【Twitter Hashtags】

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●各政党におけるYouTubeの活用について


続いて、YouTubeの活用についてです。

●自民党のケース

まず、自民党アカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。

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【衆院選2021】用に作成された自民党の新しいCMである「新しい時代を皆さんとともに。」編です。2021/10/19にアップされたのち、25,292 回視聴となっています。


その他の動画視聴者数の順は以下になっています。
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=lk4EPtL_TJs
25,292
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=zW3tclwI2Mo
5026
10/28 https://www.youtube.com/watch?v=DKEmxKcEAUE
4454
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=EqP2LRb-bNA
3974
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=MDmpfHosf8Y
3650
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=YnkDZ4nd2X8
3543
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=WmRpt4LZByo
3134
10/23 https://www.youtube.com/watch?v=dnQ2sbhZRXo
2950
10/29 https://www.youtube.com/watch?v=L-TlsVZqjKs
2162
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=PzEPuhrkheg
1645

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自民党のYouTubeのコンテンツの特徴としては、各候補者の紹介動画や個別に応援する動画投稿ではなく、党全体のイメージビデオや政策CMが展開されており、特に多く視聴されている動画の傾向としても、1分―2分ほどの短いCM動画が多く視聴されていました。


●立憲民主党のケース

続いて立憲民主党の活用についてです。まず、立憲民主党アカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。「わたしたちと一緒に、政治を変えよう。立憲民主党 #衆院選2021
です。2021/10/19にアップされたのち、2,379,245回視聴となっています。

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その他の動画視聴者数の順は以下になっています。
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=oIvFuSleHEE
2,379,245
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=4qrbq_acR7c
1,183,317
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=YneowOL_kLQ
594,985
10/23 https://www.youtube.com/watch?v=6oUkgauKIbs
24,170
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=1VIEjBuEWtc
22,550
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=wAmig_LhrqU
8665
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=0Bm2BHNkyfw
8027
10/24 https://www.youtube.com/watch?v=26aie_ZTbgM
7323
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=IcMP791QgbA
6373
10/23 https://www.youtube.com/watch?v=qjYOGlntKDc
6129
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=S-Hc_ppjLy8
5976
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=clh2GUHokUI
5683
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=-6leCehzNoA
5505
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=OdsSauYp5eU
5456
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=ZOriTSOHChY
5180
10/26 https://www.youtube.com/watch?v=TqHPRfR4W64
5066

立憲民主党のYouTubeのコンテンツの特徴としては、「立憲大作戦」という名の各候補者の街頭演説のストリーミング動画が主に展開されていました。

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その他にも、100のテーマに対して、党首自らが「枝野幸男が送る100のメッセージ」企画として動画を投稿されていました。

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●公明党のケース

続いて公明党の活用についてです。まず、公明党アカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。【2021衆院選】公明党CM(山口代表メッセージ編)です。2021/10/22にアップされたのち、2,477,900回視聴となっています。

スクリーンショット 2021-11-01 0.23.08


その他の動画視聴者数の順は以下になっています。
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=f-jgvtG9nHo
2,477,900
10/17 https://www.youtube.com/watch?v=_ISB4S3VEkw
110,569
10/26 https://www.youtube.com/watch?v=HLEwboKTg0E
92,456
10/26 https://www.youtube.com/watch?v=QGyJIsVSNhw
60,578
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=wOECfztI0uM
39,104
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=elLPRlhHHSI
36,128
10/29 https://www.youtube.com/watch?v=2Mr6uZXvzcA
35,660
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=4DSo89y6Xjc
35,545
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=VImGpuMu21c
26,432
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=BWvyj-OWP5s
25,769
10/28 https://www.youtube.com/watch?v=A77Rp-3hRhc
24,407
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=ax1wGkZN5Hc
22,373
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=7Bqgpq1lFcU
22,079
10/30 https://www.youtube.com/watch?v=GvcPlp32jVY
21986
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=lsPJvOFYojE
20,376
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=Zq523CrkTQo
17434
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=IYpb5LEuq-E
17104
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=v7C0xcFnmz0
16519
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=-h-nOaEVyB8
16472
10/29 https://www.youtube.com/shorts/3s_4sOa61-s
15198
公明党のYouTubeのコンテンツの特徴としては、政策CMだけでなく、各候補者の街頭演説会の様子、アニメ漫画CMなど、幅広い動画コンテンツが展開されています。公明党の一番の特徴としては、どの公開動画においても視聴者数が一定の数字を超えていることです。

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他の政党の動画においては、1万再生回数を超えるものから200回未満という再生回数のばらつきがあります。しかし、公明党においては、どの動画においても満遍なく試聴されています。また、「あと」「残り」「最後」「大苦戦」「厳しい」という、視聴者の心を掻き立てるようなワードの使用が上手なところも特徴的です。


●日本共産党のケース

続いて日本共産党の活用についてです。まず、共産党アカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。日本共産党カクサン部!の選挙でV.Tv 配信開始!の短いCM動画です。

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2021/10/22にアップされたのち、483,002回視聴となっています。

その他の動画視聴者数の順は以下になっています。
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=prya9nUOr0I
483,002
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=-0z3X7meWFA
459,010
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=hE3EqOMNKIw
61,332
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=AgOFatVVcm4
35,535
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=9ZXMBrQ0pz4
30,699
10/23 https://www.youtube.com/watch?v=xkTniq1-IiE
27,536
10/23 https://www.youtube.com/watch?v=3eFxYQLKbhI
23,932
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=xHFLEoIDGaU
18149
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=ccTCAJfyLzk
17907
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=kHIE3BZzGZI
17881

共産党のYouTubeのコンテンツの特徴としては、街頭演説会ストリーミング、Vチューバーとのコラボ配信、市民応援動画、著名人からのメッセージ動画、アニメ主張動画、など、幅広くカラフルな動画コンテンツが展開されています。共産党の一番の特徴としては、「親しみやすさ・市民目線・共感」を意識した動画要素が多いことが特徴的です。

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●日本維新の会のケース

続いて日本維新の会についてです。まず、維新の会のアカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。松井党代表による「日本の未来へ」の15秒の政党のCM動画です2021/10/27にアップされたのち、779,507回視聴となっています。

スクリーンショット 2021-11-01 1.01.53

その他の動画視聴者数の順は以下になっています。

10/27 https://www.youtube.com/watch?v=88ymWfhJcL0
779,507
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=OkkneQPOKPQ
23,379
10/10 https://www.youtube.com/watch?v=CgXADMj1qBs
20,887
10/30 https://www.youtube.com/watch?v=RqLvoHeDI_A
16536
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=KcVtIht3SO4
13,057
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=8P33DziKHG4
11,880
10/30 https://www.youtube.com/watch?v=pT-3bjl88ww
9178
10/29 https://www.youtube.com/watch?v=6PG5NVXGX5g
8861
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=F3foWVRIyUA
8582
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=Xaeih2p4CZ0
8438
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=acan2-T1dOw
7895
10/28 https://www.youtube.com/watch?v=RRtoI1Xt-Bo
7728
10/30 https://www.youtube.com/watch?v=YhsLcIgLmbQ
7663
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=ZZvsiqODzMc
7528
10/24 https://www.youtube.com/watch?v=DKXU9sQ4hNM
7503
10/26 https://www.youtube.com/watch?v=_Sk1BEiFPOQ
7406
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=bRW0CxF_tOM
7365
10/26 https://www.youtube.com/watch?v=6GwvB66jJaY
7352
10/24 https://www.youtube.com/watch?v=TIjAOxfKZb8
7339
10/30 https://www.youtube.com/watch?v=eiCKfWMZwYE
7261
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=NJuL6poRrik
7113
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=4rn8pD2a70w
6905
10/24 https://www.youtube.com/watch?v=orI3-XXtbXo
6501
10/24 https://www.youtube.com/watch?v=KtcBvRBhIXs
6460
10/29 https://www.youtube.com/watch?v=9dPR2r6j6AA
6369
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=HQ_yaEAE3mw
6342
日本維新の会のYouTubeのコンテンツの特徴としては、吉村知事のエピソードコンテンツ、松井代表による政策メッセージ動画、吉村知事の街頭演説会ストリーミング等の、動画コンテンツが展開されています。

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日本維新の会の一番の特徴としては、吉村洋文(大阪府知事)、松井一郎(大阪市長)を全面に押し出したコンテンツ要素が多いことが特徴的です。

●国民民主党のケース

続いて国民民主党についてです。まず、国民民主党のアカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。玉木党代表による国民民主党web CM「動け、日本。」の15秒の政党のCM動画です2021/10/21にアップされたのち、396,917回視聴となっています。

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その他の動画視聴者数の順は以下になっています。
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=MRkYF-l6688
396,917
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=RPDmEv1MYeY
20,533

国民民主党のYouTubeのコンテンツの特徴としては、政党CMや政策CM、期間中の街頭演説のダイジェストなどの動画コンテンツが展開されています。

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国民民主党の一番の特徴としては、伝えたい情報比率を考えて、一つの動画に対して「一言でわかるテーマの発信」を意識した要素が多いことが特徴的です。全体のビデオ投稿数は少なく、街頭演説はほとんどありませんでした。、

●れいわ新撰組のケース

続いて、れいわ新撰組についてです。まず、れいわ新撰組のアカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。山本太郎代表による【衆院選2021 政見放送 比例】れいわ新選組 【二枚目の投票用紙 比例はれいわ】の政見放送です。2021/10/22にアップされたのち、91,696
回視聴となっています。

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その他の動画視聴者数の順は以下になっています。
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=nT7T3AkD_4U
91,696
10/23 https://www.youtube.com/watch?v=DErNb8u5s5M
81,271
10/24 https://www.youtube.com/watch?v=p4UCvEBGakY
63,348
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=xDBYg_pCetA
63,306
10/29 https://www.youtube.com/watch?v=cCxmo2liQjo
59,887
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=9WJhT-ru_j8
52,762
10/30 https://www.youtube.com/watch?v=r0ZsMk3a97k
51522
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=r7jue43fZSg
49462
10/28 https://www.youtube.com/watch?v=bJt5JVh4qKU
48912
10/21 https://www.youtube.com/watch?v=Usl6GVQP1-M
46583
10/27 https://www.youtube.com/watch?v=vhcwin8Z8e8
46312
10/24 https://www.youtube.com/watch?v=_bqFg0K2bwI
46186
10/30 https://www.youtube.com/watch?v=Kg7pTN0jUBk
45969
10/26 https://www.youtube.com/watch?v=l0QuVBvil9w
43568
10/22 https://www.youtube.com/watch?v=U8EyTltVoWI
42531
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=77d20Q6qc_4
41685
れいわ新撰組のYouTubeのコンテンツの特徴としては、街頭演説のストーリミングや総集編を中心に、応援メッセージ動画、政見放送、政党CMなどの動画コンテンツが展開されています。

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れいわ新撰組の一番の特徴としては、「インパクト」のあるデザイン編集と、山本太郎氏による「心に訴えかけるような強いメッセージ」を強調する要素が多いことが特徴的です。

●社民党のケース

続いて、社民党についてです。まず、社民党のアカウントにおいて期間中最も試聴された動画はこちらです。【衆院選2021】社会民主党(社民党)政見放送(福島みずほ×大椿ゆうこ)の政見放送です。2021/10/25にアップされたのち、3584 回視聴となっています。

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社民党のYouTubeのコンテンツの特徴としては、各候補者の政見放送、重点政策、党首コラボ企画、イベントストリーミング、などの動画コンテンツが展開されています。社民党の一番の特徴としては、「柔らかさ」を感じさせるデザイン編集と、党の重点政策を強調する要素が多いことが特徴的です。

また、期間中最も見られた動画はこちらです。

10/25 https://www.youtube.com/watch?v=QT3X-pe4_zA
3584
10/25 https://www.youtube.com/watch?v=ObVclRjiU-k
1046

画像56


●NHK党のケース

続いて、NHK党についてです。前提に、NHK党は政党のアカウントよりも、立花党首のアカウントで発信される動画の影響力がありましたので、こちらは立花党首のアカウントから取り上げます。期間中最も試聴された動画はこちらです。【べずまりゅうと北朝鮮将軍様によるNHK政見放送 本当にNHKで今朝放送されました。】の政見放送です。2021/10/28にアップされたのち、120726 回視聴となっています。

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期間中最も見られた動画の順位はこちらです。
期間 https://www.youtube.com/watch?v=7w-1VLWXZPw
120726
期間 https://www.youtube.com/watch?v=SuafG2VLNDQ
115791
期間 https://www.youtube.com/watch?v=KoAeSjnViOI
58563
期間 https://www.youtube.com/watch?v=4lKH-7X_lL4
54473
期間 https://www.youtube.com/watch?v=o6Z0Mev6Pdk
51919
期間 https://www.youtube.com/shorts/ryNq3LOAgA8
51819
期間 https://www.youtube.com/watch?v=3bS8DxqanvU
48131
期間 https://www.youtube.com/watch?v=9agx1h69kXg
47023
期間 https://www.youtube.com/watch?v=2R49sNutIDY
41697
期間 https://www.youtube.com/watch?v=QZlQvPrjJTk
39505
期間 https://www.youtube.com/watch?v=XYjL1cUPRi4
38506
期間 https://www.youtube.com/watch?v=qYeTO9rZn_E
37617
期間 https://www.youtube.com/watch?v=uxsUaqK4yzs
35582
期間 https://www.youtube.com/watch?v=qRnx9NeZPb8
33933
期間 https://www.youtube.com/watch?v=vDhix4hUsNk
33652
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=CARKdu7fcIg
33267
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=fdsnb895sa4
31928
期間 https://www.youtube.com/watch?v=0ggkQLYB40U
31560
10/20 https://www.youtube.com/watch?v=hzpWFXWIXgU
28594
期間 https://www.youtube.com/watch?v=Kai6MxneOsk
27670
期間 https://www.youtube.com/watch?v=5qB8OTbPyGE
26813
期間 https://www.youtube.com/watch?v=OPpkLJK-bzQ
25439
10/19 https://www.youtube.com/watch?v=xVzyNS6r2kI
24895
期間 https://www.youtube.com/watch?v=5sMQBiNM9Dw
24575
期間 https://www.youtube.com/watch?v=QoAwhdOiEcI
23713
期間 https://www.youtube.com/watch?v=W2Kn0j3eS_E
23117
期間 https://www.youtube.com/watch?v=pgYiGGfDUk4
22677
期間 https://www.youtube.com/watch?v=2GAfgrE3TGg
21566
期間 https://www.youtube.com/watch?v=qfxQwfUQMpU
21474
期間 https://www.youtube.com/watch?v=CYBnaJS7HMw
20968

●各候補者のインターネットメディア利用度集計結果
(Twitter、Facebook、Instagram、YouTube)


まず以下の表において、各候補者アカウントTwitter、Facebook、Instagram、YouTubeのアカウント所持数を政党別に確認してみます。集計時点(2021年10月)全立候補者の中で最も更新があったアカウントは、Twitterであり、829人の候補者が所持していました。その他の媒体では、Facebookは778人、Instagram 478人、YouTube 495人です。各メディアの利用率は、Facebook (74.0%), Twitter (78.9%), YouTube (47.1%), Instagram (45.5%)となっています。

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●各候補者のTwitter利用者における平均被RT・平均♡上位20名について


続いて、以下の表において、全立候補者のTwitterアカウント所持者における平均被RT・平均♡のアカウント所持数を確認してみます。平均被RTに関しては、自民党では、高市早苗氏、れいわ新撰組の山本太郎氏、立憲の小沢一郎氏、共産の山添 拓氏がトップでした。また、今回新人である、森下千里氏はこの選挙期間中にもリアクション数を高めていました。平均♡でも、トップ3人同じでした。また、自民党で発信力をもつ山田宏、佐藤正久、和田政宗などの参議院議員がツイートを行い、積極的に候補者を援護している様子も伺えました。また、立憲民主党に関しては、小沢一郎、えだの幸男、川内ひろし氏が積極的にツイート応援を行い、共産党に関しても、志位和夫、池内さおり、宮本徹に加え、田村智子、小池晃などの参議院議員が援護を行う姿が目立ちました。日本維新の会については、吉村洋文(大阪府知事)、松井一郎(大阪市長)の影響力が他議員・候補者、政党公式を圧倒し、影響を広げていました。国民民主党に関しては、たまき 雄一郎氏が孤軍奮闘で積極的に候補者の応援を支援しています。


平均被RT 平均♡
1 自民 高市 早苗 衆 @takaichi_sanae 3355.41 1 自民 高市 早苗 衆 @takaichi_sanae 22994.06
2 自民 安倍 晋三 衆 @AbeShinzo 3007.85 2 自民 安倍 晋三 衆 @AbeShinzo 17087.04
3 自民 岸 信夫 衆 @KishiNobuo 1258.37 3 自民 岸 信夫 衆 @KishiNobuo 7486.77
4 れ新 山本 太郎 衆 @yamamototaro0 1174.44 4 自民 河野 太郎 衆 @konotarogomame 6497.57
5 立憲 小沢 一郎 衆 @ozawa_jimusho 969.53 5 自民 もりした 千里 衆 @ChiiChiiiii 4729.17
6 共産 山添 拓 参 @pioneertaku84 958.98 6 日維 吉村 洋文(大阪府知事) 党 @hiroyoshimura 3896.50
7 自民 もりした 千里 衆 @ChiiChiiiii 851.40 7 自民 菅 義偉 衆 @sugawitter 3858.00
8 共産 田村 智子 参 @tamutomojcp 759.13 8 自民 山田宏 参 @yamazogaikuzo 2703.81
9 れ新 木村 英子 参 @eikokimura 744.33 9 自民 杉田 水脈 衆 @miosugita 2674.53
10 自民 山田宏 参 @yamazogaikuzo 729.14 10 自民 長尾 たかし 衆 @takashinagao 2531.20
11 共産 志位 和夫 衆 @shiikazuo 643.74 11 れ新 山本 太郎 衆 @yamamototaro0 2497.99
12 立憲 えだの 幸男 衆 @edanoyukio0531 627.53 12 自民 岸田 文雄 衆 @kishida230 2496.79
13 自民 長尾 たかし 衆 @takashinagao 585.36 13 立憲 小沢 一郎 衆 @ozawa_jimusho 2396.35
14 共産 小池晃 参 @koike_akira 558.38 14 日維 松井一郎(大阪市長) 党 @gogoichiro 2263.31
15 れ新 れいわ新選組 党 @reiwashinsen 553.21 15 自民 小野寺 五典 衆 @itsunori510 2205.00
16 自民 岸田 文雄 衆 @kishida230 548.72 16 共産 山添 拓 参 @pioneertaku84 2176.81
17 れ新 舩後 靖彦 参 @yasuhikofunago 539.40 17 自民 佐藤 正久 参 @SatoMasahisa 2162.90
18 自民 菅 義偉 衆 @sugawitter 504.91 18 共産 田村 智子 参 @tamutomojcp 1828.84
19 れ新 やはた 愛 衆 @aiainstein 499.14 19 自民 和田政宗 参 @wadamasamune 1714.91
20 自民 杉田 水脈 衆 @miosugita 495.07 20 れ新 木村 英子 参 @eikokimura 1694.67

●Twitter利用者におけるツイート数上位10名・フォロワー増加数上位10名・フォロワー増加数上位10名(元職・新人)

続いて、全立候補者のTwitterアカウント所持者におけるツイート数上位を確認してみます。この期間中に最もTwitter投稿数が高かったのは、トップは立憲・石塚 貞通氏、川島 智太郎氏、共産・村井 あけみ氏の順でした。前職におけるフォロワー増加数上位に関しては、自民党では、岸田文雄氏、高市早苗氏、国民民主党の玉木雄一郎氏、自民党の長尾たかし氏、岸信夫氏と続いています。また、元職・新人におけるフォロワー増加数上位に関しては、自民の森下千里氏、無所属・木原 功仁哉氏、れいわ新撰組・山本 太郎氏、共産党・池内 さおり氏、立憲・鈴木 ようすけ、吉田 はるみ氏が続いています。

ツイート数上位10人 フォロワー増加数上位10人(前職) フォロワー増加数上位10人(元職・新人)
立憲 石塚 貞通 1561 自民 岸田 文雄
11114 自民 もりした 千里 12126
立憲 川島 智太郎 1086 自民 高市 早苗
10424 無 木原 功仁哉 5808
共産 村井 あけみ 1069 国民 たまき 雄一郎 6665 れ新 山本 太郎 5584
立憲 小沢 一郎
1012 自民 長尾 たかし 3993 共産 池内 さおり 2157
れ新 渡辺 てる子 950 自民 岸 信夫
3765 立憲 鈴木 ようすけ 1611
無 大津 伸太郎 782 自民 安倍 晋三
3031 立憲 吉田 はるみ 1599
共産 もとむら 伸子 776 立憲 中村 喜四郎
2685 自民 さきやま 知尚 1582
共産 笠井 亮
749 自民 甘利 明
2421 れ新 やはた 愛 1279
社民 大椿 ゆうこ 698 立憲 えだの 幸男 2313 立憲 太 ひでし 1275
N党 加藤 孝 663 立憲 小川 淳也
1992 れ新 木下 ハヤト 1208


●YouTube利用者におけるチャンネル登録者数ランキングトップ10

YouTubeについては、従来からYouTuberとして活用し、見られてきた人が選挙中もよく見られている傾向になっていました。YouTubeの運用については、選挙期間中において、動画のアーカイブ等の置き場所として使用することには適していますが、YouTubeを中心に拡散や視聴をしてもらうことはあまり視聴数も伸びないことがわかりました。YouTubeチャンネル登録者数上位10名は以下のようになっています。


●YouTube(チャンネル登録者数上位10名)

自民 安倍 晋三
https://www.youtube.com/channel/UCvTUlYhJ6p_O0SpvNSyEgKQ
246000
N党 黒川 敦彦(チャンネルつばさ) https://www.youtube.com/channel/UCHUU8VHKcePqDgkjuX60aUg
226000
自民 河野 太郎
https://www.youtube.com/user/KonoTaroGomame
195000
諸派 桜井 誠(日本第一党公式) https://www.youtube.com/channel/UC8i7FuzvmbaQI-93WE92jQg
106000
自民 高市 早苗
https://www.youtube.com/channel/UCemj6fzwjj_8C1yJilVKdVQ
80600
れ新 山本 太郎 https://www.youtube.com/channel/UCNAHgqpOLF1hBJaDFwVGggg
68200
日維 あだち 康史 https://www.youtube.com/user/adachi834
65500
諸派 本間 奈々(日本文化チャンネル桜・別館) https://www.youtube.com/channel/UCGbSDhzR4hbRAmSuRK-z_ng
63,100
国民 たまき 雄一郎 https://www.youtube.com/channel/UCLJNZ7osIjNix4bbkM-rj5w
44000
無 大西 恒樹 https://www.youtube.com/channel/UCkhZRVnDFiGF9A9s5zYiwxw
40200

●選挙期間中のYouTube視聴数上位10名

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1位:10/17にチャンネル開設した安倍晋三氏(画像左)
今回、「YouTuber安倍、爆誕!」とニュースになる程、今回の安倍首相のチャンネルは多くの視聴者が集まりました。チャンネル開設と同時に「【公式】チャンネル開設にあたって」と題した動画が公開されました。コロナ禍の選挙戦を前に
「皆さんこんにちは、安倍晋三です。いよいよ選挙戦が始まります。コロナ禍の中の選挙戦、今までのやり方を変えなければいけません。どうやってみなさんに私の考え方、理念を伝えていくか、 政策を説明させていただくか? やはり、SNSを活用しなければならないと考えました。このYouTubeを使って私の想いを、政策を、理念を語っていきたいと思います。どうかに多く皆さんに観ていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。」と考えた旨が語られていました。

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期間中の投稿コンテンツとしては、主に主張型の投稿が多く、これまで安倍氏が掲げてきた政策実現や選挙活動のダイジェスト動画がアップされています。しかし、期間中に最も再生されたのは、なんと、現場への移動中の一コマが撮影された動画です。おそらく総理という国民から遠い存在だったイメージの政治家が、普段見せない人間味を感じさせる一面をインスタストーリー風に公開することによって、視聴者の興味を惹きつけ、効果的であることがよくわかります。

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安倍氏は、過去に首相時代に官邸に持ち込まれる日本各地の特産品等を食べる姿や、今年自身のTwitterでも、マンゴーを食べる姿などにも『ジューシー』という感想を多用していました。この姿は、メディア等に取り上げられることもあり、Twitterでは食レポを期待する声も広がっていました。今回は、選挙期間限定として運用されていた様子でしたが、一般的なユーチューバーのような活動を望む声も上がっています。


2位:日本文化チャンネル桜・別館(画像右)
新党くにもりの本間奈々氏、梓まりの選挙応援用にこちらのアカウントを使用。

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3位:桜井誠(日本第一党)(画像左)桜井氏のチャンネルに関しては、主に日本第一党の宣伝として街頭演説やストリーミングに使用していました。
4位:黒川敦彦(NHK党)本人はつばさの党代表だが、チャンネル登録者数の多さを利用してNHK党全般の広報塔としても機能(画像右)

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5位:公明党個人では1番のチャンネル登録者数(画像左)
6位:長尾たかし氏(自民党)は保守論客からのメッセージが多数(画像右)

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7位:2019年7月から更新がないにもかかわらず25万の視聴数(画像左)
8位:もりした千里氏(画像右)

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9位:今回の選挙中、国民民主党も玉木氏もビデオ投稿は少ない(街頭演説ほとんどない)(画像左)
10位:高島修一氏
(自民党) 高市早苗氏の登場で視聴数が伸びました(画像右)

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●Instagram利用者におけるフォロワー増加数上位10名

立憲・小川氏、自民・鬼木氏、自民・小泉氏と並んでいます。

立憲 小川 淳也
https://www.instagram.com/ogawa_junya.kagawa/
4291
自民 鬼木 誠
https://www.instagram.com/onikimakoto/
3091
自民 小泉 進次郎
https://www.instagram.com/shinjiro.koizumi/
2624
自民 岸田 文雄
https://www.instagram.com/fumio_kishida/
1927
無 木原 功仁哉 https://www.instagram.com/kiharakuniya/
1596
自民 高市 早苗
https://www.instagram.com/takaichi_sanae/
832
自民 もりした 千里 https://www.instagram.com/morishitachii/
815
立憲 堀越 けいにん https://www.instagram.com/horikoshikeinin/
717
自民 宮内 秀樹
https://www.instagram.com/miyauchihideki/
693
自民 加藤 勝信
https://www.instagram.com/katsunobu_kato/
559

この中でもこの期間中に最もフォロワーを獲得した、小川候補のインスタグラムアカウント活用ポイントについて少し解説していきます。小川氏のネット選挙は、まさにバージョン2.0!ネット選挙の未来を先導するかのようなクオリティと表現力の高さで候補者の魅力を伝えていました。

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小川氏の各SNSはこの期間中も話題となりました。従来のネット選挙とは違うポイントについて、以下にまとめます。

① ユーザーの対話が生まれる質問コンテンツを複数に用意

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一つ一つの質問に答える・聞くことで、候補者が市民の声に耳を傾ける姿を体現しています。

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② 世界観が統一された圧倒的写真のクオリティの高さ

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余分な加工はせずに、写真一枚と、ハッシュタグのみで表現しています。選挙現場の臨場感が力強く伝わってきます。


③ 本人とSNSチームからの投稿を意思表示している

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ネット選挙現場において、候補者の代わりに代理投稿するケースが多く、候補者本人が書いているかのように演出する陣営もあります。しかし、小川氏の陣営は、あえて本人投稿とSNSチームからの投稿を明かすことによって、「誠実さ」という印象を与えます。そして、少なからず本人が必ず投稿していることを知ってもらうことができます。


④ オリジナルハッシュタグ『#かがわおがわ』を使用

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オリジナルのハッシュタグを使用することによって、フォロワーとの一体感が生まれ、タグづけされたアカウントは小川氏のインスタストーリーでもシェアするように行っていました。

⑤ キャプションは写真とのズレがないように短く演説風に表現

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投稿する時には、あたかも演説を目にしているかのように、画像と候補者スピーチの内容を表現していました。候補者のスピーチの核となる本当に伝えたい言葉を届けたいという印象を受けました。

●小活


①SNSで共感を呼ぶコンテンツの共通事項とは何か
SNSのコンテンツを考える際に、反響があるコンテンツにはどのような特徴があるのか。ポイントとしては、①タイムリーな投稿内容(ネット上での話題に乗っかったハッシュタグや、季節に寄り添ったテーマを盛り込む)②親しみやすい(ゆるキャラが発信、動物をテーマにしたコンテンツ、”こんにちは””お疲れ様です”など、ちょっとしたきっかけにかるカジュアルさは、ユーザとの距離を縮めるためにも有効です)③共感できる内容かどうか(共感を生むためには、読者の感情表現、かわいい、懐かしい、感動する、驚くなど感情に訴えることが大切です)④役に立つ情報かどうか(ブランドや豆知識、ちょっとした有意義な情報はシェアされやすいため、離脱防止やファンの新規開拓には有効です)⑤ユーザー参加型の内容(どっちがいい?とユーザーに問いかける二択質問やユーザーがコメント欄やボタンで回答できる内容を含むと反響につながりやすいです)(※Facebookで外部記事に誘導する場合は、実際よりも企業有利な内容に見せるようなタイトルにすると、アルゴリズムによって表示されにくくなるので、意図的に重要な情報を知らせないようにしたり、記事内容を拡張したりすることはNG)

②選挙期間中の候補者の活用についての検討
選挙期間の場合については、Instagramはあくまで候補者の人柄を重視しブランディングを目的としたサブツールにすることをお勧めします。メインは、公式HPでのお知らせ、Twitterでは告知・投票のお願い投稿を行い、Facebookでは、活動報告としてコミュニティ活動用にしましょう。インスタストーリーでは、視聴者とのコミュニケーションをとる場にしていくので、有権者目線を心がけることがポイントです。例としてあげるならば、質問募集機能を使用、または告知型の内容でアップします。候補者の自己紹介シリーズを撮影し、プロフィール欄にハイライトにまとめておくと有権者には親切です。(30秒ずつしかアップできないため)
ポスト投稿については、キャプションの長さは最小限にすることが原則です。長くなっても250文字を目安です。キャプションの文体は、カジュアルな文体が使われる傾向があります。


●総括

今回、選挙期間中のTwitter・Facebookに関しては、9割以上の候補者が所持していたため、ネット選挙においてSNSを活用することは当たり前のフェーズとなっていると考えられます。しかし、そのネット活用が票に結びつくのかどうかは、また別の問題として切り離して考えるべきでしょう。あくまでSNSは、大衆世論を反映しているものではないからです。
今回のデータ結果を踏まえて、小選挙区で戦う場合には、SNS活用を候補者の票を伸ばす目的に使用するためではなく、政党の比例票を伸ばすための施策活用、候補者の個人サイトの代わりに情報を公開する目的が適していると考えられます。
ネット選挙の視点で考えると、今回のキーポイントは、いかに早い段階から、着手できていたか、伝えたい情報比率を絞りコンスタントに発信できていたか、普段からの発信力がいきた、問われたネット選挙だったのではないかと筆者は考えます。しかし今回の結果からも、現在の小選挙区で票を伸ばす目的ならば、辻立ち・街頭活動を通じて、名前と顔を覚えてもらう地上戦に力を入れたほうが票に繋がる可能性は高く、ネット活用はユーザーに興味関心を持ってもらうきっかけ作り・補完効果として捉えるべきでしょう。
この一つの背景には、政治家のSNSの活用が当たり前になった現代においても、国外に比べると日本人はSNSで政治家を見る対象にあまりならない社会背景があります。政治家のSNSへの興味を底上げするためには、政治・政治家個人自体への興味関心を引き上げる施策が重要です。

加えて、SNSを活用することは当たり前のフェーズとなった今、次に政治家サイドに問われることは、コンテンツ力です。活用の戦略を検討する際に、政策主張というコンテンツだけを発信しても新規ユーザーは振り向いてくれない、政策中心の投稿だけではなく、いかにユーザーが見てくれる環境づくりを行うか、一方的に価値観や政策を相手に訴えるのではなく、政治に関心がない人たちの心に届くような言葉の選択・発信の仕方、表現の仕方といった課題に向き合う必要があります。単に活動の報告を投稿する・政策主張の宣言をするネット選挙の時代から、ユーザーや市民の声を丁寧に聞くという対話する姿勢を、どのような言葉とコンテンツで体現できるのか、しっかりと考えた上で、ユーザーに配慮した写真動画クオリティと、ユーザーとのコミュニケーション重視のネット選挙へと切り替わっていくのでしょう。

そこには、メディアの特性を十分に理解した上での施策が必要です。SNSごとに視聴者ユーザー層や特性も違います。今回の結果に注目しても、YouTubeは、動画の保管場所として使用しても、拡散目的では使用できない可能性がありました。インスタでは、政治家が投稿するコンテンツとユーザーが求める(おしゃれ・映え・綺麗さ)などのコンテンツとは相性が合わない可能性があるため、うまく活用するためには小川氏陣営のようにクリエイティブコンテンツ力・ユーザーとの対話力を上げるなどの努力が求められると考えられます。

また、SNS上では、政党の支持者ごとにも反応や求めるものは変わります。今回の記事では、コンテンツの内容まで踏み込んでの分析を行なっていません。しかしこの選挙期間、全ての立候補者のアカウントを除いた中で、筆者が感じたことは、普段から固いコンテンツ・活動報告型のコンテンツをよく目にしている自民党支持層にとって、人間味が感じられるギャップ等の柔らかいコンテンツ、政党からの親近感のわくデザイン性の高いコンテンツ発信に、リアクションが集まる傾向にあるということです。一方で、普段からデザイン性の高く、自分ごとに捉えるメッセージ性があるコンテンツやゆるキャラを展開している野党層(立憲民主党・国民民主党・共産党)は、選挙期間中に自民党議員が普段行うような、固く真面目な発信・とにかく厳しい情勢を訴える発信・必死さが伝わる発信にリアクションが集まる傾向を感じました。

SNSを活用できるのは当たり前の時代となった今、より幅広い層のユーザーを惹きつけるコンテンツを作るセルフプロデュース力を向上させるのはもちろんのこと、政治家一人一人がその特色を活かしたタレント性を持つことが問われる時代になりつつあるのかもしれません。オンライン時代での地盤づくりにおいて、政治家はインターネットとどのように向き合っていくべきなのか。今回の政治家の視点によるネット分析が、また一歩、政治とデジタル化が歩み寄る機会となることを期待しつつ、引き続き注目していきます。


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