ゾルゲル

生活の事や趣味のことについて書いたメモの中で、見返して面白かったことをnoteに起こし…

ゾルゲル

生活の事や趣味のことについて書いたメモの中で、見返して面白かったことをnoteに起こしています。 文章の中の主語は大きいですが全部、僕の話です。フィクションだし、ノンフィクションです。

マガジン

  • 捨てる

  • 漂流で行き着く岸の情景

    大学生に少なからず存在する、とあるダメな人たちについて書いたコラムをまとめています。

最近の記事

連れていってくれるなら、どこへでも。

エンジンがかかる「瞬間」。 先に申し上げておきますが、エンジンをかける「方法」、言い換えると、自分を高める術みたいなものはこの投稿にはございません。すみません。 私自身とてもポンコツな人間でして、自分で自分のエンジンをかけられたことが一切ないものでして。体が布団と同化しているタイプの生き物です。だから大学留年したんですけどね。 このテーマについてあまりに向いていない人間なのですが、少し考えると、こんな私ですら、うまくエンジンがかかって走り出せる条件みたいなものがあること

    • あの少年と比べて、俺は向き合ってないんだよな。

      なんとなく早起きしてしまって、意識が朦朧である。だが本能がタバコをポケットに突っ込む。喫煙台が置いてあるコンビニへ向かう。 就職活動からも大学の授業からも逃げる決心をした自分だったが、6月の良く晴れた青空だけは励ましてくれる。妄想の後押しも手伝って、今日一日はどうやって逃げようか、と算段を立てながら一本目に火をつける。 朝のコンビニの喫煙所、外に喫煙台が置いてあるだけだ。それだけで自分の存在が認められている場所のように感じる。 近辺の工場に素材を運ぶたくさんのトラックが

      • ごみ箱に捨てる①

        捨てる。 ごみを捨てる。 “ごみ”という、時代によっても個人の感覚によっても様態を変化させられる柔らかい言葉。 「外」に置くべきものと考えられたもの。 生活の、仕事の、感覚の、グループの、プライドの、外。 ある時描いてみた集合の外側にいたもの。 それを決める線はある日突然に現れたりもするし、徐々に形を変えて内側だった領域が外側になったりもする。 環境によってその線が変わる、捻じ曲げられる瞬間に立ち会うときに、吐きそうになる。 食品を売ることが仕事の人は、否が応でもその場

        • 令和版お道具箱

          お道具箱ってきれいでした? 僕は三日もすればゴミだらけになってるタイプでした。 各学期ごとの終わりに、めっちゃ片付けていたんですけど、ダメでした。 振り返ってみれば、ちゃんと病気ですね。未だ治療中です。 ゴミだらけになって整理して、結局残るゴミっているじゃないですか。 なんとなく、残したいと思うやつ。 ねじ工場でもらったボルトとナット、無駄にきれいに折れた折り紙、 練り消し、あの子がくれたお菓子の包み紙。 お道具箱選抜は、こいつらが常連でした。 最後の一つは嘘ですが、重

        連れていってくれるなら、どこへでも。

        マガジン

        • 捨てる
          1本
        • 漂流で行き着く岸の情景
          4本

        記事

          使いたい表現と、よくわかってない表現を理解したい

          いくつか適当な短文を並べます。いつか長い文章を書くときに、使いたいと思っている表現と、世の中にあるこの表現が嫌いだというメモがいくつか携帯に残っていました。 意味は特にありません。脈絡もありません。でもなんか好きなやつらです。 ①「好き」と「嫌い」という紙を前にして たくさんの芸術のジャンルだったり、さまざまな体験に触れれば触れるほど、自分の好みが洗練されていく。 それを僕は、自分の「好き」というタイトルのベン図に、丸をたくさん書いていって、大きな地図に小さな範囲を沢山作る

          使いたい表現と、よくわかってない表現を理解したい

          器用で不器用な人②「何故『書く』」編

          爪弾いて鳴らす悲哀が人を圧す 私の語彙より遥かに濃く    この記事読んで、久々にラーメンズに対してふつふつとよくわからん事を綴っていた頃を思い出し、その当時の日記を引っ張り出して来たところ、面白い文が見つかったので改変して書く、の、その②です。     その①はこちら  なんで書くんだっけ この前は、人はなぜ創作するかという話と、「僕は」感情の整理のために書いてますという話を、つらつらと書きました。  今回は、現段階で、自分が主たる創作、というか表現として「文章を書く

          器用で不器用な人②「何故『書く』」編

          器用で不器用な人① 「つくる理由」編

          「わからない」 その言葉の輪郭を 知りたい自分がいるのは知ってる この記事読んで、久々にラーメンズに対してふつふつとよくわからん事を綴っていた頃を思い出し、その当時の日記を引っ張り出して来たところ、面白い文が見つかったので改変して書く、の、その①です。      器用で不器用な人に憧れます。  僕より生きるのが下手そうで、僕より生き方が上手な人に。  言葉があっても語れない僕は、言葉がなくても語れる人に憧れます。     なんでつくるんだっけ 僕は拙いですが、文

          器用で不器用な人① 「つくる理由」編

          屍の香る春

          「越冬を」誓って剥いだ面と皮 紡いで羽織り生きながらえた 春は屍が香るというのは、僕の中で二つ意味合いを持っている。 一つが実際の腐敗臭。 母親や友達、僕の身の回りの人には、冬の外気の保冷力を過信しすぎる人が多かった。そして春になっても、冬の感覚のまま食べ物を放置して腐らせていた。微生物の力をあれほど身近に感じることもない。食べ物って案外簡単に腐る。 自然界では、それが普通だ。冬から春にかけて、分解者が活発に動き出す。凍っていた死体も邪魔な雪も融ける。軟らかい肉塊と分解

          屍の香る春

          深夜徘徊と海星探し

          「取り繕うことを自然とできる人」だって、疲れている。 ならば「しっかり意識しなければまともになれない人」は、この社会で生きていくのに向いていないんだろう。 元々僕自身が嫌われる側の人間だ、という話は前にした気がする。 中学校時代に実は、その原因を探って直そうとして周りの友達に真剣に相談したことがある。 距離感、発言内容、行動のタイミング・突飛さ、etc… 異常なほどボロクソに言われた。忘れられない、あの修学旅行2日目。 (逆に、あれだけボロクソに言える文句があるにもかかわ

          深夜徘徊と海星探し

          嫌われ方を考える

          どの環境でも、大抵誰かに嫌われる。 中学はガッツリ、高校は一部に集中的に、大学もほんのり。 そのことを母に相談したら「そういう家系」と。 原因は、その回答に全て詰まってる気がする。 でも腑に落ちてしまったから、もう今世は万人に好かれるのは無理だと悟った。 そういう自分なんだと思うようになると 「上手に嫌われる方法はないか?」 と考えるようになった。 「嫌われる」のそもそも論 グループの中心人物は嫌われない。 嫌われる人間は中心人物になれない。 嫌われた段階で、もうそ

          嫌われ方を考える

          ゆっくりまわっていくようだ

          https://youtu.be/eXtquPUrW6U タイトルを考えた時、どうしてもこれしか思い浮かばなかったから、大好きなSUPER BUTTER DOGから拝借した。 5月の中頃ぐらいに書いた日記より。 変化を見たくて受験生だった時、学校と家の往復しかしてなかった。そもそもルーティーンだとか反復練習だとかいうものが、一切続かない僕にとってあの日々は地獄だった。 何をガソリンにしてあの時頑張っていたのか正直もう思い出せない。良くも悪くも意識がなかった。 繰り返

          ゆっくりまわっていくようだ

          触れど、進まず、積み上げず。

          「ギターを触れ、毎日弾け」 多くのギタリストが、ギターを始めんと意気込むキッズたちに向けて、このセリフを発信してきただろう。 一芸に秀でるため探求とは、意識ある継続の上に成り立つ。意識ある継続とは、過去の自分を越えんとする意思と非情なる自らへの客観視に成り立つ。意思と客観視、ここは人によって様々な土台によって成り立つ。 学問だろうが芸術だろうが、我々はそれで飯を食う為に、食った飯を吐き出すほど考えてその一つをやり続けて磨いている。(磨き続けたやつの8割は削れて消えていく

          触れど、進まず、積み上げず。

          アウトプットと小さい宣言

          サークルの先輩が就活について話すようになったこと。 親友が学生やらずに起業に向かって邁進していること。 塾で生徒に将来について聞いたり話したりしていること。 そんなことやその他諸々が重なって、ぼんやりと自分自身の「やってること」「やりたいこと」「好きなこと」「好きな人」……みたいなことをたくさん列挙していく時間が突然に増えた。 自分探しの旅に出る。 アイデンティティの探求にはそんな印象がある。 ハチミツとクローバーの竹本くんのせいだな。 いかんせん金ないし、そもそも出

          アウトプットと小さい宣言

          徒然なるまま、醜男の恋愛語り草

          高校の同級生、女の子二人と久々にご飯に行ってきた。 腹を満たして、お酒も入り、話し込むと、出るわ出るわ。 恋愛話。高校時代にはその二人と、そんな話を全くしたことがなかったもんで。 二人がそんな話を止まることなく顔の全部の穴から垂れ流している光景は、なかなか衝撃的なものだった。初めて食べるたこわさぐらいの。 こういった状況に陥った俺のスペックを整理すると ・ろくな恋愛経験がない ・メンヘラ属性に目のない ・顔面偏差値39 ・虚言癖あり いかなる行動を求められていたのか。

          徒然なるまま、醜男の恋愛語り草