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#60『図書館内乱』(著:有川浩(有川ひろ))を読んだ感想【読書日記】
有川浩(現:有川ひろ)さんの『図書館内乱』
図書館戦争シリーズの第二弾です。
読んだきっかけ
図書館戦争シリーズの第一弾である『図書館戦争』を読んで、続編を読みたいと迷いなく思ったからです。僕はシリーズの続編は時間を空けてから読むことが多いのですが、本作はすぐに読みました。結果的にそれは良かったと感じていて、シリーズにさらにハマりました。
このような方にオススメの本です
『図書館戦争』の続編を読もうか迷っている
図書館での業務について知りたい
思わずドキドキする恋愛要素がある作品が好き
あらすじ
防衛隊員として日々訓練に励む郁に迫る様々なミッション。 図書隊員であることを隠そうとする「両親撹乱作戦」。
好きな本を読む自由とは?自由に恋する権利とは? 郁の周辺にきな臭い空気が漂い始める!?
感想
前作に比べて物語全体に厚みが増している感じがした
恋愛要素が強くドキドキする展開が多かった
図書隊が誰かのために本を守る姿は尊い
シリーズ第二弾の本作は、柴崎、小牧、手塚が主となる話があり、彼らの内面も徐々に分かってきます。そのため、前作に比べて物語全体に厚みが増したような感じがしました。
郁と堂上をはじめ、登場人物たちのやり取りがとにかく面白くて笑える。それだけではなく、会話から信頼関係が滲み出ていて思わずほっこりするんですよね。
郁のようなまっすぐ過ぎる感じは新鮮に見えるくらい。笑えることが多々ありますが、読んでいくうちに段々と勇気づけられている気がします。また、その対極のタイプである柴崎との関係の描かれ方が良いなって思いました。
そして、恋愛要素が強くドキドキする展開が多かったです。特に、冷静でドライな印象があった小牧が見せる熱さにはカッコイイなと感銘を受けました。それにしても、郁と堂上はいつまでモヤモヤさせるんだ(笑)
序盤に図書館の実務的な話が出てきて学べる要素があったり、「読んだ本の伝え方」など考えさせれる要素もありました。どんな本を読むか、読んでどう感じたかは本人の自由。とはいえ、読んだ本の感想はプラスの言葉で伝えたいなと改めて思いました。
いずれにしても思うのは、図書隊が誰かのために本を守る姿は尊いことでしょうか。
続編を読んで図書館戦争シリーズに一気にハマった感じがあります。
そして、ラストの展開。これは続きが気になって仕方ない。
印象的なフレーズ
あの子が自由に本を楽しむ権利も感性も誰にも否定させるものか。
(中略)
あの子が自由に本を楽しむために。
「可能性の問題を論じるならそりゃどんな可能性もないとは言えないだろうよ。けど、視点の軸を否定に据えるのは公共サービスとして健全じゃない。そもそも『お勧め』は読書に興味を持たせるための肯定的な手法であって、この『一刀両断』何とかみたいな極度に否定的な手法と同列には語れない。公共サービスは否定の手法に手を染めるべきじゃないはずだ」
「読みたいのは今なんだもの。何十年か後の自由のために今ある自由を捨てろとか言えない」
(中略)
「より良い未来のために自由を捨てるのは、すごく立派な権利です。すごく尊敬します。でも、それを義務にして他の人たちにも押しつけてたら、あたしたちはメディア良化委員会と同じになっちゃう。捨てる権利も捨てない権利もあって、選ぶのはみんな自由だから」
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