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SmartHRからSmart相談室へ、ただ1人の出向者として残したかったもの〜前編〜

お久しぶりです、温井です。

 はじめましての皆さま向けに、まずは簡単に自己紹介をさせてください🙏
私は2022年7月〜2023年12月末までの1年半、SmartHRからSmart相談室へ出向をしていたメンバーです。
SmartHRに在籍しながら、CSと広報を中心にSmart相談室の業務に従事し、Smart相談室のメンバーと共に激動の1年半を駆け抜けてきました。

 このnoteを書いている時点では、SmartHRからSmart相談室への出向経験者は自分1人だけ…ということで、今回は出向期間中にやっていたことや感じたこと、任期を終えてSmartHRに戻って思うことなどを前編、後編に分けてお伝えしたいと思います。


SmartHR→Smart相談室への出発

はじまりは"どうしようもない衝動"から

そもそもなぜ、出向することになったのか?

詳しいお話は下記の入社エントリでも語っていますが、一言で言うと衝動でしかありません!

【「Smart相談室のカスタマーサクセスへの出向についてのアンケート」回答のお願い】
ある日、こんな件名でSmartHRからサーベイが送信されたんです。
概要を読んだ瞬間、血流が高まり瞳孔が開き体温は上昇し(たぶん)、
「このサービスのコンセプトもミッションも、運命的なくらい自分のコアミッションとマッチしてる!ここで新たな挑戦がしたい…!!」と、どうしようもなく心惹かれました。

私は以前から、"自分に余裕がないときは他人のことも大切にできない。でも自分の幸福は自身の心の持ちように大きく左右されるから、世の中がもっと良くなるには、世の人々がセルフケアできる(自分で自分を幸せにできる)力をつける必要があるよな〜"と、ぼんやり思っていたのです。

これまでこのIT業界にいながら、業務効率化によって労働時間が削減され新たに生まれる時間や成果による幸福をずっと謳ってきましたが、「そもそも働く時間そのものを前向きな気持ちで過ごせたほうが幸せなのでは…?それを仕事だけでなく人生においても実現できる可能性を秘めたSmart相談室はとても素敵なサービスなのでは…!?」と、Smart相談室に大きな期待を感じました。

 熱い何かを、胸いっぱい抱え込んで、出向を希望しました。
それはもう、RPGのはじまりの街です。
武器が木の棒1本だというのに、根拠のない希望で目をキラキラさせながら、だけどまだ見ぬ地への緊張でちょっと足がすくんでいるヘッポコ勇者の如し。
ワクワクとドキドキとハラハラを胸に、木の棒1本振り回してSmart相談室への旅がはじまりました。

転職したかと思うほど別会社やん…と動揺

「まぁグループ会社だし、大きなカルチャーギャップとかはないだろうな〜」と高を括っていたら…とんでもない。

はぁーーールールもねぇ!!議事録ねぇ!!
見事に何も!!整ってねぇ!!
カルチャーも!!全然違う!!
頭が毎日ぐーるぐる!!

うた:俺らスマソウに行くだ

 出向当時のSmart相談室は、CEO藤田さん、エンジニア4名、biz4名(うち1名が自分)という少人数体制。
そんなフェーズだったので当たり前かもしれませんが、社内外の様々な情報が、まぁ〜〜とっ散らかっていて。ドキュメントも残ってない、というかそもそも残そうというカルチャーもない…。

スピードを優先するあまり取りこぼしも多くて思いつきで突っ走るし情報の共有も杜撰だし、なんか猛スピードで荷物落としながら爆走してるバイクがいる〜!!って感じでした。
痺れを切らして、「せめて議事録か録画をちゃんと残しましょう!」と全社会議の議題に自ら挙げたこともあります。そういう世界観。

 出向元のSmartHRでは、「持っている情報が同等かつ価値観が同じだと、意思決定が似てくる(=意思決定のスピードが上がる)」という考えのもと、鬼のようにドキュメントを残す文化&超絶オープンな社風が醸成されていたので私にとっては衝撃で、「当たり前のことを当たり前にできる体制をつくることって凄いことやったんや……いや、そもそもここでは求められる"当たり前"が違うのかも…」と。

時にはバトルを繰り広げることも…

 社内での情報の見える化ができていなかったので、部署間の連携もうまくいってませんでした。
例えば、CSと開発の間で連携がとれておらず、気がついたら知らない機能がバンバンリリースされている日々…😱(嬉しい悲鳴なんですけどね)
おかげで、商談中お客さまにデモをお見せしている途中で画面が変わって「ふぁ!?」なんて事象ももろともしない強靭なメンタルを養えました。

 初期フェーズということもあり、超電導リニア並みの物凄いスピードで日々機能リリースしてくれていた開発陣
「早い、早くてカッコイイ!!でも早すぎて見えない…!!」
そのスピードに追いつけないCS陣。
突如現れた新機能について満足なご説明ができなかったり、お知らせやマニュアルの準備が追いつかなかったり、開発意図がよく分からないまま対応するのがムズムズしたり…

時には苦言を呈したことも…

 〜 回想シーン 〜

温井「プロダクトの仕様検討の工程にCSも入りたいです!(まっすぐな眼差し)」
開発「(怪訝そうな顔)うちはSmartHRと違ってスピード優先のフェーズなんで。開発スピード落ちるのでダメです!」
温井「(ぐぬ…)早いのは良いけど、リリース計画が見えなすぎて…リリース後に『なぜこの仕様に?』って手戻りすることもあるかもしれないしせめて事前に仕様とか予定時期とか共有してほしいです!」
開発「細かいものは無理ですね。大きいものは聞いてくれたら答えるけど…開発側はbiz側で必要な情報が何なのか分からないんで、情報が欲しい場合はそっちから拾いに来てください!」
温井「いやいやいや、そもそも情報を拾うための土台もないじゃないですかー!」
開発「温井さんはSmartHRにいたからそう思うんだろうけどhogehoge〜」

 --- to be continued … ---

こんな〜時代も〜あったねとぉ〜

みたいな。
※ちなみに当時バチバチしてたこともあったけど今ではマブダチなので安心してくださいね🤗

やっぱり、せっかく開発のみんなが繋いでくれたバトン、biz側で落とすことなくしっかりお客さまに繋げていきたいじゃないですか。

なので最終的には、「だったら情報取りに行ったるわ!!」ということで、CS内でWBSヨム会なる会議体を設置し、jiraのWBSを1から全部確認して分からなかったことは都度しつこく聞くようにしました。
そしたら徐々にjiraの起票をbizにも分かるような形で整理をしてくれるようになったんですよね。
話せば分かってくれる実はいい奴しかいなかった開発陣。

当時の開発陣、山根さん / 浅野さん / 亘さん / 茂木さん / 長濱さん
(バチバチしてたとき茂木さんはいなかったけど)

Smart相談室の1年半の流れ

最初の半年:大きな壁を乗り越えてチームになった

 そんなこんなで大きなカルチャーギャップを感じるところから始ました。
組織はカオスを極めていましたが、ある出来事でチームとして1つになった感覚がありました。

それが、大きな案件(エンタープライズ企業)の受注でした。

SmartHRの営業リソースを拝借しながら案件のトスアップまでしてもらえるという、通常のスタートアップとは比べもんにならないほど恵まれた環境にいたSmart相談室。

しかし一方で、サービス内容やプロダクトはまだまだエンタープライズのお客さまの求めるクオリティーに達していない部分も多かったので、未成熟なままそこのギャップに立ち向かわなければならない局面に立たされていました

これまでエイヤッ!でやってこられたことも一筋縄ではいかず、社内外ともに認識合わせを丁寧に丁寧に進めていかないと大きな損失につながる一大プロジェクト。
生々しいお話ですが、このフェーズでの大型受注は天国、大型解約は地獄です。
昨日の敵は今日の友、開発とbizメンバーで急遽集まって「達成すべきゴールは何か?」「今何が足りていないのか?」「そもそも現実的に可能なのか?」等々、2時間以上会議室で議論を交わし…

「よし、やりましょう!!」

と、ドラマのワンシーンみたいに全社が一丸となった瞬間があったのでした。

出向当時の集合写真:2022年7月のバリュー共有会
社員数はまだ8人!

この一大イベントがあってから、開発 - biz間での連携も一層とりやすくなり(少なくとも私は)、会社全体でチーム感が出てきたような気がします。

▼当時の目玉リリース。ほんとにリリース早かったんですよ〜!

次の半年:自社の成長を自覚しだんだんと組織になっていった

 出向してから半年〜1年くらいの頃、部署だけでなくレイヤーごとの役割が明確になり、どんどん"組織"になっていきました。

権限やレポートラインを明確にしたり、評価制度を策定したり、各種業務のオペレーションをシステマチックにしていったり…
社員数も倍になり、阿吽の呼吸で進められることが減ってきたので明文化されたルールや仕組みが必要になってきたんですね。
これまでの無法地帯は何だったの?ってくらい、急ピッチで改革が進みました。

 というのも、この頃からの組織は例えるならキングギドラ。体は1つだけど頭は3つ。
何もしなくても1つだった組織が、意識をしないとなかなか1つになれなくなってきていたので、VMV策定の検討も始まりました。

人数が増えるとそれだけ経営層との距離も遠くなって受け取る情報の密度も薄くなってきますよね。
会社設立2周年を迎えたタイミングでもあったので、今一度、会社としての目標や在るべき姿をハッキリさせて一丸となるために、Vision、Mission、Valueの設定を進めていったのです。

 そしてこの頃のプロダクトはと言うと…
・本格的にコーチングサービスをリリース!o(^o^)o
・ストレスチェックの集団分析がリリース!o(^o^)o
などなど、主力であるカウンセリング以外のサービスをどんどん拡充させていった時期でした。

メンタル不調になる前の予防策としてだけでなく、実はスキルアップや教育的な役割を持つコーチングの潜在ニーズも大きいのでは!?と気づき始め、コーチングサービスを独立させました。
既存のストレスチェックについても、本人がただチェックして終わりではなく全体での集団分析ができるようになり、多くの法人さまに使っていただける間口の広い主力サービスへと大変身しました。

こんな感じで、カウンセリングに並ぶ主力サービスをバンバンリリースして、Smart相談室の可能性を更に延ばしていこう!と展開していったのがこの頃です。

その頃の集合写真:2023年3月のバリュー共有会

最後の半年:EAPサービス完成、明らかに会社のフェーズも変わった

 出向して1年〜1年半経った頃にはもう、明らかに会社のフェーズが変わっていました。
同窓会で久しぶりに会ったら「だれおま?」ってなるレベル。

この頃には社員数は出向当時と比べ3倍になっており、ありがたいことに社外のステークホルダーもお顔とお名前が一致しないくらいの人数に…
メディアの露出もググンと増え、業界内で注目されることも増えたような気がします。

 社内では、各部で考えなければならないことが一気に増えてもはや他の部署がどんな施策を実施しているのかも分からない!
これまでプレイヤーとして独走していたメンバー達は、新入社員の受け入れや育成に奔走する日々。
なんならマネージャー陣も、メンバー1人1人が何をやってるのかもう把握できない!というフェーズに入っていました。

その頃の集合写真:2023年9月のバリュー共有会

▼その頃公開された記事

 組織が混沌とする中、プロダクトとしては1つの区切りがつきました。
産業医調整機能ができたことによりEAPサービスとして完成したのです。オメデトウ〜🎉

Smart相談室ってなんでもできるやん!!無敵やん!!新しい対人支援の歴史切り開けるやん!!という期待値爆上げ期に突入しました。

ここからもっと!対人支援の大海原の中を船漕いでくぞー!!
と、いうタイミングで、温井の出向期間が限界を迎えてしまったのでした😢カナシイネ

その頃の集合写真:2023年12月のバリュー共有会
1年半前の集合写真と比べると人数増えてるのが分かりますね〜

後編では、この駆け抜けた1年半の中で、具体的に何をやってきたのか、また出向を終えSmartHRに戻り思うことをありのままに綴りましたので、そちらも是非ご一読ください!


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