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すてきな望遠鏡

恋人よ  あなたが書いた  舞台のチラシが届きました

チラシの隅に 書かれた名前   私は、私は  それを撫でる


いいや  母さん

木綿のハンカチーフが好きなのは 分かるけど

その歌にのせて  歌うのだけはやめてくれ  チケット家に送るから


恋人よ   私はぴあに行き  公演名と日時を言いました

人気で何より  私は嬉しい   後ろの席で観れるなんて


何着て行こうかな  どんな靴を履いて  髪型どうしよう…?

あぁ  待ち遠しいわね  口には出さないけど  口には出さないけど


だから母さん

勝手に動くなっていつも言っているだろう

いちばん良い席でさ  僕を見てほしかったのに   親孝行したかったのに


恋人よ   親孝行ならば  一つだけ頼みがあるの

あなたのその顔が はっきり見える様  私に老眼鏡を送って


いいや 母さん

それを言うなら 望遠鏡だと思うよ

でもあなたのために 

すてきな望遠鏡を送ります

                老眼鏡も送ります


2014年1月10日(金) 制作

メモ

イメージ:市村正親さんとお母さんのやりとりをなんとなくイメージして書きました。(市村正親さん著「僕のカラダは考える」を読んで)


それではまたのちほど(* ̄∇ ̄)ノ



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