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建築

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2021年2月の記事一覧

【architecture】HIROSHIMA ORIZURU TOWER |三分一博志

【architecture】HIROSHIMA ORIZURU TOWER |三分一博志



原爆ドームのすぐ隣に位置する『HIROSHIMA ORIZURU TOWER』がオープンしたのが2016年である

はじめて訪れたときは、新築のビルだと思っていたが実は1978年に建てられたビルの改修によって出来たことを後に知った

骨組みだけ残して外壁などほとんどの部分をやり直している。
耐震改修も設計されているが、西側のバルコニーや東側のスロープは耐震性能を向上させる役割も果たしている

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【architecture】曹源寺|岡山

【architecture】曹源寺|岡山

私が建築に興味を持つきっかけになったのは、日本の寺社建築の魅力に惹かれたところが大きい

地元の小さな神社で子供の頃はよく遊んでいました
また生まれ故郷である岡山県には山岳信仰からか寺社仏閣が至る所にあり、よくひとりで静かな時間を過ごしていました

岡山駅からバスで20分ほどのところにある『曹源寺』は最近知ったオススメスポットである

岡山の街中にある寺社建築としては、観光地にもなっている、吉備津

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【architecture】SHUKUGAWARA SUNNY GARDEN|安藤忠雄

【architecture】SHUKUGAWARA SUNNY GARDEN|安藤忠雄

兵庫県西宮市の夙川にある安藤建築
『SHUKUGAWARA SUNNY GARDEN』

完成は1978年である。
安藤忠雄氏の代表作である『住吉の長屋』が完成したのが1976年なのでほぼ同時並行で進められた作品なのだろう

小規模の商業施設で、小さな店舗が複雑な立体迷路状の空間構成の中に集まっている

シンプルな構成ではあるが複雑性も併せ持っているように感じた
この建築以降の安藤氏の商業施設設計

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【architecture】Ribbon Chapel|中村拓志NAP

【architecture】Ribbon Chapel|中村拓志NAP

広島尾道の穏やかな瀬戸内海を望む高台にそのチャペルはある

中村拓志氏設計による『Ribbon Chapel』である

文字通りリボンをかけたような美しい建築である
瀬戸内海の穏やかさと、そこにそっと置かれたプレゼントのような建築が見る人も、そして体験した人を感動させる

中村氏の建築の特徴は、人の動きや自然の流れを徹底的に把握して、それをそのまま建築化することだと思っている

木々の中に溶け込む

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【architecture】Junko Fukutake Terrace|SANAA

【architecture】Junko Fukutake Terrace|SANAA

岡山大学津島キャンパスは、全国の国立大学の中でも三番目にか広い敷地を有していると言われている

碁盤の目のように誰でも使用できる道路が大学敷地内を通っているつくりだ

東京の大学などでよくキャンパスが道を挟んで密集していることがよくあるが、建物を増やしていったがために出来た感が強い

一方岡山大学津島キャンパスは計画的につくられ区画のようになっており道路と大学が自然な形で融合している

Junko

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【architecture】法隆寺宝物館|谷口吉生

【architecture】法隆寺宝物館|谷口吉生

鬱蒼とした木々の合間からゆっくり歩いて行くと四角くスマートな建築と水盤が現れる

水盤は行く手を遮るように立ち止まらせる
ここで一度足を止めて建物を見てくれと言わんばかりのアプローチだ

そこにはコンクリートで出来たベンチがあるので是非ともそこからの眺めを楽しんでほしい

東京でありながら上野公園内の自然が豊かな立地にある
周囲の環境から異世界に来たような感覚がする

特に秀逸さを感じるのが向かっ

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【architecture】成羽美術館|安藤忠雄

【architecture】成羽美術館|安藤忠雄

岡山駅から電車で1時間、そして本数の少ないローカルバスに揺られること20分

山と川に恵まれた小さな町にある立派な美術館だ

なぜ世界の安藤忠雄がこんな小さな町で設計をしたのかは分からないが、成羽美術館は安藤忠雄の作品集にも度々掲載されるところをみると自信作のようだ

先程『こんな小さな町』と軽々しく言ってしまったがなんせ偶然にも成羽美術館のある岡山県高梁市は私の生まれ故郷なのだ

恐らく生まれ故

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【architecture】TIME’S|安藤忠雄

【architecture】TIME’S|安藤忠雄

京都は三条駅を降りて鴨川に架かる三条大橋を渡ると高瀬川沿いにコンクリートブロック造の建物が見えてくる

1984年に完成した安藤忠雄設計による『TIME’S』である

こちらの作品も安藤忠雄のデビュー作である『住吉の長屋』と並ぶ傑作であり問題作の一つであろう

『TIME’S』の1番のコンセプトは川と建築との強烈な関わりにある

ほとんどの建物が川に背を向けている中で、『TIME’S』だけが川を建

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【architecture】大阪芸術大学|SANAA

【architecture】大阪芸術大学|SANAA

天王寺駅から、近鉄線に乗り換え約25分で喜志駅に到着する

さらにバスに乗り換え10分ほど乗る
(バスの本数が、かなり少ないので要注意)

さらにさらにバスを降りて小高い丘を登ると
大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎が大学の看板のように突如現れる

床が地面から、そのまま捲れ上がって渦巻き状に伸びていくような建物だ

周囲は木々が生い茂っており、自然に溶け込むような感覚がある

関係者ではな

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