Sleeping grass

愛着障害・複雑性PTSDを持つ一人として、感覚やカウンセリングのことを書き置いています…

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愛着障害・複雑性PTSDを持つ一人として、感覚やカウンセリングのことを書き置いています。音声配信をしていましたが、現在喉の不調のため停止中。

最近の記事

親の愛を求めて自分を傷つける

私はどうやら、お父さんのことがとても好きらしいです。今でもなお。 ディズニーランドのエントランスで着ぐるみに怯え泣いた私を置いて、日が沈むまで戻らなかったあの父を 数少ない私と父が二人で並ぶ写真を、冗談半分で踏みつけたあの父を いい成績をとっても、「図に乗るな」と答えたあの父を 私は父のことを、愛し方を知らない人なんだな、と思っています。父親自身が複雑な家庭で育ったみたいだし。「愛している」という言葉を使って、自分の欲求を満たそうとする人。自分のしたことに私(たち)が

    • 12月は最もつらい時期

      私が最も恐れているのは、親と二度と会わないまま、会えない状態になってしまうこと。 親と距離をとっている自分なのに…というか、だからこそ、なのか。 12月は毎年調子を崩す。どうしたって孤独であることを感じざるを得ない。私だけでなく愛着障害を抱えている人にとっては、華やぐ街とは逆行して、重苦しい時期であることが多いと思う。 私は親と会っていると自分が失われてしまうし、それに抗おうとする自分をうまくコントロールできなくて、結果的に親を傷つけてしまうから、会わない選択をしてる。

      • #48 治療が効かない不安障害

        私の不安障害は、「不安障害の治療では治らない」ということを知ったので、書き残していきます。 2020年春頃から症状が出始めた不安障害。私の症状としては、「これを食べたら調子を崩すのではないか」「体にちょっといつもと違うところがある。病気に違いない」などなど、自分の体がどうにかなってしまうのではないかという病気不安が強く出ることが多いです。 ほかにも留守にするときには鍵を閉めたか、ガスは消したかと確認しに戻ったり、自分の行動が間違っていたんじゃないかとぐるぐると同じことを繰

        • #47 親に怒り続ける

          私は今、治療の一環として親と距離をとっているのですが、時折無性に実家に帰りたくて仕方がなくなることがあります。つい先日もそれで涙が止まらなくなって、あぁこれはちょっとよくない状況かもしれないなぁと思い、カウンセリングを受けました。 その結果、私には親に対する怒りが足りていないのではないか、との結論に至りました。 本来「実家」とは、安心できる場所であり、ここがあるから頑張ろうと思えるもの。だから何かあったときに帰りたくなるのは自然な感情。 ところが私の場合、実家が安心でき

        親の愛を求めて自分を傷つける

          #46 表面は同じでも中身は違う

          私には、同じく愛着障害からくる複雑性PTSDを持っている友人がいます。彼女とはかなり深く話をしているのですが、「表面は同じだけど根っこが違う」ということを頻繁に感じます。 たとえば今、私も彼女も「親から距離をとる」ことを選択しています。同時にいつか来る「親との別れ」を憂いてもいます。 これは表面上の話で、一見同じことのように見えます。 ただその根っこはまるで違う。 彼女の場合、親とはできれば二度と関わりたくないと思っている。関わってきてほしくないから、距離をとっている

          #46 表面は同じでも中身は違う

          #45 食い尽くされた私

          先日読んだ本がとても私に合っていたので、感じたことを話してみようと思います。 こういった解説書は、書き手がどれだけ自分の感覚と似ているかで、自分にとって合うか合わないかが変わってくるのかなと感じています。 著者の加藤諦三さんと私は、おそらく幼少期の環境が似ているのかなと思います。恩着せがましい父親に常に緊張している自分。これは私そのものでした。 愛着の問題が語られるとき、母親がベースになっていることが多いように思いますが、私はそこにあまりぴんときていません。もちろん母親

          #45 食い尽くされた私

          #44 前を向いているからこそ過去を見る

          複雑性PTSDの治療は、そんな単純な話でもない。でもそれが伝わりにくい。という話をしてみようと思います。 先日友達と話しているなかで、こんなことを言われました。 「あなたの話を聞いていると、過去にあった出来事や過去の環境からどうやって今の自分ができたのか、っていう原因をずっと探している感じがする。それはそんなに大事じゃない気がしてて、どうなりたいかのほうが大切な気がする」 それにうまく返す言葉が見つからなくて、私はおそらく、少し悲しくなったんだと思います。「過去のことば

          #44 前を向いているからこそ過去を見る

          #43 喋りたくない期

          7月から8月にかけて、喋れない期間がありました。何を発しても自分じゃないみたいで、嘘をついているような感覚になって、喋りたくない。どうしてこうなったのかとひたすら考え、先日、ようやくその答えが見えました。 喋りたくなくなっていたのは、子どもの部分が強く出ていたからだったのだろうと思います。 私は、子どものまま置き去りにされている面と、自分を律して生活をしている大人の面がはっきりと分かれています。そして子どもの自分の扱い方がよくわからない。 カウンセラーさんからは、言葉に

          #43 喋りたくない期

          #42 大人と子どもの狭間

          複雑性PTSDのなかでも割と難しいタイプである、とカウンセラーさんから言われているのですが、最近、特にそれを痛感しています。 どう難しいか、と直接聞いたことはないけれど、今の私は進むことも戻ることもできず、ただ立ち止まるしかない状態で、難しいといったのはこういうところも含めてなんだろうな、とぼんやり感じている毎日です。 前の収録で、「愛情に飢えている自分を認めるしかない」というようなことを言いましたが、言うのは簡単、でも実際にはそんなすんなり進むような話でもなくて。 大

          #42 大人と子どもの狭間

          #41 欲求をありのままに

          友人の彼を求めている感覚。それを具体的に言うとどういうことか?とカウンセラーさんに聞かれたとき、すんなりとは答えられませんでした。誰にも話したことがないことなので、ここで少し整理してみようと思います。 「もし彼が『なんでもいいよ』と全てを叶えてくれるとしたら、どうしたい?」 カウンセラーさんから問われたとき、少し考えて、「言いたくないけど、とにかくずっと一緒に居てほしい」と答えました。それも嘘ではありません。とにかく居てほしい。 ただ、カウンセラーさんにも言えなかった部

          #41 欲求をありのままに

          #40 求めるが故に切り離す

          友人に会いに行って数えきれないほどの体験をしてからずっと、調子があまりよくありませんでした。もう二か月が経とうとしています。そしてここ数日、過覚醒の状態が悪化し、不安の症状が明らかに酷くなったため、カウンセリングを受けました。その日の夜にこれを記録しています。 今回もいつも通りの波といえばそうなのだけれど、いつも通り人と距離をとる「孤独」の選択ではどうにも対処がしきれなくなっているから、ここまで悪化しているのだろう、というのがカウンセラーさんの見解です。 調子を崩しだした

          #40 求めるが故に切り離す

          #39 不安に支配される

          前回に続き、また動画を見て救われた話。 私は過覚醒が強くなったときに出るのが、不安障害の症状です。なかでも病気不安が顕著に表れます。 体に起こっていることはとても些細なこと、もしくはなにも起こっていないのに、「大きな病にかかっているに違いない」と思い込んでしまう。そればかりが頭を占めて、生活がおろそかになってしまう。 自分でもおかしいなと思っています。あぁ不安障害っていう病気なんだなと自覚を持っています。それでもなかなか打ち勝てない。病気になること、事故に遭うこと、事件

          #39 不安に支配される

          #38 孤独な闘い

          調子がずっと悪くて、特にここ数日、過覚醒が悪化しています。そんななかでYouTubeでおすすめに出てきたこちらの動画を見て、大泣きして、ふっと楽になりました。 「感情のコントロールができなくて苦しい」という問いに対し、「心のマスターになるのはとても難しい」と答える和尚。 何かを得たいと思ったときにやることは、とにかく辞めないこと。あきらめないこと。武道で「黒帯をとりたい」と思うのなら、黒帯をとるまで辞めないこと。 心をコントロールするのはとても難しく、人生をかけて取り組

          #38 孤独な闘い

          #37 退行と解離

          今回は、「何か判明した」とかではなくて、今私のなかで考えていることを書いていこうと思います。 先日わかった置いてけぼりの子どもの自分。カウンセラーさんから出た「子ども返り」という言葉が引っかかっていて、いろいろ調べています。素人のグーグル先生頼りですが、精神医学的には「幼児退行」が近そうな感じ。 幼児退行とは文字通り、子どもに戻ったようなふるまいをする現象を指すようです。過度なストレスから心を守ろうとする一種の防衛反応だとか…。また、ストレスがかかったときだけに限るわけで

          #37 退行と解離

          #36 自分の子どもを愛せないと思う

          「今もし私に子どもが生まれたとして、その子が自分に似ていたら、私は愛せないな」 と思いました。 音楽をやっている知り合いが、自身の息子さんに向けた曲をつくって配信していました。息子さんの写真や動画をつかってMVっぽい仕上がりで。 子どもってことは、自分の遺伝子を継いでいるということで、どこか自分に似ているということだよなぁ…それを愛おしく思って、できた音楽がある…。 私に似ている子がいるというのを想像すると、言葉を選ばずに言うと「気持ち悪いな」と思ってしまうんです。

          #36 自分の子どもを愛せないと思う

          #35 小児性愛という病―それは、愛ではない

          今回は、斉藤章佳さんが書かれたこちらの本を読みつつ感じたことを話していきます。トラウマがある方は、読むのをご遠慮いただければと思います。 小児性愛障害、つまり性の対象として子どもが含まれる障害のことを扱っているこの本。性加害者である小児性愛障害者の治療に向き合ってきた、精神保健福祉士である斉藤さんが書き記しています。 まだ途中までしか読んでいないのですが、たくさんのことを感じ、考えています。なかでも第7章を読みながら、苦しくなり涙しました。 そこに書かれていたのは、性加

          #35 小児性愛という病―それは、愛ではない