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#罪と罰
「人はどのようにして他者とつながることができるのか」についての断章
「ラスコーリニコフの孤独」(全11回)では、ひとつの仮説を『罪と罰』の世界観として提示した。
その仮説とは、「人と人との絆は、水平的な横のつながりではなく、天上の神を仲立ちとした、垂直的な縦のつながりである」というものだった。
ラスコーリニコフは、殺人を犯すことで、神との絆を自ら断ち切ったのであり、その結果として、この世界のあらゆる人間から切り離されてしまった。それが彼にとっての「罰」であった