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デザイナーへのラブレター。

SISI JOURNALも今回で3回目になります。一つ目は、「ブランドを始めるにあたって書いた創業ストーリー」、二つ目は「製品を作った開発の過程と想い」、そして今回は、SISIのクリエイティブ制作の過程を振り返りながら「ブランドとデザイン関係」について書いていきたいと思っています。

想いもって作った製品の魅力をどう届けていくのか、デザイナーが思考錯誤して歩んだ300日の過程を私の視点から振り返って見ようと思います。

あなたの3分間このnoteにください。

デザイナーとの出会い

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SISIを始めるにあたり、最初に探したのは製品(開発者)とデザイナーでした。私はD2Cのスキンケア事業においてデザインが占める重要性はとても高いと捉えているので、本気でブランドのことを考え一緒に育ててくれる。そんなデザイナーを必死で探していました。そんなデザイナーがチームにいると、世の中に新しい価値を生み出す、そんなブランド作りができると信じているからです。

SISIのアートディレクションとグラフィックデザインを手掛けたSaeka Shodaさん(※以下デザイナー)との出会いはちょうど約一年前、私は独立したばかりでまだ会社も何もないタイミング。そんな時に一緒にやろうと思ってくれたそんなデザイナーとの出会いからSISIの旅はスタートしていきました。

チームの中心にデザイナー。プロジェクトはデザインシンキングに進める

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今まで多くのクリエイティブの方々と仕事をしていく中で、いつしかオリエンテーションを完璧にして、チェックボックス式にフィードバックをして完成品を求めていく、デザイン提案のプロセスがとても苦手になりました。

関わる人数の多い大企業型のデザイン開発では必要不可欠なプロセスと理解しながらも、そのプロセスは、時にデザイナーの持ち味を奪ってしまったり、評価者と製作者という見えない壁が生まれてしまう構造があると感じてしまったからです。

なのでSISIを作る時、デザイナーにお願いしたことが3つあります。1つ目は、目指すべき世界観の全体像が見れるように、ブランド作りに必要なデザイン一式を一気に作って欲しいこと、2つ目は、そのアイディアは独自性があるものにして欲しいということ、最後に、「提案」ではなくまずは作ってみて一緒に考えていくデザインシンキング型のブランド作りを一緒にして欲しいということ。

製作者と評価者ではなくチームの中心にデザイナーが居ることで、デザイナーがもっと自由に強みを発揮できるようなチームを作っていきたいと思っていたからです。

デザインを見て驚いた3つの事と、このデザインで勝負すると決めた理由

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数週間後、出てきたデザインを見て驚いたことが3つありました。1つ目はデザイン案が一案しかなかったこと。通常A案〜E案といった形でデザインの幅をみせ方向性を探るため、複数案が用意されていたり、もしくは絞ったデザインの中でバリエーションがあったりするが、出てきたのはもの凄く考え尽くされた一案だけでした。

2つ目は、デザイン自体そのもの。資料にまとめられていたのは全く想像していなかったデザインでした。分かりやすいものは、感覚的にも良し悪しが早いタイミングで判断できたりするが、デザインの新規性が想像の先を行ったので、初見これでいいのか分からなくなってしまった程斬新でした。

そして3つ目は、翌朝デザインがはっきりと記憶に残っていたこと。たった一度しか見ていないのに、はっきりとイメージを覚えていました。

私は日々デジタルでたくさん化粧品の広告を目にしますが、記憶に残るデザインは殆どない。それはデザインにはトレンドがあるので、似ている物がどうしても多くなってしまうからだと思います。

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そんな中、どんなものだったか思い出して書き出せる位、とてもシンプルなモチーフを使いながらも一度見たら忘れられず記憶に残る。そんな新しさを感じるデザインでした。そしてSISIで伝えていきたい想いがデザインへ落とし込まれているところがとても好きになり、見れば見るほど愛着が湧く不思議な感覚があるデザインだと感じました。それがこのデザインで勝負しようと決めた理由です。

炎の3ヶ月と呼んだ、怒涛の制作月間

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D2Cブランドの立ち上げは、ロゴ、アイデンティティ、パッケージデザイン、配送体験、撮影ディレクション、WEBサイト、リーフなどとにかくデザイナーの判断を伴う制作物が多い。

SISIはブランドの傘下の製品一つ一つにも個性がある、そんなブランド作りがしたいと思い、これまでのスキンケアのデザインの常識を覆すカラフルなデザインを採用しました。ただカラフルなデザインの落とし穴は、色使いやパッケージの設計を間違えるとパッケージの印象からギミック感が出てしまい、せっかく思いを込めて作った製品の良さが正しく伝えられないリスクがあると感じていたので、化粧箱の紙の材質やカラートーンなど慎重な検討や判断が必要になっていました。

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デザイナーは何度も何度も容器や配送箱のモックアップをつくり細かな検証をおこない、色一つとっても、単にローズだからピンク、可愛いからピンクではなく「サイエンスローズ」を体現できるピンクを探し、突き詰めて考えたりしていました。おかしいと思われるかもしれないけれど、些細なことで受け手の印象が変わってしまう、それがデザインだと思います。本容器での色の上がりを見るまで私もかなりドキドキしていましたが、デザイナーはきっともっと不安だったと思う。

一生忘れられない、撮影の日

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SISIのクリエイティブの全体のプロデュースはMinoru Sako さん、本日公開したWEBサイトのデザインと撮影はもうひとりのデザイナーYuri Matsumuraさんがリードしました。Sakoさんは私が一番信頼するクリエイティブのプロデューサーでブランドを作る時に最初に頼った方でした。Matsumuraさんはアートディレクターとしてもデザイナーとしても本当に信頼がおけるデザイナー。いかにいいパッケージを作っても、撮影で失敗すると全てのタッチポイントでの印象が狂ってしまう。だから絶対に失敗したくない、それが撮影だと思う。そんな撮影が最高な日になったのはMatsumuraさんの貢献がとても大きい。

そして特にデジタルを中心チャネルとするD2Cのブランドに占める写真の役割はとても大きく、全員がそれを理解しているので異様に熱気のこもった撮影現場になった。

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はるばる海を渡ってやってきた新しい原料、思いを込めて開発者が大切に作った製品、チームで試行錯誤しながらたどり着いたクリエイティブ。何もないところからみんなで必死に作り上げてきた。そんなプロダクトを最高の形でお届けしたい。そのチームの気合と思いが撮影の現場に宿ったからか、なんだかとても現場は幻想的で、今思い出しても思わず泣きそうになる。

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この場を借りて、最高の撮影をしていただいたbird and insectの皆様にも感謝を伝えさせて欲しい。ブランドは本当にたくさんの人の想いで出来ていくと感じた忘れられない日となりました。

思いを形に、遂に今日からはじまる

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昨年、先行発売を実施したMakuakeは開始15分で目標金額を達成。最終の達成率は949%で終了しました。そして購入していただいた多くのお客様からとても嬉しいフィードバックが続々と集まってきています。それは、製品の良さや、デザイン、コンセプトに対するとてもポジティブで嬉しいコメントでした。

そして、SISIは「自分を思い、大切にする習慣」を作り、世の中の課題解決になるような新しい価値を提案していく、そんなブランドづくりをこれから始めていきたいと思っています。

本日から、遂にSISI公式販売を開始します。「ロザリティ」はこの時代の「疲れ」と「肌」の関係に着目したレスキューアイテム。開発者が想いを込めて作った製品。デザイナーが懇親の想いを込めたデザイン。是非、お手元で見ていただけたら嬉しいです。

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連載第一回、第二回はこちらから

★アイテムが生まれた背景や開発の裏側をお伝えするシリーズ【SISI Backstage】やイベントレポなど、随時連載中です!⏬

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