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【1分解説】有価証券報告書における重要性の原則(マテリアリティ)とは?

※1分間で読める600文字以内でお伝えします。

企業情報には2つの種類があります。財務諸表等の「財務情報」と、それを補完する「記述情報」(コメント)です。投資家はこれらの企業情報をもとに、投資判断を行っています。

2019年に金融庁が公表した「記述情報の開示に関する原則」には、有価証券報告書における企業情報の開示に関する考え方が示されています。今回はその中の一つ「重要性の原則(マテリアリティ)」について整理します。

重要性の原則とは?

「重要性の原則」とは、ヒトコトでいうと「投資判断に重要な情報はモレなく記載・開示せよ」ということです。

投資家は、開示情報をもとにその企業に投資するかしないかを判断しているのだから、大事な情報はカバーしなさいよ、というわけです。

では「投資判断に重要な情報」とは何なのでしょうか。それは、企業価値や業績に与えるインパクトが大きい情報を指しています。ですから、企業側が単にアピールしたい事項を記載するだけでは不十分です。

また、具体的には以下の3つの開示方法が望ましいと示されています。

①重要なことから:読み手が理解しやすいよう、重要なものから順に書く
②発生確率も考慮:将来に関することは、発生確率も考えて記載を判断
③タイムリーに :過去の開示に引っ張られることなく、提出日の判断を

記述情報は、投資家と経営者の「目線を合わせる」為に大切です。これをベースに、投資家と経営者の建設的な対話が促進されることが期待されています。

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