川頁

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川頁

①歴史研究②高校国語科教員③趣味人 ①→専門は明代の社会史、法制史。法典編纂の過程から社会の変化を見る研究をしてます。文学博士。 ②→国語科/ICT担当/探究 ③→読書/美術館/鉄道/その他

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    探究活動について,HELLO Village(英語村)での活動について

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noteはじめました。(自己紹介)

 はじめまして川頁と申します。名前の読み方は、特に定めてません。見ての通り「順」を分解しただけですので、「じゅん」と読んでくれても、文字通り「せんよう」と読んでくれても構いません。(ちなみに「頁」はページの意味つもりで使っていので、音は「ケツ」ではなく「ヨウ」です。)一応、実名は隠して文章を投稿していますが、まあわかる人にはわかるかもしれません。  軽く自己紹介をしておきましょう。高校で国語を教えたり、大学で歴史を研究したりしている人です。今は非常勤講師で大学院生というよくあ

    • 【日記】アイドルのVRコンサートに行ってきた感想

      新しいメディアの衝撃 新時代が来たかもしれない。 昔、NHKの「映像の世紀」で映画から列車が飛び出てくるのではないかと避けようとした男の映像を見たことがある。彼が生きたのは19世紀末、映像というメディアに初めて接したわけである。驚かないはずはない。当時の人々にとっては仕方のない必然的な反応なのだと思う。 しかし、現代の立場からそれを見ると、その動きはどうしても滑稽に思えてしまう。少なくとも中学生の頃の私は滑稽だと思ってしまった。鉄道がスクリーンから飛び出るわけでもな

      • 【日記】髪

        「あ、それキープで。」 一月のある日、教室に入るなり生徒に言われた言葉です。髪を切った翌々日だったので、まぁ印象が新鮮だったのでしょう。髪に対してコメント入れるのは、まあ普通のコミュニケーションです。 ただ普通は「髪切った?」とか「サッパリしましたね。」とかを言うと思うんですよ。そんな中、「それキープで」と。 いや「キープで」って、髪切る前はそんなに見苦しかったのかい?そうか、そうか。よほど見苦しかったんだろうな。 そういえば「襟足ちぎりたい」と言われたこともあります。

        • 【雑記】アト・サキの話〜徒然草を思い出しながら

          昔々の話、具体的にいうと毎日報道されていた放射線量が報道されなくなって、もう大丈夫なのかな?という雰囲気が流れ出した頃、すなわち高校二年生くらいの時の話である。 古典の授業で『徒然草』ある章段を読んだ。その一部、このフレーズだけは強く記憶に残っている。 まぁ有名なところなので、その後も何度か読んでいるし、それこそ教員になってから授業で扱うこともあった。それでも最初に読んだ時の記憶はしっかりと残っている。 まだ東日本大震災が記憶にすらなりきれていない頃である。東北に来た津

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          「冬将軍」が日本に来るまで⑴─ナポレオンを負かした「General frost」の正体

          はじめに 「冬将軍」という言葉は、厳しい冬の寒さを擬人化した表現で、特に日本では冬季に南下する北極気団、すなわちシベリア寒気団を指して使われる。 日常生活において、「冬将軍」の表現は、特に天気予報などで寒気団の南下や厳しい寒さの到来を知らせる際に用いられる。また、手紙や会話の中で「冬将軍が到来したが、皆様お変わりないか」といった形で使われることもあり、寒波や酷寒などの類義語としても機能する。 この表現の起源は、1812年にフランスのナポレオンがロシアのモスクワに遠征した

          「冬将軍」が日本に来るまで⑴─ナポレオンを負かした「General frost」の正体

          【雑記】「吹奏楽の定番曲」にモヤっとする。

          和泉宏隆作曲の「OMENS OF LOVE」 言わずと知れた名曲で、およそ40年前に発表された曲であるが、今の学生にもよく知られている。主に吹奏楽の曲として。 吹奏楽部のコンサートに行くと、和泉宏隆作曲の曲だと「OMENS OF LOVE」か「宝島」がだいたい演奏される。そして「吹奏楽の定番」とか「吹奏楽の名曲」とか、そうやって紹介される。 もちろんこの紹介は、全く間違いではない事実だと思う。 だけどこの紹介をされると、ものすごくモヤモヤしてしまう。 なぜなら「OM

          【雑記】「吹奏楽の定番曲」にモヤっとする。

          【雑記】キャンディーとタクシー〜有るようで無いような祖父との思い出

          ある日、同僚からもらった飴を舐めながら昔のことを思い出していた。 もらった飴はチェルシーのヨーグルトスカッチ味。この飴を舐めると、いつも父方の祖父を思い出す。 むかし祖父母の家に行くと、祖父は緑色の花柄があしらわれら小さな箱から一つ取り出してその飴をくれたのだ。 そんな祖父は私が3歳の時に亡くなった。だから思い出すとは言ったものの、実のところ祖父の具体像は何も覚えていない。 かろうじて顔だけは、写真が残っているので思い出せる。しかしどんな声だったとか、どんな話をしたか

          【雑記】キャンディーとタクシー〜有るようで無いような祖父との思い出

          【ICT担当奮闘日記】#8 誰もいない校内で機器を更新してまわる

          新年早々、4日から出勤です。何もなければ休もうと思っていましたが、数件予定が入れられているので仕方がありません。渋々出勤をします。 いつもより遅く始業ギリギリの時間に職員室に入るとほとんど人がいません。そりゃそうか。自分も休もうと思っていたのだから当然です。誰が好き好んで4日から働こうなんて思うでしょうか。 ところで、せっかく誰もいないのだったら今のうちに全教室のプロジェクターとEZ-castを更新を誰にも邪魔されず(あるいは誰かを邪魔せず)できるのでは?最近Chrome

          【ICT担当奮闘日記】#8 誰もいない校内で機器を更新してまわる

          【日記】蟹。

          蟹を見てたら思い出す話  正月。食卓に蟹が出た。とりあえず美味しい。それはさておき蟹を食べながら指導教官がして下さった蟹に関する面白ろ話を一つ思い出したので、ここではその蟹についての話をしたい。 指導教官の話  私にとっての指導教官にあたる恩師は、まさに博覧強記と言うべき人物で、話の引き出しも非常に多く、面白い話というのをあらゆる場面で披露してくれる。ただその出典を言ってはくれない。もしかしたら「それくらいは自分で探して当たりなさい」という隠れたメッセージがあったのかも

          【日記】蟹。

          【日記】今年の振り返り(駆け込み)

          今年の漢字 あなたにとっての今年の漢字は何か? 生徒に聞いてみると、一年生がメインなためか「新」とか「友」とか「越」とかが多かった印象です。 さて自分にとっての今年の漢字は何でしょうね。 とりあえず今年を振り返ってみましょうか? 「博」「学」 自分にとって大きな出来事としては、大学院を出たことでしょうか。三月に博士論文を提出し、九月に博士号を授与されたことかもしれません。 学部に入学から数えると10年ちょっと。飽きるほど勉強してきました。正直なことを言うと、全く飽きて

          【日記】今年の振り返り(駆け込み)

          【ICT担当奮闘日記】#7 ICT担当しながら解ってきた明代法制史(専門的な話は殆どしません)

          どんどん変わる社会とICTの利用規定 クラウドサービスの取り扱いとか、データの管理とか、AIの利用方法とか、教育現場ではその辺りのルールがころころ変わります。変わるというか、新しくルールが追加されるというか、検討しても検討しても社会の方が速く変化して、追いつかないというのが現状だとも思いますが…。 法律とかだったら全部暗記しないでも問題はありません。法令集とかがありますし、なんなら困ったら管理職やベテランの教員に聞いたら分かるわけです。が、こういうベテランが太刀打ちできな

          【ICT担当奮闘日記】#7 ICT担当しながら解ってきた明代法制史(専門的な話は殆どしません)

          二学期中間までに紹介した本のまとめ

          自分用のまとめです。 パッと見せれるように。 紹介した本 久保(川合)南海子「『推し』の科学 プレジェクション・サイエンスとは何か」  「商品リビューを書こう」の単元で紹介。単純に読んでいて面白く、他の人にも勧めたい本としてレビューの手本に使った。 ちなみに本当に面白い本。「推し」という観点から、外からの刺激ではなく、内から認知にどう影響されるか(投影されるか)という話。アイドルから腐女子のBL談義まで、身近な話から考察をしていく。心理学とか認知科学ってどんな学問かと

          二学期中間までに紹介した本のまとめ

          【日記】「空車」この不思議な熟語

          駐車場の「空車」 朝、通勤路で駐車場を見つける。その駐車場には電光掲示板で「空車」の二文字が書いてあった。 電光掲示板の電灯の配置からして「満車」と「空車」を切り替えられる仕様らしい。つまり、これは現在駐車場には「空き」があり、新たに駐車することが可能であるということを示している。そして駐車する車が増え、駐車するところがなくなれば「満車」に切り替える。運転手はこれを見て駐車が可能か否か判断をする。 このように説明してみたが、そんな説明を見るまでもない。これは、極めて常識

          【日記】「空車」この不思議な熟語

          【ICT担当奮闘日記】#6 今も昔も変わらないって話(祖父の話)

          人間なんて、いつでもどこでもそんなに変わらない。 帰省 お盆です。 静岡の実家に帰ります。私はこれを帰静と呼んでいます。要するに帰省です。帰郷とも言います。ちなみに京都に戻ることを私は帰京と呼んでます。くだらないダジャレは終わり。 祖父母の家も実家から徒歩5〜10分くらいのところにあります。もちろん顔を出します。 最近はもうマスクを着けていませんが、まだコロナも心配です。マスクはちゃんと着けて行きます。 祖父 これが祖父の部屋。 92歳、昭和9年(1931年)

          【ICT担当奮闘日記】#6 今も昔も変わらないって話(祖父の話)

          【日記】本当にただの日記

          パウル・クレーを知る  私の好きな画家にパウル・クレーという人物がいます。どんな絵を描く画家かというと、こんな感じの抽象画を描く人物です。  かわいいでしょ?それとも意味がわからない?でもなんか惹かれる。そんな絵を描く画家です。  好きな画家と言っても、最近まで名前をなんとなく聞いたことがある程度で、特に何を描いているのか全く知らなかったのですが…  きっかけは二月に行った『ピカソとその時代展』。ベルリンにある国立ベルグクリュン美術館の展示品を持ってきたもので、ピカソ

          【日記】本当にただの日記

          【読書劄記】#4明代事件簿②軍隊と一緒に密輸品を運んでしまおう。

          多分、論文にすることはない事件簿をほいと投げるシリーズ。 事件概要 先の事例では陸に戻る前に捉えられてしまったが、帰還に成功した場合、商人が次にするのは密貿易で手に入れた番貨を販売して儲けることのはずである。その場合、商品を売る場所は広東よりも大消費地である江南地域であっただろう。そうであれば商人は手に入れた番貨を江南へ運ぼうとする。次の事例は、そのような番貨輸送の様子がみられるものである。 解説 明中期は、既に蘇木・胡椒等の番貨に対する需要があり、またその需要が沿海

          【読書劄記】#4明代事件簿②軍隊と一緒に密輸品を運んでしまおう。