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田中修治@OWNDAYS C.E.O
2017年9月10日 18:06
2008年3月1日東京都内では、一ヶ月前の大雪が嘘のように晴れ渡り、気温はすでに20℃を突破し、季節外れの陽気に公園の陽だまりには、朝から猫の親子が昼寝をし、その鼻先を身軽な雀がピョンピョンと飛び跳ねて行く。そんな穏やかな雰囲気とは対照的に、オンデーズの本社オフィスは、朝からかなり白けた、なんとも言えない、どんよりとした重たい空気感が全てを飲み込むかのように支配していた。池袋の南口を出て明治
2017年10月1日 10:23
2008年6月 下旬「社長、社長、起きました?」長尾が、ハンドルを握りながら僕に声を掛けた。「おう、いまどの辺?」僕は寝起きの目をこすりながら、タバコに火をつけて一服ふかすと、飲みかけの缶コーヒーをグッと乾いた喉元へと流し込んだ。「さっき蔵王を過ぎたので、もうすぐ仙台に着きますよ。もう一眠りしますか?」僕と長尾は、朝から茨城と福島で3店舗のお店を視察した後、更に北上して、次
2017年10月8日 14:48
社長就任から数ヶ月、池袋にある本部では、一触即発のような、ひりついた空気が漂っていた。事の発端は、僕が就任早々に打ち出した1つの改革のスローガンにあった。【目立ったもん勝ち】社長に就任してすぐに、僕は一人でオフィスの壁の1番目立つところに、A4のコピー用紙に1文字づつ「改革のスローガン・目立ったもん勝ち!」と書いてデカデカと貼り紙をした。しかし、このスローガンに、当時の幹部であった部長
2017年10月15日 23:21
2008年6⽉ 池袋東口を出て、明治通り沿いにあるジュンク堂書店の4階にあるカフェ。ここの喫茶店は、書棚を抜けた隙間から、控えめな入り口を申し訳なさそうに覗かせており、まるで秘密基地のようにひっそりと佇んでいる。その為、一見すると外からこの喫茶店の存在は解りづらく、ジュンク堂書店の常連客しか入ってこない。この当時、内密の話がある時や、一人きりで静かに考え事をしたい時に、僕は社員や関係者と