荒川-11

歩いたりしゃべったりします。恋愛感情がわからないアロマンティックです(Aro/P)。ジ…

荒川-11

歩いたりしゃべったりします。恋愛感情がわからないアロマンティックです(Aro/P)。ジェンダーや好きな映画、ファッションについて考えたことを書いていきたいです。将来は図書館に住みます。

最近の記事

今年読んだ本、観た映画のマイベスト

友達がまとめていたので僕もまとめてみようと思いました。しかし、読んだ本のメモをとっていないために、詳細に思い出せていないので観た映画のベストも含めることで補おうと思います。まず読んだ本から ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと 何度取り上げたかわからないけれど、間違いなく僕の人生に影響を与えた一冊になることは間違いない。僕はACEではないけれど、アセクシュアルとアロマンティックの分離、つまりは性的惹かれと恋愛的惹かれを分けて考えることができると知れただけでも

    • 『侍女の物語』マーガレット・アトウッド 書評

      定期的にディストピア物を観たくなる時がある。ジョージ・オーウェルの『1984年』に始まり、アンソニー・バージェスの『時計じかけのオレンジ』、映画で言えばリドリー・スコットの『ブレードランナー』が挙げられるだろう。そして、今回取り上げるのがマーガレット・アトウッドの『侍女の物語』だ。  1985年に発表された本書はまさにジョージ・オーウェルの『1984年』を下敷きにしながら、その風景を女性視点から再構成している。  舞台設定は22世紀初めのアメリカ、ニューイングランドのどこかで

      • 恋愛をしない人と友達になりたい

        恋愛社会という大海原に身を投げ出され、どうにかして溺れないように浮かんでいる木材にしがみつき、恋愛のない離れ小島まで移動することはとてつもなく難しい。そもそもそんな小島がほぼ無いからである。僕のように恋愛しない人には、この社会は大変不親切設計なので、あらゆる人間関係が、恋愛を起点にぶち壊れることがある。 例えば、友達が恋愛をし始めたことをきっかけに、明らかに疎遠になったりだとか、相手の恋愛話に興味がなさそうな反応をしたことで「馬鹿にしている」と言われたりすることがある。

        • 好きではない言葉

          一つの言葉選びがその人自身を表すことがある。相手にとっては些細な一言でも、いかに言葉に気を使っているか分かったり、また時にはそうでないことを露呈させる。肌感覚では後者の方が多いのだが、その言葉の内に”本能”とか”生物学的”が使われることが多い、と感じる。僕の場合、上にあげた二つの言葉を使われるとまず身構える。 大抵はその後に不快な発言が続くからだ。例えば「女性には本能的に母性本能が備わっている」と言うおじさん教師に、「男の方が偉いのは生物学的に見れば仕方ない」だとか言われた

        今年読んだ本、観た映画のマイベスト

        マガジン

        • 雑記・日誌
          13本
        • 描いた漫画まとめ
          3本

        記事

          自分で髪を切ること、少しのアナキズム。

          髪を自分で切り始めて早くも2年が経った。そのやり方と経緯を説明していこう。 まずセルフカットのメリットを列挙してみると 毎月の美容室代が浮く 予約が要らなくなる 会話をしなくて良くなる 場所を選ばなくなる 回数を重ねるほど技術が磨かれる  などがある セルフカットのやり方として僕はまず髪を濡らして逆立てる。超サイヤ人状態だ。(僕は短髪なので、短髪にするやり方を説明していく) そこから全体的に逆立っている部分を切っていきバランスを整える。 全体を切り終えたら後ろ髪を切っ

          自分で髪を切ること、少しのアナキズム。

          好きなもの・影響を受けたもの100個まとめてみた

          さまざまなジャンルから自分の好きなものを100個ピックアップしてみました。作ってみると好きなものを再確認できて楽しかったです。 それではどうぞ 映画 (監督) 1『ファイト・クラブ』 デヴィッド・フィンチャー 2『アイズ ワイド シャット』 スタンリー・キューブリック 3『ジョーカー』 トッド・フィリップス 4『インセプション』 クリストファー・ノーラン 5『マトリックス』 ラナ・ウォシャウスキー、 リリー・ウォシャウスキー 6『アイ・アム・レジェンド』 フランシス・ロー

          好きなもの・影響を受けたもの100個まとめてみた

          この社会の恋愛文化に思うこと

          これは僕のためのリストです。恋愛に関する疑問を言葉にしておかなければならないと感じていました。多くの人にとっては共感できないかもしれませんが、僕にとって、また一部のアロマンティックな感覚を共有している人にとってはわかるかもしれません。 なぜ友情より恋愛の方が重要だと思われているのかがよくわからない。 (異性愛において)長年同性なら同性同士で固まっておいて、一番重要な人間関係は異性に限定するのが訳がわからない。これまで深く関わってこなかった性質の人がなぜ一番重要な人間になる

          この社会の恋愛文化に思うこと

          ジェンダーを分解してみる。【漫画】

          この漫画の内容を思いついたきっかけは、『Ace アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』を読んでからでした。 この本の中で、ヘテロロマンティックでありながら、アセクシュアルである人や、アロマンティックであっても、アローセクシュアルである人の事例が紹介されていたことによって、ジェンダー・セクシュアリティを分割して考えてもいいのだと思いました。 それまで、恋愛的指向は性的指向に付随するものであるかのように語られることが多く、例えばバイセクシュアルならバイロマンティックであ

          ジェンダーを分解してみる。【漫画】

          日傘を買った

          今年は日傘を買って使ってみたので、そのレポ漫画です。

          日傘を買った

          恋愛感情がわからない。アロマンティックであること。【漫画】

          ちょくちょく書き溜めていた僕自身のアロマンティック漫画を載せて見たいと思います。暇つぶし程度に読んでいただければ幸いです。 またちょくちょく描けたら載せていきたいと思います。

          恋愛感情がわからない。アロマンティックであること。【漫画】

          デヴィッド・グレーバー用語集

          みんな大好きデイヴィッド・グレーバーの用語集を随時更新しながら作成していきます。 ちなみにですが、デイヴィッド・グレーバーの主要著作年表についてはこちらになります。 想像力 マルクス主義的想像力 近代以降のロマンス主義的想像力 古代の想像力(グレーバーが支持する想像力) 対抗力 ⑴対抗力とは、まず何よりも「想像力」に根ざしている。それはすべての社会機構は矛盾のもつれであり、常に多かれ少なかれ自ら戦っている、と言う事実に起因している。あるいはより正確に言うと、それ

          デヴィッド・グレーバー用語集

          ベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの』まとめ

          せっかく読んだので随時更新しながら本の内容をまとめたいと思います。 第一章 フェミニズム 私たちは今どこにいるのか フェミニズムとは一言で言うなら「性差別をなくし、性差別的な搾取や抑圧をなくす運動」 この定義で重要なことは男性を敵だと言っていないこと 性差別的な意識や行動を支えている集団は男性だけではない。女性もまた性差別的でありうる。 黒人の女性、またレズビアンの女性も初期からフェミニズム運動に参加していたが、マスメディアの注目を浴びるのはいつも白人の特権階級の女

          ベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの』まとめ

          ニットの重ね着。それが『マトリックス』のファッションだ。

          多分僕しか格好いいと思っていないマトリックスのボロボロな服。 『マトリックス』というとみんなスタイリッシュな黒い服をきているイメージがあると思うけど、僕の場合はそんなオールブラックコーデよりも、マトリックス内における現実世界のボロボロの服の方が好きだ。(あの船の中で着てる服ね) そんなわけで『マトリックス』のズタボロファッションを紹介していく。 例えばこの服。ダボダボのオーバーサイズニットに黒スキニー。昨今の流行りのシルエットを1999年にて既に先取りしている。 ニッ

          ニットの重ね着。それが『マトリックス』のファッションだ。

          『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』から見る女性性

          スーサイド・スクワッドは今まで見たことがなかったのだけど、ネットフリックスにあったので観てみることにした。今までこういうヒーローもの(?)というのは避けてきたのだけれど見てビックリ、めちゃくちゃ面白いい。 ハーレイクインの格好よさとチームの連携感最高だし、こんなにやりたい放題な映画もなかなかないので脳天突き抜ける感覚を味わえる。 特にハーレイが囚われの身から脱走して槍で兵士を突きまくるシーンはグロとポップの宝石箱と化している(いやマジで)。 スーサイドスクワッドについて

          『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』から見る女性性

          時代錯誤なジェンダー観『サイバーパンク エッジランナーズ』

          『サイバーパンク エッジランナーズ』というアニメを見た。アニメの表現としてのクオリティは高いなーと思いつつ、ヒロイン的立ち位置であるルーシーに関して色々と引っかかることがあったのでエピソードごとにまとめていきたい。 ちなみに原作のゲームはプレイしてないです。 まずルーシーが物語に出てくるのはep2からである。その時点では主人公かつ新米サイバーパンクのデイビッドに対しての指導者的存在であり、それはep3になって本格的にサイバーパンクとして活躍し始めても同様であった。 つま

          時代錯誤なジェンダー観『サイバーパンク エッジランナーズ』

          ミカと吉松、リリベルから『リコリス・リコイル』を捉えなおす。

          リコリス・リコイルを見たわけだけど、最後千束が亡くなるのではなく生きる描写なのが単なる自己犠牲の賛美に回収されなくてよかった。露骨な性描写やローアングルもなくてストーリーに無駄がないのもいい。内容についてはもう言わずもがななので、リコリス・リコイルを見ていて思ったことを書いていきたい。 ミカと吉松シンジの関係について まず何よりこのアニメでデカい存在はミカと吉松シンジだと思う。ミカという黒人(見た目が)でゲイセクシャリティの描写が日本アニメに入ってくる意味はかなり重要なの

          ミカと吉松、リリベルから『リコリス・リコイル』を捉えなおす。