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218.死と向き合った先に見えるもの

人は生きてたようにしか死ねない

生きていれば必ず向き合わなければいけないものがある。それは"死"だ。死について病気や何かがあった時にしか普段は考えない。なかなか真向に死と向き合うのは難しい。いつどこで死ぬかなんてわからない。時間は平等に与えられたものと言うが私はそうは思わない。

生きている時間は人によって違うからこそ、この世に平等なんてない。普段から死と向き合う必要はないが、この本を読めば向き合ってよかったなと思える一冊になっている。

患者の最期の望みを献身的に叶えていく
医師と看護師たち。
最期を迎える人と、そこに寄り添う人たちの
姿を通して、
終末期のあり方を考えるノンフィクション

この本を通して、死というものは人を成長させるものだと私は感じた。死というものは未知なることだからこそ、不安が大きい。死ぬ本人にとっても周りの人にとっても。もし私が病気になったときにどんなことをしてほしいだろうか考えた。

今までは病気と闘い、最期まで生き抜くことが美しいとされてきた。果たして、延命治療を繰り返し、苦しみながら生きることがいいのだろうか?死というものは私たちにはどうしようもできない天命なのだ。だったら私は死ぬまでの人生を楽しみながら生きていきたい。苦しみながら延命はしたくない。

そう思ったのも昨年、初めて身内が無くなった経験があったからだ。おじいちゃんは入退院を繰り返し、延命するために何度も入院したり、家に帰ったりしていた。彼自身は家で住む方が良かった。しかし、一人で暮らしているため、私の母親や父親は病院に入ることを勧めていた。

確かに親の気持ちもわかるが、この本を通して思ったのは、本人がどうやって命の閉じ方を優先させてあげるべきではないのだろうか。どこまでも本人の人生ということをファーストに考えてあげたい。身体に悪いかもしれないが、食べたいものを食べて好きなことそして生きていく方がその人自身が輝くのではないだろうか。

残念ながら、交通事故などによって命を落としてしまう人もいる。もし、自分の知っている人が昨日は元気であったにもかかわらず、もうこの世にいないとわかればなかなか立ち直ることはできないだろう。そんな人生を過ごしてほしくないが、起きてしまうのが人生だ。

すぐに切り替えて前を向けなんて、口が裂けても言えない。その時に感じた感情を大切にして、これからの人生に活かしてほしい。その人の死を無駄にしてはいけない。私はおじいちゃんの死によってたくさんのプレゼントをいただいた。

周りの人を大切にするということ。
自分の生きたいように生きていくということ。
生きていることがどれだけ幸せなことかということ。
家族という存在がどれだけ大きいのかということ。
死と向き合うこと。

上げだしたらキリがない。いろんな経験をして人は強くなっていく。人の弱みを知っている人だけが強くなれる。だから前を向いてこれからも生きていきたい。


【おわりに】


この本はここ最近読んだ本の中でおすすめなのでぜひ読んでもらいたい。人は死というものから逃げることができない。だからこそみんなに読んでもらいたい。読めばわかることがあるから。

本日も最後まで読んでくださりありがとうございました!


【今日の格言】

心だけは唯一自由に動かすことはできない。
しかし幸せは心の中にある。

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