見出し画像

2022/1/31週|マーケティングのスペシャリスト型?プロデューサー型?

こちらは毎週仕事をする中で感じたことを綴る、エッセイマガジンの記事の一つです。毎週フリートークをしているオードリーさんのオールナイトニッポンを尊敬しているのでこちらも週1更新を目指しています。

===========

あの〜〜、社内外でキャリアについて雑談する機会がありましたので、「マーケター」と呼ばれる職種のキャリアについて、見聞きして想うことを書いてみたいと思います。

マーケターになろうと思っている方や、今後のキャリアを考えている20代・30代のマーケターの方が何かを考えるきっかけになれば嬉しいです。

マーケターの2分類

まずは事業会社におけるマーケターについて考えてみたいと思います。

唐突な問いかけですが、事業会社のマーケター職はどんな分類ができるでしょうか?

【マーケティング】という言葉の持つ意味の解釈が人によって異なるので様々な答えがあるかと思いますが、今まで10年以上仕事をしてきた中で、「マーケター」には少なくとも2種類が存在していると考えています。

すなわち

  1. スペシャリスト型

  2. プロデューサー型(≒ 経営層・経営者)

です。

1. スペシャリスト型の特徴

スペシャリスト型はデジタルマーケティングに代表されるような、特定領域でのプロフェッショナルを指します。

下記のツイートには非常に共感しましたし、自分も以前スキルマップについて記事を書いてみました。このスキル一つ一つで専門にした会社ができるくらい、細分化されていて、需要もある領域が生まれてきています。
この中の一つあるいは複数について専門的な知識やスキルを持ち、その領域においてパフォーマンスを発揮することを求められる方がスペシャリスト型に該当します。

モバイルアプリマーケター|スキルマップ


スペシャリスト型のキャリアの方皆さん感じているであろうことは、デジタルマーケティングの領域もそうですし、レガシーと言われるようなメディア領域も含めて、技術の発展やトレンドによって、スペシャリティの求められる領域そのものが移ろいゆくのも特徴の一つです。

大きな会社で組織が細分化され、それがそのままスペシャリスト型にもなっている場合や専門会社に属する場合、どこで何のスペシャリティ(専門性)を高めるべきかは、トレンドや技術の発展も踏まえ、鳥の目で俯瞰してみると良いかもしれません。
事業会社内でも、市場調査専門・デジタルマーケティング専門、など組織とその方の職能がイコールになりやすいケースが多いなという印象です。

ちなみに、こうした細分化された専門性だったり、外部環境の変化に応じてアンラーンも求められる環境は、エンジニア職の世界に通ずる部分があるのではと個人的には思っています。


2. プロデューサー型の特徴

もう一つのプロデューサー型はそうしたスペシャリスト型と協業するようなイメージで、全体の戦略構築や優先順位決めなどに関わる機会が増えるroleです。スペシャリスト型が特定の領域でクオリティの高い仕事をする人たちとすると、プロデューサー型はより全体最適になっているかの観点を重視します。
事業会社で部長職やマネージャー職を担うようになると、スペシャリスト型からこちらに移行する人も出てきます。

これは個人の志向としてですが、自分はマーケターの役割は事業貢献にこそあるべき、そういう仕組みづくりに関与するべき、という考え方(ダイレクトに書いてしまうと、売上利益の最大化への貢献)で、課題発見〜方向性の策定の部分に興味があり、それこそ学生時代からこちらを志向していました。(ただし後述するように、最初は支援会社におけるスペシャリスト型から始まっています)

ちなみに、プロデューサー型を突き詰めようと思うと、下記の記事にもある通り、経営層や経営者としての振る舞いが求められることを痛感し、ながいなが〜〜い、終わりなき旅を感じている最近です。笑

マーケティングの4P+Cを含めてマーケティングを突き詰めていくと、いわゆる「マーケター」のキャリアゴールは経営者なんですよ。

ファミマ CMO 足立光氏が「マーケターは必要ない」と語る理由 

余談ですが、先日書いた数学マーケティングのnoteで参考にさせていただいている元USJの森岡さんも経営者なので、プロデューサー型に該当するなぁと他の著書(組織系)を読んでいても思います。P&Gでのキャリアを積まれた皆さんはこちらの方が多いのかなという印象です。

プロデューサー型の難しさとして感じる部分は、プロデューサー型であったとしても、スペシャリティ型の領域をある程度理解しておく必要がある点です。なぜなら、ディレクションに近い動きや目的に沿っているかの検査の役割を果たす必要があるためです。上に出てきたようなスキルマップや○○マーケティングと呼ばれているような細分化された領域について、スペシャリスト型と議論できる程度にはなっておく必要があります。(トレンドにより移り変わるのでキャッチアップが大変、ほんと、、、苦笑)

それに加えて、プロデューサー型は組織・チーム運営や、時間軸の長いテーマ(戦略・戦術)の設定、隣接部署との調整など、目に見えにくい力もより必要となってきます。

ちなみに、スペシャリストで生きるか、プロデューサーで生きるかは人それぞれの選択かなと思います。

近年はスペシャリストで独立系マーケターになる方も非常に多いなぁという印象です。(憧れます)
上述したように、移りゆく中で、人様にサービス提供できるクオリティをアンラーンしながらつくっていく、、これは相当な努力が必要と推察しますので活躍されている方にはリスペクトですね、、

支援会社の場合

上記では事業会社のマーケターを想定して書いてきましたが、支援会社(広告代理店など事業会社のマーケターにサービス提供する立場)の場合についても補記しておきます。

結論、支援会社の場合であってもスペシャリスト型とプロデューサー型に分かれるのは同じかなと思っています。具体的な肩書き名付きで書いてみると下図のように整理できるでしょうか。(支援会社として広告代理店を想定してみています)

支援会社・事業会社 × スペシャリスト型・プロデューサー型のマトリクス


で、昔からなのかはわからないのですが、マーケティング領域に関わる方のキャリアとしてこうした支援会社と事業会社を行き来するケースがあるように感じています。

自分の場合も、
❶支援会社のスペシャリスト -> ❸事業会社のスペシャリスト -> ❹事業会社のプロデューサー
と、上図のうち3つの象限を経てきています。

辿ってきたパスをもう少しちゃんと書くと・・・❶元々広告会社で仕事をしている時は、スペシャリスト型の職種(デジタルマーケティング・テレビのプランニングやPDCAなど、一部領域で専門性を発揮してクライアントに価値提供する必要があった)
その後、❸事業会社側に移り、事業会社の担当者としてデジタルマーケティングやマスマーケティング、アライアンスなどいくつかの担当領域をもつ。❹徐々にマネジメントの色が強くなる、、と言った感じです。

今週感じたことのまとめ

これを読んでくださっている方はどういうパスを辿っていらっしゃるでしょうか?あるいは辿ろうと思っていますでしょうか? 

目の前の仕事のクオリティを上げることを意識しながらも、向かいたい先は決めておけると良いのではと思います。

今思うとの学び

蛇足ですが、スペシャリスト型の時に、ドメイン知識(自分の場合デジタルやテレビメディアのプランニング)はもちろんそうなのですが、もっとジェネラルなスキルを意識して身につけておくとその後ずーーーっと使える力になるなぁと今回振り返っていて感じました。
ジェネラルな、というのは、物事の段取りとかプロジェクトマネジメント数値データを扱う力あたりが代表的なものかなと。
社会人なりたての頃〜代理店後期のプランナーの時の自分は、その意識がそこまでなく、プロボノ(スキルを活かしたボランディア)でプロジェクトマネージャーをやったときに大変苦しみ笑、学びました。

ではでは。この後また夢でお会いしましょう、アディオス。

お読みいただきありがとうございます。お役に立つ部分がもしありましたらXでシェアいただけますと幸いです!!