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モバイルアプリマーケター版|スキルマップ ver. 0.1 - 2020年12月

スキマバイトアプリ「タイミー」でマーケティングを担当している中川(@sho1nakagawa)と申します!
タイミーは最近「企業価値増加率ランキング」で2位にランクインさせていただきました。ありがたや。。

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個人としては「初めてテレビCMをやる前に知っておきたいプランニングノウハウ」というマガジンを書いたりしています。
モバイルアプリに携わるようになったのは代理店時代のクライアントワークで2014年頃から、その後JapanTaxiに入社以降はアプリやWebサービスの関連の仕事をしています。
過去インタビューなど掲載いただいたもの(////


このnoteは「モバイルアプリマーケティングアドベントカレンダー2020」の12日目の投稿となります。Repro稲田さん伊藤さんにお声がけいただき参加しました。本稿のみならず、「#アプリマーケアドベント 」で様々な方が寄稿されていますので是非ご覧ください!
モバイルアプリマーケティング Advent Calendar 2020についてはこちら

マーケターのスキルマップを考えてみよう

以前 @rmuroya さんの 【マーケティングに強くなる「スキルマップ」を作ってみた】を拝見してから、マーケターの一人としてスキルマップについて考えるようになりました。

アドベントカレンダーという良い機会をもらったので、リスペクトを込めて(HIPHOPでいうサンプリング)自分なりのスキルマップを作成してみようと思います。
マーケターもしくは目指されている方の棚卸しやチェックリストとして少しでもご活用いただけたら嬉しいです。


モバイルアプリマーケター版|スキルマップ ver. 0.1

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....で、作成したのが上記です。

細かくなってしまったので、スライドもこちらに置いておきます!

現在はスキマバイトのマッチングアプリということもあり、toC向けのマーケティング(求職者向け)toB向けのマーケティング(求人掲載事業者向け)の両面に携わらせてもらっているため、やっていることの表面積も相対的には広いので、その視点も踏まえて作りました。

次元の違うものも並列に並べておりしっくりきていない部分もあるのと、こうしたことを言語化したことがないので拙い部分はあるかと思いますが、 ver.0.1 ということで、ひとつ、ご勘弁を。。
(ちなみに、個別スキルの色付きはtoBマーケティングと関連性が深いものです。他は共通と思っています。)

以下で、少し解説を加えていきたいと思います。

もし事業会社のマーケターの方や目指されている方がいらっしゃったら、ご自身がどこをカバーしているかという視点でも見てみてください・・・!

大事な土台

まず、どんな仕事であれ共通する土台的な要素があると考えており、【3つの共通言語】【9つの抽象スキル】とまとめました。

数字は人間同士の最もベーシックな共通言語かと思います。ターミノロジーとは「専門用語」の意で用いています。STPや4P、5 forces modelなどなど、マーケティング職の人がよく目にするものや、広告業界だとGRPやらCPIやら、数えきれないほどの用語が出てきますが、英単語のようなもので、この辺りをわかっていないとコンテクストも見えなくなり、会話や議論についていけなくなってしまいます。

抽象スキルの方は読んで字の如くです。

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僕個人はこの力が圧倒的になく、同じマーケター職のお友達がほぼいません😇

マーケター界隈の人たちは同業者同士できゃっきゃしてて楽しそうだな。。。と遠目で見ています。

これを読んだマーケティング界隈の方、どなたか友達になってください。


....失礼しました、話がそれました。

真面目な話、情報交換する中で自社にも転用できるアイディアが浮かんだりするので、同業者同士の交流は貴重な機会です。

9つの抽象スキル

課題発見力:広告代理店の時に比べると事業会社のマーケターに求められるのはこの要素が強いなぁと思います

戦略・戦術構築力:数百ページの本が何冊もある世界ですが、発見した課題に対しての長期・短期といった時間軸や、抽象的なコンセプトから具体の打ち手までを含んだ、一連の生態系を指します

同業ネットワーク力:同業者との繋がり

傾聴力:本に記載されていることや、人が言っていることを正確に捉える力です。後者には表面化しにくい感情も含まれることがあるので難しいですが、ここの理解がないと、アウトプットするものの精度に影響が出てきます。

交渉力:マーケティング担当者も対外的な接点も多いと思いますので、先方の主張を理解しつつ、こちら側の戦術を実現するための会話や議論をできることが重要になってきます。

判断力:仕事とは意思決定なのであります。

視覚化力:ビジュアルで伝える力です。デザイナーまではいかずとも、パワーポイントなどでの表現力がコミュニケーションを助けてくれます。

伝達力:プレゼン力。伝えたいことを自分の意図通りに理解してもらうのは実はかなり難易度が高いです。上記の視覚化も組み合わせながらやっていく必要があります。

段取り力:スケジューリングをしたり、適切な相手からフィードバックをもらったり、船をどう進めていくか、航海士的な要素です。マイナスの意味でのリスクを察知し織り込んでいく力なども含まれます。(ここチェックしておかないとアウトプットやスケジュールに影響でそう、、という勘所)


最初の共通言語もあわせた、これら12個の土台はスピーディーに精度の高い仕事をする上での基盤です。


個別スキル

スキルなのか?というのも混ざってしまっており、総じて「知って理解しておかなければならない知識」と言い換えられるかもですが、
ここに上がっているスキルにはいくつか特徴があります。

特徴①:専門性

個別のスキル一つ一つでプロフェッショナルな方や会社が存在するような、専門性のある、奥深いものがほとんどです。
例えば、僕が広告代理店時代にやっていたプランニングノウハウをまとめた「初めてテレビCMをやる前に知っておきたいプランニングノウハウ」は、【認知】カテゴリに入っている「テレビCM」や「プランニング」に該当します。

特徴②:日進月歩

10年前、僕が新卒だった頃にはなかった概念も多く含まれています。そう、個別スキルは変化します。特に【集客】カテゴリのデジタル系の手法が、変化のわかりやすい例かと思います。
反脆弱性の概念も適用できて、バズワード的に生まれてはなくなっていくものもあったような気がします。。。

特徴③:反比例

これは僕の印象論も大いにありますが、組織のフェーズがこれらのスキルをどこまで持つかに与える影響が大きいと考えています。
ベンチャーやスタートアップの方が一人当たりでカバーする範囲が広いため、相対的に様々なスキルに触れることになりやすく、反対に組織が大きくなってくると、限定的なスキル範囲のスペシャリティを高めていくことになります。
したがって、同じマーケターという肩書きを持つ場合でも、身を置いている環境によって、専門/カバー領域にはかなりばらつきが出ると思います。
(目指したい像によって、どういう環境に身を置くかが示唆されます)

以下、カテゴリごとの補足です。

市場を可視化する

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調査会社のパネル調査に代表される定量調査は世界をシンプル数字で表現(捨象)し、KPI設定に活かしたりしていくことができます。

定性調査はデプスインタビューやグループインタビューを指します。

認知

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媒体ごとの特性、すなわちどんな仕組みで売買されているのか、どんな種類があるのか、効果をどう考えるのかなどについてのスキルになります。

集客

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デジタル広告の手法がメインとなっていますが、裏側の仕組みまで知っておけると理解が早い領域かなと思います。特に発展してきた歴史で考えるとわかりやすい。(参考

コンバージョン

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この辺りはアクセス解析でのデータ分析と切っても切り離せないカテゴリです。改善活動だったり、オンラインでのおもてなし、そのために必要な技術的な要素がメインとなっています。
toBの場合もセオリーがあり、まずはそこをキャッチアップしていけると良いかと思います。

リテンション

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アプリなどだと、インストールしてくれたユーザーが休眠(例えば起動しなくなる)してしまうのが共通の課題で、そこに対しての打ち手です。
こうしたコミュニケーション面に加え、次のプロダクトチームと一緒に解決する動きをすることも重要です。

プロダクトマーケティング

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PMMという職種があるくらいのスペシャリティが求められる領域ですが、上記のリテンションの文脈だったり、ターゲットのことをよく知っている立場からプロダクトをさらに一歩高みにもっていくためにマーケターと言われる人々が貢献できることもありそうです。

このように、プロダクトマーケティングの視点からプロダクト作りに携わることができるのもモバイルアプリのマーケターの面白いところかなと個人的に感じています。
もちろんこの辺りに関わっていくには、エンジニアやUXデザイナー、PdMの皆さんと最低限のコミュニケーションができることが必要なので、その辺りの理解もスキルとして必要になるのと、マーケターは関連部署が多い分、社内の調整役になりやすいので経営レイヤーや各部署とのトレードオフを調整しながら、プロジェクトを進行していくとが求められる場合もあります。


測定/効果検証

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モバイルアプリに携わるマーケターは、取得できるデータが相対的に多いため、【測定/効果検証】カテゴリのように、SQLでデータを抽出したり、統計的に分析したり、見やすくビジュアライズしモニタリングできるようにしたりといった行動データでの意思決定が多くなるのが、他のカテゴリのマーケターと少し異なる部分ではないでしょうか。

組織組成/運営

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ここはどちらかというとマーケターだけのスキルではないですが、組織に関わるカテゴリです。Job Descriptionですよ、念のため。


いや、広いんだけど

今回作成してみて思ったのが、とにかくスキルマップ広い、、カオスマップばりの驚きです。

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僕は事業会社でお世話になり始めてからは比較的初期フェーズに入れていただくことが多かったのと、色々なことを知るのが好きなので、器用貧乏的に色々わかる系のマーケターなのだと思いますが、その分全てのスペシャリストかというと、まだまだなところが多いです。

なので、どこに強みを持つマーケターになっていくべきなのか、実は日々悩んでいます。
色々薄くできます、も伝わりにくいと思うので。


ただ、他方で、個別のスキルマップを作成しておきながら恐縮ですが、スキル偏重の志向になり、いかに個別スキルをたくさん身に付けるかよりも、「大事な土台」をいかに強固にしていくか、という視点の方がより本質的なのかなと思い至りました。(表で言うと上部のところ)

12個の土台の部分がしっかりしていれば、個別スキルはあとでいくらでも載せられると思うのです。

ですので、あくまで個別スキルの方はチェックリスト的にみていくのに使うのをお勧めします。


お互いカバーし合う

マーケティングチームを組成する場合には、一番得意な領域が異なる人同士を集め、チーム全体でスキルマップをカバーするようにしていくことを考えるのが肝要です。

そんなわけでタイミーでも一緒にスキルマップを埋め尽くしてくださる方を募集しております!

我こそは、という方、ぜひ僕の至らない点をカバーしにきてください....!!

お読みいただきありがとうございました。
スキルマップについては粗々だと思いますので、Twitter等でフィードバックいただけると嬉しいです。 @sho1nakagawa

それでは、明日以降も モバイルアプリマーケティング Advent Calendar 2020 をご覧ください🚀

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中川 祥一|タイミー 執行役員CMO
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