今日のパートナー　笑われて生きる

パートナーがコロナの陽性判定が出て、ホテルで別居することがあった。
ぼくも仕事でリモートワークということで、
ホテルに隔離する必要があった。

たしか、残業が長引いて時計の針が21時を過ぎた頃だった。
ぼくの方から、ホテルに居るパートナーに向けて、
LINEでビデオ通話をした。
体調は何事もないということと、
食べ物は不自由がないとか、本を持っていったけど、
読む気力がわかない、というような内容だった。
「大丈夫」という言葉は、自分を安心させるために言っただけで、
心細くはないだろうか、心配になるくらいには、
画面越しにも分かるくらいパートナーは喜んでいる様子だった。

しばらくして、電話中に笑うパートナーの表情を見ていて、
よく笑うふたりだなということがよくわかった。
「笑いの絶えない家庭」というフレーズが、
思い出されるようだった。
そういえば、パートナーと一緒にいると、
聞き間違いや、おならの音一つとっても、
お互いに笑われている関係なのだ。

そして、ぼくは、一緒に暮らしていても、
時々笑うために、パートナーを見つめている。
パートナーのほうから、変なことを言っておどけてくることもあるし、
聞き間違いを面白おかしく話して、
即興漫才をすることもある。

おそらく、この投稿を読んでいる家でも、
笑われるための役が与えられている人がいるのだろう。
笑われないようにという教育のやり方もあるが、
笑われてしまう人に育つのもいい、ぼくは思うようになっていた。

笑いを仕事にするというのは、
笑われるのではなく、笑わせるという仕事なのだろうが、
ぼくらは、笑われる、笑われてあげる存在価値もあると思う。

パートナーは笑わせようとしていないが、
笑わせてくれている。
それは主人とか従者とか、上としたの関係というよりは、
たがいに見たり見られたりして、
親しみのやり取りなのだろう。
好きなものを見つめる視線の中に、
自然に生まれる笑いがあるに違いないのだ。

きょうも投稿を読んでくれてありがとうございます。
少しでもクスりとくる投稿ができたら嬉しいです。

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