塩田 剛

京大法学部卒。趣味は政策立案。平成後期の日本の政策立案にそこそこ影響力を行使する。結果…

塩田 剛

京大法学部卒。趣味は政策立案。平成後期の日本の政策立案にそこそこ影響力を行使する。結果、ツイッターやフェイクブック依存のゴロツキに妬まれディープフェイクを拡散される。B層から見せたがり、変態、AV男優、等言われている。刑事告訴も検討中。自己防衛のためにnoteにて今後発信予定。

最近の記事

かくて行動経済学は生まれり(文藝春秋)書評-巨人の邂逅とすれ違い、そして別れ

 今回取り上げるのは、マイケル・ルイス著/渡会圭子訳の「かくて行動経済学は生まれり」(文芸春秋社)です。2022年2月8日に「後悔の経済学 世界を変えた苦い友情」と改題してその文庫版が出版されています。  マイケル・ルイスは「マネー・ボール」(中山宥訳/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)というセイバー・メトリクスという統計学的手法をMLB(米大リーグ機構)に初めて導入したビリー・ビーンを描いた本や、サブプライム・ローンの破綻を見抜き、破綻する側に賭けて投資をした人たちを描いた「

    • 「パラダイムの魔力 成功を約束する創造的未来の発見法」(日経BP社)書評-日米経済の栄枯盛衰

      今回はジョエル・バーカー著・仁平和夫訳の「パラダイムの魔力 成功を約束する創造的未来の発見法」(日経BP社)について言及したいと思います。この本については私が頭の体操のために時々読む「戦略思考トレーニング」(鈴木貴博著/日経BP社)で取り上げられていたことから、その存在を知りました。その原書は1990年代にアメリカで出版されているのですが、2020年代の現在をまるで預言していたかのように書かれている名著です。プラスチックの時代が来ると主張する等、現在のプラごみ削減の流れから

      • ペロブスカイト太陽電池の可能性について-ディヴァージェンス・テストによる可能性の模索

         前回の私の「天才!」の書評において、ディヴァージェンス・テストから自分の適性について気づくことができた、と申し上げたのですが、今回はディヴァージェンス・テストが発明や発見の実用化に際しても大いに有益であるということについて言及したいと思います。具体的には「天才!」の書評とは別で投稿した「GOTO大学生協 コロナ赤字、学生ら支援へ知恵」の記事の中で言及したペロブスカイト太陽電池について、ディヴァージェンス・テストを使ってその可能性を探っていきたいと思います。  ペロブスカイト

        • 天才!成功する人々の法則(講談社)書評⑵-自己の適性に気づく

           前回の記事で「天才!成功する人々の法則」(マルコム・グラッドウェル著・勝間和代訳/講談社)について、「自己の偏見について気づく」という視点から言及したのですが、今回は同じ本について「自己の適性に気づく」という視点で言及していきたいと思います。本書では「ノーベル賞の授賞者」と「IQの高さ」には相関関係があるのかについて言及します。本書では少なくともノートルダム大学やイリノイ大学に入る頭は必要だが、「そこまで」しか相関関係は見いだせないとします。そしてIQがその程度あれば他の能

        かくて行動経済学は生まれり(文藝春秋)書評-巨人の邂逅とすれ違い、そして別れ

        • 「パラダイムの魔力 成功を約束する創造的未来の発見法」(日経BP社)書評-日米経済の栄枯盛衰

        • ペロブスカイト太陽電池の可能性について-ディヴァージェンス・テストによる可能性の模索

        • 天才!成功する人々の法則(講談社)書評⑵-自己の適性に気づく

          天才!成功する人々の法則(講談社)書評⑴-自己の偏見に気づく

           今回取り上げる本は「天才!成功する人々の法則」(マルコム・グラッドウェル著・勝間和代訳/講談社)です。マルコム・グラッドウェルはベストセラー作家として非常に有名で、他にも「第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい」(沢田博・阿部尚美訳/光文社)や「ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか」(高橋啓訳/飛鳥新社)等の作品が有名です。語彙が豊富で美しい文章を書くことでも有名です。(私は今回取り上げる「天才!」が面白かったので、グラッドウ

          天才!成功する人々の法則(講談社)書評⑴-自己の偏見に気づく

          「選択の科学」(文春文庫)書評のスピンオフ記事⑵

           前回、「選択の科学」(シーナ・アイエンガー著・櫻井祐子訳/文春文庫)の書評の中でスピンオフの別記事を2本ほど投稿すると申し上げましたので、そのうちの1本を投稿しようと思います。「選択の科学」書評が面白いと思われた場合に、ついでにご覧いただく程度でよろしいかと思われます。  この記事の背景として、日本の小売業ではペガサスセミナーという小売業向けのコンサルティングファームの講義に有望な社員を送り込む企業が多数存在します。有名な企業としてはニトリ・ワークマン・サイゼリヤ等が現在

          「選択の科学」(文春文庫)書評のスピンオフ記事⑵

          「選択の科学」(文春文庫)書評のスピンオフ記事⑴

           前回、「選択の科学」(シーナ・アイエンガー著・櫻井祐子訳/文春文庫)の書評の中でスピンオフの別記事を2本ほど投稿すると申し上げましたので、そのうちの1本を投稿しようと思います。「選択の科学」書評が面白いと思われた場合に、ついでにご覧いただく程度でよろしいかと思われます。  この提案をした背景には、小売業ではレジで商品のスキャンをする店員のことをチェッカーというのですが、海外ではこのチェッカーが椅子に座って業務をするのが主流であったことから、サンディ社でもチェッカーの労働環

          「選択の科学」(文春文庫)書評のスピンオフ記事⑴

          「選択の科学」(文春文庫)書評-「選択肢過多理論」という逆説的理論に対する逆説的結果

           逆説:真理に反対しているようであるが、よく吟味すれば真理である説。(広辞苑より)  今回取り上げる本は、シーナ・アイエンガー著・櫻井祐子訳の「選択の科学」(文春文庫)です。私が公務員から畑違いの民間企業に転職後、この本のおかげで転職先に多少のインパクトを与えることができたと考えるので、取り上げることとしました。この本を読もうと考えたきっかけは面白そうだと思って手に取った際に訳者が櫻井祐子であったから、という単純な理由によるものです。この人が翻訳している本は単純に面白いもの

          「選択の科学」(文春文庫)書評-「選択肢過多理論」という逆説的理論に対する逆説的結果

          私が公務員を辞めた理由—三次市役所職員の松岡泰久と秋山智紀による犯罪を告訴・告発する  「凶悪」 ある死刑囚の告発(「新潮45」編集部編/新潮文庫)に対する書評を導入として

           かなり古い本ではありますが、自分にとって得るものが多く、自分自身の過去と向き合うきっかけをつくってくれた本でもありますので、ここで取り上げてみようと思います。文庫版の解説で元外務省主任分析官の佐藤優氏が「少なくとも過去十年に私が読んだ殺人事件を扱ったノンフィクションのなかで最大の衝撃を受けた作品である。」と書いてあるのも納得できる内容でした。 扱っている内容は、死刑判決を高裁で下されたある収監中の殺人犯(後藤良次)が、その時点では表面化していなかった複数の別件の殺人事件に

          私が公務員を辞めた理由—三次市役所職員の松岡泰久と秋山智紀による犯罪を告訴・告発する  「凶悪」 ある死刑囚の告発(「新潮45」編集部編/新潮文庫)に対する書評を導入として

          「GOTO大学生協 コロナ赤字、学生ら支援へ知恵」の記事に関して

          2020年11月30日付毎日新聞夕刊の上記タイトルの記事について、京大生協限定ではありますが、いくつか資金確保の手段を思いつきました。有効性については私自身では判断がつきかねますので、この記事をご覧になられた皆様でご検証ください。 まずは、この記事から。 https://mainichi.jp/articles/20220126/ddl/k28/100/190000c 国立大学法人神戸大学が施設命名権(ネーミングライツ)取得に関する協定を民間企業と締結した、という内容の

          「GOTO大学生協 コロナ赤字、学生ら支援へ知恵」の記事に関して

          「障害者阻む 無人駅」の記事に関して

          2020年11月30日付毎日新聞朝刊掲載の上記タイトルの記事に関して完全ではないものの解決策を思いつきましたので、以下徒然なるままに書いていきたいと思います。 記事の内容を要約すると、人口減少による鉄道利用者の減少に伴い、赤字路線が拡大したことから、赤字削減のために職員のいない無人駅を増やした、その結果、視覚障碍者や聴覚障碍者の最寄駅が有人駅から無人駅になり、駅を利用しづらくなった、というものです。具体的には、 ①視覚障碍者にとっては、足を踏み外したり、ドアに挟まれたりす

          「障害者阻む 無人駅」の記事に関して

          「信号機の誘導音制限」の記事に関して

           2020年12月29日付毎日新聞朝刊掲載記事について、完全ではないものの対応方法を考えたので、以下徒然なるままに書いていきたいと思います。  記事を要約すると、近隣住民の苦情により音響式信号機の音が日中のみに制限されているということから、視覚障碍者が横断歩道からそれてしまい、稼働停止中の死亡事故が発生しているということです。  以下2つの場合に分けて考えたいと思います。場合によっては2つ以上に分けられるのかもしれませんが、私は2つにしか分けられなかったので、とりあえず2

          「信号機の誘導音制限」の記事に関して

          「絶望を希望に変える経済学」(日本経済新聞出版)書評

          バナジーとデュフロの両ノーベル経済学賞受賞者による著作。翻訳は村井章子。この人が翻訳した著作が面白くないはずはない、ということで読んでみました。 内容は経済学部の出身でなくてもほぼ理解できる内容でした。そして面白い。以下この本について私がもっとも面白いと感じた部分(Chapter3 自由貿易はいいことか?)と、この本では書かれていなかったけれどもさらに突っ込んで書いてほしかった(単に私が読解力不足で見落としているだけかもしれませんが)と思う点について言及していきたいと思いま

          「絶望を希望に変える経済学」(日本経済新聞出版)書評

          行財政改革(敬老行事関連において)ver.2

          以下、行財政改革(敬老行事関連において)ver.1を改訂したものを掲載します。改訂したと言いつつ、ver.1で修正の必要性について言及したブロック経済圏構想に関する記述は放置しております。また、「共有地のジレンマ」においてエリノア・オストロムを引用しているのですが、この点についてだけは自分の引用が正しく機能しているのか自信がありません。 財政膨張についても、プロスペクト理論を用いて説明しておりますが、この投稿前に「financial crisis」「prospect theo

          行財政改革(敬老行事関連において)ver.2

          行財政改革(敬老行事関連において)ver.1

          以下、私が公務員時代に作成した敬老行事関連の業務改善案を掲載します。正確には民間企業への転職時に前職の職務内容を説明するのが煩雑であったため、退職後に当時を思い出しながら再現したものです。 まず従来の敬老行事概要、続いてその改善案へと流れます。 以下の記述において、ブロック経済圏構想が景気悪化につながったとしている箇所がありますが、京都大学経済学部の堀和生教授が「東アジア資本主義史論」(ミネルヴァ書房)で述べられていた主張とは異なる見解であり、私自身も現在では堀教授の見解

          行財政改革(敬老行事関連において)ver.1

          あらためて自己紹介

          140字以内の自己紹介では言いたいことがすべて言えないので、投稿という形で補足的に自己紹介します。 ・大学卒業後、公務員→民間企業  現在退職して医学部再受験生。 ・尊敬する人 野茂英雄 袴田巌・秀子姉弟 貴乃花光司 笹井芳樹 アレン・アイバーソン ・自己防衛のためにnoteで発信、としましたが、霞が関の官僚が解決できていない問題を、自分が解決できているのではないかと思うことが少なからずあるので、微力ながら社会に還元することができるかもしれないと思うに至ったこ

          あらためて自己紹介