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文学フリマ参戦記!! ~作品紹介&勝手にレビュー~

つい先ほど、人生初の文学フリマ@京都から帰宅した私はさっそく、床に戦利品を並べてにやついています。ひとりで。怖いね。

素晴らしき戦利品の数々

普段このアカウントではショートストーリーを投稿しており、エッセイのようなものは書いていません。

なんとなく物書きはミステリアスなほうがクールではないか、というクールさの欠片もない考えから匿名で物語を投稿することにしていたので、筆者の自我があふれて止まらなくなる随筆は控えてきました。
悲しいかな、今日ですべてが水の泡です。

しかしこの興奮を心のうちに留めてはおけそうにないので、勝手に作っていたこのストッパーを外して、文学フリマの感想を述べていきたいと思います。

文学を愛する者ならば一度は行くべし。

文学フリマとは、2002年から年8回開催されている文学作品の展示即売会、いわゆるコミックマーケット(コミケ)の文学バージョンです。

最近やっとその存在を知ったのですが、偶然にも私が住む大阪のとなり、京都が次回の開催地だったので、活字中毒者として行かないわけにいかぬ!と思い、参戦に至りました。

昨晩京都に移動して前泊し、朝には京都のおしゃれカフェのモーニングで英気を養い、開始時刻ちょうどに入場するという気合の入りようでした。

会場であるみやこめっせ前のどでかい鳥居にて。
月に1冊本を読むか読まないかというY氏を連れていった挙句数時間振り回しました。ごめん。

11時。
会場に入ると、そこは楽園でした。

見渡す限り、様々なクリエーターさんのオリジナリティあふれる作品が溢れています。
本の体裁をとっているものもあれば、そうでないものも。
作り手が文学と信じるものならば、なんでもありなのです。

私はおそらく、お菓子売り場で目を輝かせる子供と同じ顔をしていました。
ひとつ違う点は、私は大人でおカネがあることです。
財布のひもを緩ませまくりながら、約350あるすべてのブースを回りました。

後半になるにつれ私の両手から溢れだす作品たち。
その荷物持ちを担ってくれたY氏が呆れていたのか、微笑ましく思ってくれていたのかは正直分かりません。
後者であることを願います。

少し脱線しますが、私の兄はマンガ好きで、年末に行われるコミケによく参加しています。
毎年、兄がリュックサックをパンパンにして実家に帰ってくるのを見て、このひとは限度というものを知らないのだろうか、と思っていましたが、どうやら私にも同じ血が流れていたようです。
兄よすまぬ。

生身のクリエーターから購入する喜び。

本を本屋で買います。
ネットでポチり、電子書籍を読むこともあります。
プロの作家さんが書いた小説はもちろん面白いです。

しかし文学フリマの作品にはまた違う魅力があります。
なんと言えばいいんでしょう。
購入時に感じられる作家さんの熱量が段違いなのです。

目の前にいるこの人が作ったものなんだと思うと、読み手としても同じくらい魂を込めて作品を受け取らなければならないという気がしてきます。

サンプルを手に取ります。
出来るならばすべての作品を買いたいくらいだけど、ひもが緩んだ財布にも底があるので、吟味しなければなりません。

吟味した結果、やはり欲しいと思って「これをください。」と言います。
すると、目の前の作家さんの目が輝くのです。本当に。

その顔を見ると私も何だか幸せになります。
帰ってからも作品を愉しみ、もう一度幸せになれます。

いつか私もあちら側に。

文学フリマには私もいつか出店してみたいという思いがあり、今回はその下見も兼ねていました。

noteでも、自分の小説に対して嬉しいコメントをくれる方がいます。
みなさまに支えられなんとか創作を続けられています。
本当に感謝です…!

文字でいただいた感想でも飛び上がるほど嬉しいのに、もし目の前の人が私の作品を手に取り興味を持ってくれたら、その喜びはどれだけだろう――

そう思うとワクワクが止まりません。
なので、文学フリマへの出店を2022年~2023年の目標として掲げます。
ひゃあ、言っちゃった!やるしかないね!

戦利品紹介 
※読了次第レビュー追記

ここからは私が今日購入した作品を愛をこめてひとつひとつ紹介していくので、お時間あれば是非見ていってください。
まだ中身をよんでいないので、ひとまず第一印象の感想のみを写真に添えて。

今後読み終わったものからレビューを追記していきたいと思っています。
noteで活動されていない作家さんの作品も多いですが、少しでも応援になったり、何かの拍子でご本人に感想が届けばいいなあ、なんて思います。

〇ドライブ・イン・ユア・カー(小林歩夢さん)読了!

あなたの車でドライブ。
どんな会話が交わされるんしょう。

いやあ……なかなか感想を言葉に表せないのですが。
シンプルに好きでした。
淡々とした語り口なのに胸に響くお話たち。

〇さよなら、おやすみ、ひつじさん(めろこさん)読了!

表紙の手触り、丸みを帯びた形に惹かれました。

ある人への愛を、書簡という形で表現されています。
作者様のノンフィクションなんでしょうか。
自分とは全く異なる人生をひとつ、走り抜けたような感覚です。

〇春は追憶、泡沫うたかたの夏(茶竹 咲良さん)読了!

美しい表紙とタイトル。
泡沫の夏、どういう意味なんだろう。

事情を抱えた登場人物たちがお互いを思う愛情がぎゅっと詰まった恋愛短編が二編。
切なさもあるのですが、恋愛小説と銘打っているだけあり男女の会話がとにかく可愛い!!
きゅんとしたりにやにやしたり忙しかったです。

〇TABELTRAVEL(くさかべふみこさん)読了!

イラストがとってもかわいいのです。

とにかくイラストが可愛くて癒やされる一冊。
食べ物の描写がまた美味しそうで、読んでいるとお腹が空いちゃいます。

〇半分のトランプ(乃木口正さん)

表紙に本物のトランプが!おもろ!

〇もう醒めない(小柳とかげさん)読了!

表紙の少女の何とも言えない表情が気になります。

表紙の女の子の物憂げな表情の理由、中身を読んだらちゃんと分かりました!
夢とうつつの真ん中を漂うような、少し不思議なお話たち。
読了した今、すこし頭がぼーっとするような感覚に捕らわれています。

〇痴れ者(エリー.ファーさん)

かなり攻めた表紙で思わず手に取りました。

〇女子の生き方(ぴのこ堂さん)読了!

なんてキュートなイラスト。
おまけの手作りブローチにもきゅんです。

エッセイマンガ二編とエッセイ一遍が収録されていました。
古本と印刷のお店「ぽんつく堂」さんで印刷された作品らしく、藁半紙のような温かみのある質感✨
興味深かったのは「ストリップ劇場に行ってみた」というエッセイマンガ。
いやらしい感じではまったくなく、どこまでも女性へのリスペクトが詰まった作品で、私もいつか行ってみたい!と思えました。

〇君を愛すと死にたくなる(雨宮汐さん)読了!

圧倒的クオリティなのですが、なんと無料配布でいただきました。
逆に申し訳ない、心して読みます。

死を主題とした作品が2篇。
ひとのこころって難解で、ときには歪んでいて。
そんな登場人物たちの姿をありありと描きながらも、すべてを受け入れる作者様の懐の深さを感じました。

〇漂流記選集(阪大文芸漂流記出版会)

母校のサークルが売っていたので応援したくなり。
見ず知らずの後輩に対して内心先輩風を吹かしていました…

〇THE KISS(NAOKI MATSUYAMAさん)

一枚の紙を折ってつくられています。
一般的な本の体裁をとっていないものになぜか惹かれます。

〇Diary(りんさん)

ポストカードなどがセットになってます。
なにそれ~素敵やん。

〇ゆるいマンガカフェの作り方(yomigaeruさん)

私もいつかアーリーリタイヤして文学カフェをやりたいぞ。

〇拝啓、名もなき仕事たちよ(飛由ユウヒ)

タイトルだけでいい話だと分かります。

〇栞たち

本に挟む栞が好きです。
左:朝日商店さん
真ん中:工房しのわずりいさん
右:作者さん不明(申し訳なさすぎる)

以上、購入品でした。
その他フリーペーパーも沢山いただきました。
時間をつくってじっくり拝見したいと思います。

***

長々と書いてしまいましたが、とにかく素敵なイベントでした。
また絶対に行きたいと思います。

私が兄のようにリュックサックをパンパンにして帰宅する未来はそう遠くなさそうです。










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