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【三国志】老いても「想い」は千里を駆けていく。

「老驥(ろうき)櫪(れき)に伏(ふ)するも志は千里にあり」

一年前ぐらいに興味深いYoutubeチャンネルを見つけた。
「ゲームさんぽ」というチャンネルで、様々な有識者がゲームを通して専門知識を語り合うといった内容だ。

最近はあまり見ていなかったが、たまたまタイムラインに流れてきたテーマがとても興味深いので「30分×3本」をフルで見切ってしまった(笑)

そのテーマというのが「三国志」なのだ。

語り合っているのは「早稲田大学の渡邉さん」「二松学舎大学の仙石さん」で、どちらも三国志の研究者であり専門家だ。

「あれ?大学の講義を受けているのかな?」と思うほど濃密な会話が繰り広げられていた。
さらには、専門用語が飛び交うというよりも、お二人の三国志への情熱が溢れていてとても人間臭くて面白かったのだ。

ハイレベルな雑談が聞こえてくる居酒屋にいる気分だ(笑)

そして、動画の最後で語ってくれたある言葉がすごく気になった。

魏の大将であった曹操が綴った詩の一文で、
「老驥(ろうき)櫪(れき)に伏(ふ)するも志は千里にあり」

この言葉がボクの心に深く刺さっていった。

①三国志の結末を知っているかい?

ボクが三国志と初めて出会ったのは、学生時代に「三國無双」というゲームからだ。

武将を操作して爽快なアクションで敵軍をバッタバタと倒していくといった内容だった。
ストーリーモードで「魏・呉・蜀という三国」「黄巾の乱」「三顧の礼」「赤壁の戦い」などの有名な出来事を知っていった。

だが、当時のボクはアクションゲームとしてただただ爽快感を楽しんでいた。
なんだったら、ゲーム上では勝ったのにストーリー上では敗走していたり、逆に史実と大きく外れてストーリー上では三国統一をしていたりした。

つまり、実際の三国志がどういった結末になったのかを全く知らなかったのだ。
なんとなーく「魏」が勝ったんだっけ?ぐらいの認識なのだ。

結果から言うと、三国時代は誰も勝たなかった。

②三国時代とは悲劇の物語。

この事実を知ったボクは衝撃を受けたことを覚えている。

「え?魏が勝ったんじゃないの?」
「あれ?蜀はどないなってん?」
「ん?呉はいつの間に消えたん?」

あの有名な武将達が命を賭けて鎬を削った時代なのに、一体どうなったんだ?と疑問が沸々と湧いてきた。

結果からいうと、最後に勝ったのは「魏の軍師」が全てを飲み込んでいったのだ。
時代が流れていく中で「曹操・劉備・孫権」が力尽き居なくなったあとに、司馬一族という魏の軍師が権力を強めていき、「晋」という国をあらたに作ったという流れなのだ。

この事実に時代の大きな流れというか「諸行無常」を感じさせてしまう。
各々が志を持ち合わせて国づくりをする中で、最後の最後は思わぬところから全てを掻っ攫っていかれたのだ。
さらには、晋という国も長くは続かずに滅亡することとなった。

つまり、三国時代は誰も中華を統一することができなかったのだ。

こんな悲劇があったことを未だに信じられない。
ボクは勝手に三国時代の英雄達も嘆いていることだと思っていた。

だが、冒頭の動画シリーズを見て、渡邉教授の言葉にハッとさせられた。

それが曹操が綴った詩の一文、「老驥(ろうき)櫪(れき)に伏(ふ)するも志は千里にあり」なのだ。

③生と死を見つめた曹操の器量。

まず、なぜボクは三国時代を「悲劇」と捉えるのだろうか?
それは、必死に努力してきたのに報われなかったからだと思う。

命のやり取りをして、使えるものはなんだって使い、中華統一に向けて戦いに明け暮れたにも関わらず、苦労が身を結ばなかった。

これがとても悲しいのだ。
特に三国志に思い入れがあるわけではないが、頑張った人が報われない姿をみるとどうしても心が痛んでしまう。

全てが無駄だったのではないか?と。

だが、そんなボクの器量よりも、戦乱の世を生きた曹操の器量は遥かに大きかったのだ。
それが、「老驥(ろうき)櫪(れき)に伏(ふ)するも志は千里にあり」という言葉なのだ。

この言葉の前後を含めた元々の詩はこうなっている。

神亀雖寿 猶有竟時
騰蛇乗霧 終為土灰
老驥伏櫪 志有千里
烈士暮年 壮心不已

現代語訳でいうと、曹操が非常に情熱溢れる考えを持っていたことが伝わってくる。

亀の中には稀にものすごい長寿のものがあるというが、
それでも命に終わりはある。
竜は霧に乗って舞い上がるというが、
最後は土くれになってしまう。
しかし千里を駆ける駿馬は、たとえ老いて馬屋にあっても
志は千里を駆け巡っている。
男児たるもの、年老いたからといって
熱い気持ちを止められるものではないのだ。

三国時代というと戦乱の世というイメージがあるが、実は疫病が流行ってもいたらしい。
そんな最中に、曹操のもとに集まった人々も病によって亡くなっていった。

だからこそ、曹操は「人間の生の短さ」を気づいたという。

④志は千里を駆け抜けていく。

その短き人生をどうするかと考え辿り着いたのが、「志という想い」を立てることだった。

「志」を後世に託すことによって、自分が死んだあとでも自らの「想い」は千里を駆け抜けていく。

そして、自分自身の手で実現せずとも、志を受け継いだ人の手で「想い」が身を結び、やがては実現していく。

実際に曹操が考えた制度は後世実現することになったらしい。
まさに、志は千里を駆け抜けていったのだ。

つまり、戦に明け暮れた三国時代の全てが無駄だったわけでは無いのだ。

だからこそ、三国時代は悲劇でもあるが、数多ある戦乱の時代の中でも燦然と輝く時代だったのかもしれない。

約2000年の時を駆け抜けて、ボクの心を震わせた曹操の「想い」にあらためて尊敬の念を贈りたい。

今日はそんなことを考えたこの頃だった。

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