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59_管理職が脳科学を学ぶことをお薦めする理由

皆様こんにちは。いつもnoteをお読みいただきありがとうございます!

今回は、管理職が脳科学を学ぶことをお薦めする理由について書いてみたいと思います。どうぞお付き合いください。

脳は否定形を理解できない

脳科学というと何やら難しいイメージがあるかもしれませんが、実は私たちの生活のいたるところで使われています。
例えば、最近、公共施設のお手洗いでどのような張り紙を目にされますか?
数年前は「汚さないでください」と書いてありましたが、最近は「いつもきれいに使っていただいてありがとうございます」と書かれています。これは、「脳は否定形を理解できない」という脳の性質を応用したものです。

私たちの脳は否定形を理解できないため、「汚すな」と言われると、一度「汚す」ことを想像します。その後「汚すことは好ましくない」と考えて、汚さないと決意し、きれいに使おうとします。きれいに使おうとするまでに時間がかかりますね。

反対に「いつもきれいに使っていただいてありがとうございます」という肯定形の言葉は、スムーズに脳が理解し受け入れ、きれいに使うという行動に速やかにつながりやすくなります。

ビジネスでの活用方法とは

これをビジネスの場面に置き換えてみましょう。
上司から部下に「失敗するなよ!」と言うよりも「ゴールに到達した時のことをイメージして皆で楽しもう!」と伝える方が、部下にとっては成果を出しやすいということです。

上司から「失敗するな」と言われた部下は、まず失敗した自分をイメージします。当然、萎縮してしまいますね。その後、失敗した自分のイメージを打ち消し、「失敗しないために、何ができるか」を考えはじめます。ただ、最初に失敗して上司に叱られたり、周りに迷惑をかけたりする状況を想像して脳にインプットしてしまいますので、なかなか成功に向かう方法を見つけられません。
そこに上司から「遅れるな!」とさらに否定形の言葉を重ねられると、さらに「遅れる」自分を想像してしまい、もう負のスパイラルから抜け出せなくなります。

このような場合は、肯定形を使って「楽しんでトライしよう!」と伝える方が、脳が楽しいことを探し始めるのでいい結果につながりやすくなります。ゴールに向かって伸びやかにトライをする自分や、応援してくれるメンバーの笑顔を想像し始めるので、いい結果につながりやすいということです。

オリンピックやパラリンピックに出る選手の皆さんからも「自分の力を出し切ることを目標に、競技を楽しみたいと思います」というメッセージを受け取ることが多くなりましたね。これらも脳の性質を上手く活用したモチベーションアップのためのセルフトークです。必要以上のプレッシャーを感じることも少なくなります。

「失敗するな」という上司も、失敗することを望んでいるわけではありません。成功してほしいと願っているはず。

でも、言葉の使い方ひとつで
・部下が萎縮する
・負のイメージを想像する
ことで成功から遠のいてしまうのは、もったいないですね。

同じメッセージでも、相手にどのような言葉で伝えるかによって結果が変わります。
脳の性質を理解した上で言葉を上手に選んで使うこと、受け取る相手の気持ちを想像することは、お互いにストレスなくいい結果に早くたどり着くための有意義な工夫と言えるでしょう。

以前の記事でもお伝えしましたが、管理職の大切な役割は、「自分より優秀な部下を育成すること」。この役割を果たすためにも、管理職の皆様には脳科学を楽しみながら学び、部下育成に取り入れていただきたいと思います。

「否定形の言葉を使わない」ではなく「肯定形の言葉を使おう!」ですよ!

皆さまの職場の人材育成で、ぜひ使ってみてくださいね!


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