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54_自分とタイプの異なる部下の育て方

皆さま、こんにちは。
三寒四温で春の足音を感じる日々ですが、いかがお過ごしでしょうか。本日はストアカの講座内でいただいたご質問にお答えいたします。どうぞお付き合いください!
 
【質問】
私はエミアブルです。スタッフ20名ほどを束ねる管理職ですが、強く指導するのは苦手。一人ひとりとの対話を丁寧に重ねることで、なんとか管理職としての役割を果たしてきました。
 
現在、直属の部下がドライビング。この部下に対しても試行錯誤しつつ対応し、ようやくコミュニケーションがとれるようになってきたと思っていたところ、その下にアナリティカルの部下がやって来ました。ドライビングとはまた違うタイプで、どう指導したらよいのか全く分かりません。
漠然とした質問で申し訳ありませんが、アドバイスをいただけないでしょうか。

エミアブルは自己主張が低く、感情表出の高いタイプ。対してアナリティカルは感情表出の低いタイプです。

【回答】
ご質問ありがとうございます。自分と全く違うタイプの部下をどう指導したらいいのかわからないというご質問ですね。タイプ別コミュニケーション術の視点からアドバイスをする前に、まずは管理職の役割について考えてみましょう。

管理職の役割

管理職の役割として、

  • 部下育成

  • 業務管理

  • リスクマネジメント

などが挙げられます。
1点目の部下育成に関するポイントは、「自分より優秀な部下を育てること」です。では、どうすれば自分より優秀な部下を育てることができるのでしょうか。今回はこちらのポイントを切り口に、タイプ別コミュニケーションを活用した部下の育成方法を考えていきましょう。
 
自分と違うタイプの部下を育てるときのコツは2つ。

  1. 相手のタイプの特徴を理解し長所を伸ばす姿勢で取り組む

  2.  やや足りていないと思う点もあきらめず、視点を広げる支援をする(このときに、自分のタイプの得意な点を活用する)

質問者様は、穏やかで優しい、気配りの上手なエミアブルタイプ。厳しく指導することに対して苦手意識がおありということでしたね。
対して、ドライビングの部下は、相手が誰であっても自分の思いをストレートに伝える力があります。その後の人間関係を考えて言いたいことも飲み込むエミアブルにとっては、驚くことも多いでしょう。
そこを乗り越えたと思ったら、理論派のアナリティカルの部下が配属になった。ドライビングに通用していた指導方法が通用しなくなり、「また一からやり直しか」とため息が出ているかもしれません。

 1. 相手のタイプの特徴を理解し長所を伸ばす姿勢で取り組む
ここで、アナリティカルの特徴を整理してみましょう。
アナリティカルは、感情ではなく理屈で動くのが個性。何事に対しても妥協しません。確かな根拠のある説明を求めますし、ざっくりとした説明では納得できないタイプです。

また、自分の思いを正確に言語化する能力にも長けています。エミアブルの方にとっては、アナリティカルから繰り出される細かな疑問や確認が「理詰めで責められている」ように感じることもあるかもしれませんが、これらは個性の違いです。
 
例えば、仕事を任せるにあたって「なぜ、そんな細かい説明が要るのか?」と考えても仕方がありません。アナリティカルにとっては必要なのです。これらの個性に寄り添い、長所を伸ばそうという心構えで向き合いましょう。

  • なぜ、その仕事に取り掛かるのか

  • いつから取り掛かればよいのか

  • いつまでに仕上げればよいのか

  • 誰のためになる仕事なのか

  • なぜ、自分にその仕事を依頼するのか

 がきちんと腑に落ちれば、アナリティカルの方は黙々と仕事に取組み完璧に仕上げてくれますし、着実に成長していきます。
 
相手の感情や職場の雰囲気を大切にしたくなるエミアブルに対して、理屈や仕事の質を大切にするのがアナリティカルです。
 管理職としてアナリティカルの部下の成長を応援するためには、まずは部下が納得して仕事に取りかかれるよう、仕事を依頼する根拠を明確にした上で正確な指示を出すように心がけてみてください。

2. やや足りていないと思う点もあきらめず、視点を広げる支援をする

個性を伸ばそうという意識で向き合った上で、やや足りないと思う点についても支援を行います。「Aさんはいつもチームメンバーが気持ちよく働くことができるよう配慮してくれているのに気づいていますか?」など、周囲の感情に配慮しつつ仕事をすることの重要性についても少しずつ伝えていくようにしましょう(エミアブルにとっては得意な分野なので、ストレスを感じず楽しく指導ができると思います)。

感情より理屈を大切にするアナリティカルですが、その長所は承認しつつ、感情に配慮する視点も広げていくことがアナリティカルの成長を後押しします。成功すれば「自分より優秀な部下を育てる」ことにつながりますし、それは管理職としてのあなたの可能性を広げることにもなります。
 
諦めず、欲張らず、管理職としての新たなステップを今上がっているところだと捉えて管理職を楽しんでくださいね!

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