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データ分析

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記事一覧

ビジネスサイドがSQLを学ぶことについて

ビジネスサイド+SQLは過大評価されすぎている非エンジニアでかつデータ関連職ではない人をまとめて「ビジネスサイド」と表現しよう。

どういうわけか、「データ分析」を学ぶ際にSQLを身に着けることが話題になりやすい印象を持っている。そして、ビジネスサイドがSQLを学ぶことについては過大評価がされていると感じている。もっと先に身に着けるべきことがおざなりになっていたり、SQLを学ぶ以外の選択肢が考慮さ

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「データ分析に関する組織」を整理する

「データ分析に関する組織」もよくわからない近年の「ビックデータ」や「データサイエンティスト」のブームをきっかけとして「データ分析」が広まった。人が増えた結果、自然な成り行きとして「データを扱うことが活動の中心にある組織」も増えてきた。

そしてご多分に漏れず全体像が整理されないまま個々人がそれぞれに定義の違う言葉を使っておりコミュニケーションに支障をきたしているようだ。

そこで「データ分析に関す

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みんながSQLを書ける(データを民主化する)メリットとデメリット

「データの民主化」はSQLだけの話ではないのだけれども「データの民主化」という言葉は定期的に聞こえるが、定義がどうもつかめない。考えたところでわからないので具体的にそのうちの一部を構成していると思われる「データ抽出」を取り上げる。一応題名には入れておいたが、以降「データの民主化」は使わない。

「データ抽出」は大きく分けて「入手する」「加工する」の2つに分かれる。前者の代表例が「データベースからS

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SQLが書けたら分析ができるようになるのか

「みんなSQLが書けるようになる」ことは本当にいいことなのかPdM・PM・営業・デザイナーなど、エンジニアやデータ分析者以外の人でもSQLを書くことを奨励している企業を時折見かける。極端な話ではみんながSQLを書けるなんて話もある。そういう話を見るたびに「本当にそれが一番いい方法なのだろうか」と気になっている。

全ての人が全ての仕事ができる、は理想だがそれが無理だから役割を分担しているはずだ。な

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分析は先にやればやるほど効果がある理由

最初が間違えていたら元も子もない戦略(あるいは目標、KGI/KPI、企画、施策、アイデア、方針その他もろもろ)を決めても、実はそれが正しくないのであればどんなに実行されていようが正しい結果に繋がらない。

もしも最初から間違えていたとしたら、どんなに正しく実行されているかをチェックしても「間違えている方向に正しく進んでいるか」をチェックしているだけにすぎない。

だからこそ、正しい(あるいは、より

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「データ分析」をやめよう

「データ分析」をどんな意味で使っているか答えられますか「データ分析」という言葉はずいぶんと広まった。仕事をしていれば聞かない日はないぐらいだ。

ところが「データ分析」が何を意味しているのかがはっきしりない。何となくやっていることに対して何となく使っているのではと思うことも度々ある。

そこで、「データ分析」という言葉の使い方にどのような問題があり、代わりにどうしたらいいかについて書いてみる。

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なぜ「データの依頼のやり方」を知る必要があるのか

「データの依頼のやり方」はどう学んでいるのかまとめられた知識がないので、個人の経験に基づいて行っている場合が多いだろう。しかしそれでは社会全体で考えると非常に効率が悪いと考えている。そこで、データの依頼のやり方についてまとめている。

しかし、完成にはまだかかりそう。なのでまずデータの依頼のやり方を知るべき理由について記事にした。

なぜ「データの依頼のやり方」を知る必要があるのか自分でデータを集

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「仮説」には「どうやるか」ではない仮説があるのかもしれない

どう実現するかではなく、何をするかのための仮説もあるのではないかやるべきことがあり、それを「どうやって実現するか」をあれこれ考える、というのはみんな日頃から行っていることだ。この時に出てくる案のことを「どうやるかの仮説」と呼ぶことにしよう。

それ以外にも、「何をするか」や「あるべき姿」を考える場合がある。こちらは「どうあるかの仮説」と呼ぼう。例えば、人生の目標とか、会社の長期的な戦略を決めるよう

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「仮説」を気軽に使うと事故になるので気を付けていること

「仮説」を気軽に使っているけど、大丈夫?データ分析では「仮説」が良く話題にのぼるが、筆者は仮説という言葉があまり好きではない。

なぜならば、「仮説」というのは今そう思うことやすぐに思いつくこと、あるいはそうなって欲しいことになりがちだからだ。

「仮説を証明する」とか「〇〇がうまくいったか調べたい」なんてよく言われるが、これは仮説の間違えた使い方だ。仮説も考えるための道具であり、正しく使わないと

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データ基盤を作ってもデータ分析ができるようにはならないので、作るのと使うのは一緒に考えよう

データ基盤は令和の箱物行政にしないためにどうもデータ基盤を作ったりするのに比べると、データを使う話、特に意思決定のための分析について語られることが少ない。

もちろん単純に比較できるような話ではなく、データ基盤が不要だという話でもない。それにしても偏りすぎであり、この10数年(どころかずっと前から)かわらない。

その理由の1つには「データ基盤を作ってデータを集めておけば、あとはデータが活用できる

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データアナリストとは何をしている人なのか

データアナリスト≒ビジネスマンなのかデータアナリストは「分析に責任がある人」ではなく「分析のスキルがある人」で定着している、という話を「データアナリスト」の違和感の正体では書いた。

ところで、データを収集し、分析し、意思決定するというのはだれでも行っている行為である。勘と経験もその人の持っているデータのみを使うというだけで分析だ。つまり「分析のスキルがある人」=ビジネスマンということでもある。と

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「データアナリスト」の混乱は「インテリジェンス」の認識不足が原因なのかもしれない

「データアナリスト」はもはや意味を成していないのでは?最近はデータ活用の意識が高まり始め、ここ数年は「データアナリスト」という職名もよく聞くようになってきた。

ところが、この「データアナリスト」もその定義や使い方が人によって違い混乱が見られる。それも名乗っている当人達を含めて曖昧になっていると見受けられる。

そこで、この記事ではなぜ「データアナリスト」について混乱が生じているのかを考察する。「

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データ分析を始めるにあたり最低限知っておくべきこと

まずやってみるのはいいけれども限度はあるはず。それはどこだサッカーに興味があるならば、ルールブックを熟読するよりも先にとにかくサッカーをやってみるのがいい、ということに反対する人はあまりいないと思う。

とはいえ全く何も知らないのではゲームが成立しなくなってしまうので、最低限知っておくべきことはあるはずだ。例えば、どうなったら得点になるのかは必須だろう。あとはゴールキーパー以外は手を使ってはいけな

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始まる前から失敗しているデータ分析

データ分析の失敗にもいろいろある「データ分析」といっても範囲は広い。ある意思決定のためのプロセス1つだけでもたくさんのフェーズがあり、それぞれにまたたくさん失敗する要因がある。

そんな中でも「プロセスを始める前に失敗が約束されているデータ分析」になる要因は共通していると考えられるので、まとめてみる。

こんな「データ分析」では始める前から失敗している決めてから始める

行動した後に始める

目的

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