見出し画像

「陽転思考」を身につけるコツ6選



スーパースターに挫折はつきものさ
逆境でこそ、そいつが本物かどうかわかる
だってよ、星は夜輝くんだぜ
 

渡 亮太(「四月は君の嘘」より)


私は今までに一度も失敗をしたことがない
電球が光らないという発見を
今まで2万回にわたって行ってきたのだ

トーマス・エジソン(発明王)



前回、解釈力の重要性について書きました。


生きていると、仕事でもプライベートでも
いろんなことが起こります。
 
私たちは出来事によって
喜んだり悲しんだりしていると思いがちですが

実は出来事にはプラスもマイナスもなくて
ただ起こっているだけ。
 
人を不幸にするのは出来事じゃないんです。
 
自分がどんな価値観を持っているか
どんなメガネをかけて出来事を見るか

それを受け取る人の心が
いいか悪いかを決めています。

 
たとえば、普通の人なら
20回も失敗すれば落ち込みそうですが

エジソンは2万回に及ぶ失敗を
「発見」と解釈した。
 
ビッグボスの愛称でおなじみ
新庄剛志さん(日ハムの監督)は

信頼していた知人に20億円を使い込まれ
貯金がほぼゼロになる

というショッキングな経験をしましたが

「もう一度、人生をやり直してみろ」
という神様からの命令だったのかもしれない

と語っています。
 
このとらえ方、解釈ってすごくないですか?
 
解釈力があれば、弱みがあっても
それを逆に強みとして捉えられたり

ピンチをチャンスだと捉えられたり
プラスの循環に自力でもっていける。
 
起きた事実は変わりません。

起こったことはそのままです。
 
人生の分岐点はきっと
その人が自分の身に起こることを

どのように受け取り
どのようにとらえるか


その考え方ひとつにかかっている
と言っても過言ではないと思います。

 



陽転思考のススメ


 
良いことを思えば
良い出来事が起こる。

良くないことを思えば
良くない結果が現れる。

 
あまりにも有名な「引き寄せの法則」や
「思考は現実化する」などの考え方です。
 
でも、良くないこと
マイナスイメージを完全にゼロにするのって
難しい場合もありますよね。
 
そこで、ぼくは普段
陽転思考」を意識するようにしています。
 
目の前の事実のプラスとマイナスの両方を見て
自分にとってポジティブになるように
とらえるということです。
 
「客観的な事実」から「主観的な解釈」へ
と視点を“切り替える”イメージです。
 
ぼくたちは、さまざまな出来事を前にして
いつだって「自由」
自分の解釈次第で「選ぶ」ことができる。
 
よく聞く話に
「コップに入った半分の水」があります。
 
「もう半分しかない」
とネガティブにとらえる人がいる一方で

「まだ半分ある」
とポジティブにとらえる人もいる。

同じコップの水の量(事実)でも
とらえ方(解釈)が異なるという話です。
 
たとえば、
コロナ禍の影響はたくさんありましたが

どう解釈するのか?
どう意味付けをするのか?

それを見る人によって
全く違ったものになります。
 
・自由な時間が増えて
 自分磨きに取り組むことができた

・家族との時間を大事にできるようになった

・仕事の効率化によって生産性が向上した

・当たり前と思っていたことに
 感謝できるようになった
 
などなど
マイナスの部分にとらわれずに

いくらでも前向きに
プラスに転じることができます。
 
コロナ禍はわかりやすい例ですが
たとえば失恋
解釈力で受け止め方が分かれます。
 
「自分には魅力がない」
「自分はダメな人間なんだ」

自己否定すれば落ち込みますよね。
 
・そうか、神様がこの人ではないよって
 教えてくれた

・よし、自分のレベルを上げるチャンスだ

・見る目ないなぁ
 この子にはまだ俺のことが理解できない

・もっといい人と出会えるってことだな
 
そんな風に捉えられる人は
自己肯定感を下げることなく
前向きな気持ちでいられます。
 
要は、自分にとって
都合のいい解釈をすればいいんです。

 

陽転思考のやり方6選


何事も良いことであるととらえて
前向きに考えましょう。

なんて言われても
すぐにできない人も多いと思います。
 
たとえば、職場で
「きついことを言う人」がいたときに

「きついことを言ってくれる人」
と、とらえれば大きな成長に繋がりますが
その切り替えは簡単ではないですよね。
 
解釈力というのは
その人の経験値や人間力に比例するのかな
と思います。

ただ、解釈力は誰でも鍛えることができます。
(ぼくも日々レベル上げ中です)。
 
ぼくは仕事柄
はたらく派遣スタッフさんや求職者の方たちから

悩みや不安・トラブルなどの
相談を受ける機会がたくさんあります。
 
面談では、その出来事の
意味や価値を変えることを意識しています。

これは、ぼくなりに
解釈力の手助けをしているつもりなんです。
 
ほとんどの人は何もしなければ
出来事をネガティブにとらえるように
できています。
 
ここでは、陽転思考を促すための
個人的なアプローチについて
いくつか書いてみたいと思います。

ネガティブに思える出来事に対して
意図的に“光の当て方”を変える手法です。

 

1.魔法の質問3つ


困ったことが起きたときに
自分にすべき魔法の質問があります。

「この出来事は、何のチャンスだろう」

「この出来事から、得られる気づきは何だろう」

「この出来事から、自分を成長させることは
 できないだろうか」

 
この質問をした瞬間に意識が切り替わります。
 
ぼく自身も何かあったときは
「人生で起こることにはすべて深い意味がある」

と心に念じて
よく自分にこの質問を投げかけます。
 
たとえば、何か仕事を依頼されて
「やりたくない」
「私の仕事じゃない」
「自信がない」
「不公平だ」

といった反応を示す人がいますが
この魔法の質問で受け止め方が変わります。
 
仕事でミスをしたり
やり直しを命じられたり
職場になじめなかったり

「この仕事に向いていない」
と落ち込んでいる人に対しても

この魔法の質問によって
視点を変えるきっかけを与えることができます。
 
自然にポジティブな面にフォーカスされ
前向きな気持ちになることができます。

2.「よかった」ことにして問うてみる


「問う力」
とりわけ
「自問自答する力」がある人は強いです。

脳は問いを与えると
答えを出そうと勝手に思考が始まります。
 
なので、良質な問いかけをするだけで
人生は好転を始めるような気がします。
 
たとえば

「ミスをなくすにはどうしたらいいかな?」

「この仕事ができるようになるには
 どうすればいいかな?」

「あの人と良い関係を築くには
 どうすればいいかな?」

といった感じです。
 
「どうしよう」とただ落ち込むのではなく
悩みや不安を問いに変換する
というのがポイントです。
 
ちょっと強引ですが
先に「よかったことにする」のもいいですね。
 
「あそこでミスしてよかった。
 それはなんで?」

「上司と反りが合わなくてよかった。
 それはなんで?」

「マニュアルや引継ぎがなくてよかった。
 それはなんで?」

といった感じです。
 
ネガティブの中にもきっといいことがあります。

それを探すようにしましょう。
 


3.過去の出来事から得られたことを考える


「以前の職場が○○だったから」
「以前○○な環境で苦労したから」

などと、過去のネガティブな経験を
引きずっている人がいます。
 
どんなネガティブな出来事にも
何かしらの学びやメリットがあるもの。
 
過去の嫌な出来事を
「あんなことがあったからこうなってしまった」ではなく

「あんなことがあったからこそ今がある」
と考えられるかどうか。
 
過去にどんな出来事があったとしても

それをどう解釈して
どんな意味付けをほどこすか
によって

現在のあり方が決まってくると思うんです。
 
過去の出来事から何を得られたか
考えてみましょう。
 


4、対人関係は、良い面にフォーカスする


脳には「ネガティビティ・バイアス」と言って
ネガティブな出来事に強く反応し
長く記憶に残す傾向があります。
 
たとえば
「あの人は、仕事はできるけど女癖が悪い」
「あの人は、やさしくていい人だけど
 ミスが多い」

と言われると
多くの人は欠点に目が行ってしまうものです。
 
このように人は
無意識にネガティブな情報を優先するので

意識しないと
すぐ他人の粗探しをしてしまうようです。
 
これは、特定の人を嫌いと訴える人に
特に多く見られる傾向です。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」状態になって
嫌なところばかりが目につくように
なっていくんです。
 
そんなときにオススメしたいのが
相手の長所を見つける」ことです。
 
相手の長所を見つけようとすることは
イライラや怒りの感情を切り替える
スイッチになります。
 
そもそも、長所と短所は表裏一体
その人のひとつの傾向について
見る側の解釈が異なるだけともいえます。
 
頑固な人 ⇔ 意志の強い人

頼りない人 ⇔ やさしい人

優柔不断な人 ⇔ 思慮深い人

神経質な人 ⇔ 感受性が豊かな人

行き当たりばったり ⇔ 臨機応変

自分の意見がない ⇔ 相手を尊重できる

軽い人 ⇔ 明るい人

仕切りたがる人 ⇔ 統率力のある人
 
同じような性格でも
プラス面を見るのとそうでないのとでは
全く違ってきますね。

事実はひとつですが
解釈は見る側によって全く違ったものになる。

見方を変えることで
他人の良い面に気づくことができます。
 
人間関係の悩み相談を受けた時は
相手の人にどんな長所があるかを聞いてみて
いっしょに考えることが多いです。
 
「人間関係は鏡」ですから
相手の良さも相手の悪さも
引き出すのは自分です。

こちらが好意を持てば
相手に自然と伝わり関係性は良化していきます。
 

5.自己中心的な考え方をしてみる


世間でいう「自己チュー」

自分さえよければ人に迷惑をかけてもいい
っていう考え方の意味ではないです。
 
すべての結果の源は自分(自律思考)
という考え方です。
 
99%その人のせいだったとしても
1%自分がどうすればよかったかを考える
ということです。
 
多くの人が
何かネガティブな感情をもったときに
「自分は悪くない」というスタンスで

やれ相手が悪い、環境が悪いと
100:0で考えがちなんですよね。
 
そこで
「すべての出来事は自分にも原因がある」
という解釈を促すんです。
 
そうすることで
今まで嘆いていた出来事が逆転して
結果「よかったじゃないか」となっていきます。
 
自分の周りの今の状況を
もう一度よく見回してみれば

自分を磨き上げるもの、輝かせてくれるもので
本当はあふれかえっていることに
気づくことができます。
 
そして、苦難や逆境を
感謝の気持ちで受け止められるようになれば

人間として成長するチャンスと
とらえることができるはずです。

6.他人を励ますことをイメージする


 目の前の問題や出来事をいったん横に置いて

「ほかの人が同じように悩んでいたら
 どう励まそうかな?」

と想像してもらうことも効果的です。

誰かを励ますときは

「○○だからきっと大丈夫」
「○○だから心配ないよ」

といったポジティブな言葉が出てきますよね。
 
他人を励ますことをイメージすることで
物事のいい面に自然と目が向いて

自分自身も前向きな気持ちになることが
できるんです。
 
落ち込んだり、自信を失ったり
自己肯定感が低下している人には

「もし親友が同じ悩みを抱えていたら……」
と想像してもらうこともあります。
 


今回、陽転思考を身につけるための
6つの方法を紹介しました。

これらは一種の訓練かもしれません。
 
自分自身でこうした思考のプロセスを
繰り返していけば
解釈力を磨いていくことができると思います。
 
そして、習慣化していくことで
どんどんポジティブな考え方を持てるように
なっていきます。
 

おわりに


アドラー心理学によると、ぼくたちは
「客観的な世界」に住んでいるのではなく

自らが意味づけをほどこした
「主観的な世界」に住んでいる
そうです。
 
結局、
「自分がどう見ているか」がすべて
問題は世界がどうであるかではなく

「自分がどうであるか」ということですね。
 
物事をポジティブに解釈する力が高まれば
ちょっとしたことではへこたれない
柔軟なメンタル
が養われます。
 
ちなみに、ぼくの場合
目の前に問題や障害が現れたら

「いよいよ面白くなってきたぜ」
とつぶやくようにしています。
 
イメージは腕まくりしながら、です。

誰にも聞こえない程度の声量で
ボソッとつぶやくんです。
 
ぼくはこれ一発で
気持ちを切り替えることができるので
気に入っています。
 
仕事でトラブルが降りかかったときに
これをつぶやいたら、上司に聞かれて
「ふざけるな」と怒られたことも

若い女子に聞かれて
「かっこいい」と尊敬されたこともあります(笑)
 
ピンチは解釈力を鍛えるチャンスです。

解釈力を磨いて
陽転思考を身につけると
人生は軽やかになっていくはず。

 
悪いヤツに殺されそうになっている状況で
ワクワクする人もいますからね。





 

ベジータの強さにワクワクする孫悟空




長文にも関わらず
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

はたらく方たちに少しでも
ヒントや元気をお届けできるよう
投稿していきたいと思ってます!

もし共感していただけたら
スキやコメントお願いしまっす♪
すごく励みになります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?