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【ミカタをつくる広報の力学】 #45 秋のPRネタを考える

7月に入りましたので、今回は「秋のPRネタ」について書きたいと思います。
コロナが収束に向かえば秋の行楽を、ステイホームでも読書や芸術といった文化が盛りだくさん。
ニューノーマル時代にあわせた、集客しない秋のネタづくりについて書いていきます。


※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。


集客しなくても「注目」はつくれる

コロナが収束しないことにはイベントも開催できず、PRの企画も立てにくい状況が続いていることと思います。ワクチン接種と変異株の攻防戦が続くうちは、発表会の開催や取材誘致でさえ躊躇してしまいますよね。

昨今ではオンライン記者発表会が定着してきたというものの、食品や体験価値といった五感を伝えるのは難しく、バズネタにしてもリアルに勝るものを期待するのは酷な話でしょう。

注目を浴びなければバスをつくれない。でも、集客イベントを実施すれば「密をつくる」と非難されかねない。

ならば、どうするか。

集客をせずに注目を浴びる方法。
つまり、人がいる場所にコンテンツを置いて注目を集める

一つの手段がOOH=屋外広告です。
最近の流行は、地下通路の数十メートルサイズの巨大広告や交通広告ジャック。コミックスやスイーツの広告が記事になりましたが、いずれもネットなどとのクロスメディア展開をしており、取材記事にもSNSにも対応可能な施策といえるでしょう。

別の手段に店舗施策があります。
ダイバーシティやサステナビリティ、コロナ対策など、時代の流れにあわせたニューノーマル施策だけでなく、ユニークなオペレーションや季節感のあるキャンペーンなども、興味関心を惹きつける施策といえます。

これらは、取材とSNSどちらにも対応可能な施策として展開したものですが、取材向きの企画とSNS向きの企画をハイブリッドで考えていくのも良いかもしれません。


秋の定番行事をピックアップ

一般に、PRのネタとして使われる、秋の行事や記念日、法改正などを一部ピックアップしましたので、ネタづくりの参考にしてください。

【祝日・記念日】 ※( )内の日付は2021年のものです。
防災の日(9/1)
敬老の日(9/20)
秋分の日(9/23)
文化の日(11/3)
勤労感謝の日(11/23)
ピンクリボンデー(10/1)
ハロウィン(10/31)
七五三(11/15)
ボジョレーヌーヴォー解禁日(11/18)
いい夫婦の日(11/22)
※2021年のスポーツの日は7/23に移動


【行事・レジャー】
文化祭/学園祭/体育祭
遠足/社会科見学/修学旅行
ハイキング/キャンプ/バーベキュー/オクトーバーフェスト
紅葉狩り/黄葉狩り/果物狩り/キノコ狩り/栗拾い
十五夜/お月見/お彼岸
東京マラソン(2021年は10/17に開催)


【生活・文化】
文化の秋/芸術の秋/美術館/博物館
読書の秋/読書週間
食欲の秋/松茸/サンマ/栗/芋/梨/柿/葡萄
台風/木枯らし/衣替え


【社会・時事】
デジタル庁設立(9/1)
デジタルトランスフォーメーション(DX)促進
新型コロナ対策(変異種対策&ワクチン接種)
プラスチック資源循環促進法案
衆議院議員選挙


狙い目はコンテンツと店舗施策

先ほども書きましたが、集客が難しいこんな時期には「コンテンツ」が妥当かと思います。しかも「読書の秋」というだけあって、10月は活字文化に関連する記念日が多いのです。

古書の日(10/4)
ミステリー記念日(10/7)
新聞週間(10/15~21)
新聞広告の日(10/20)
読書週間(10/27~11/9)
文字・活字文化の日(10/27)

これらの記念日に絡んで、リレーションのあるメディアの方々と企画を立ててみるのも面白いと思います。制作したコンテンツをクロスメディア展開してウェブ上でも公開すれば、ネットでの拡散も狙えるかもしれません。

個人的に注目しているのは「社内報の日」(10/5)。
特にnoteには「オープン社内報」のタグもあるので、10/5に祭りが起きないかと密かに期待しています(笑)

あとは宇宙関連
旧ソ連が人類初の人工衛星『スプートニク1号』の打ち上げに成功したことを記念して、10/4を「宇宙開発記念日」、10/4~10を「世界宇宙週間」と制定しています。
一方で、オーソン・ウェルズのSFドラマ『宇宙戦争』をラジオで流し、本物は勘違いしてパニックが起きたことから、10/30が「宇宙戦争の日」となっています。
宇宙旅行の記事が盛り上がる中、宇宙関連の話題を記念日にリリースするのも面白いかもしれません。

あまり知られていませんが、実は「レジ袋ゼロデー」(10/5)というものもあります。
レジ袋が有料化されても「ゼロ」というのは難しいと思いますが、亀岡市のように禁止しているところもあります。
10/5だけでも「レジ袋ゼロ」を宣言する店舗が現れたなら、もしかしたら記事になるかもしれません。


おわりに

今回は、集客イベントに頼らない秋のPRについて書きました。
ウェブを活用したコンテンツマーケティング全盛の時代なので、普段から様々なチャレンジをしていることと思いますが、そこに記念日を絡めるという手法で考えてみました。

まだまだ先の見えない状況が続きますが、いろいろと工夫して企画を考えていけたらと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた次回お会いしましょう。



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