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写真の撮り方、考え方について

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もし千利休が桜の写真を撮ったら

もし千利休が桜の写真を撮ったら

現在の茶の湯の世界を作ったといわれる千利休、彼のセンスは現在の日本人の美的感覚に通じるところがあります。千利休のことを少しでも知れば、写真にも活かせるかもしれません。

もし千利休が写真を撮ったら、どんな写真を撮るのでしょうか。想像すると面白そうです。

「利休の朝顔」という逸話があります。

利休の茶室の庭に、当時珍しかった朝顔が大量に咲き乱れていました。その噂を聞きつけた秀吉は、一目見ようと利

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カメラは時間を写す道具

カメラは時間を写す道具

アルバムの中から懐かしい写真を見つけました。

左の写真は、昭和の時代、プロ野球オールスターに使われていた阪急ブレーブスの帽子をかぶっています。横に3本の線が入っているのが特徴です。

右の写真は、何気ないスナップ写真ですが、完全に車が昭和です。

写真には、気にしていなくても、必ず時間(時代)が写ります。「カメラは時間を写すための道具」と言ってもいいでしょう。

今日撮った写真も、50年後に見る

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M10モノクローム 白黒写真に、白と黒は無し

M10モノクローム 白黒写真に、白と黒は無し

初めてのライカは、2021年に買ったM10モノクロームです。カラー写真を撮ることができず、モノクロ専用の超マニアックなカメラです。
2024年現在では、モノクロ専用カメラとしてライカM11モノクローム、PENTAX K-3 Mark III Monochromeも加わり、モノクロ写真の人気が高まっています。

今回はM10モノクロームの購入に至るまでの経緯や作例、モノクロ専用カメラについての感想を

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満開の桜の写真を撮らない理由

満開の桜の写真を撮らない理由

桜の季節がやってきました。写真撮影が趣味の人にとって桜は絶好の被写体です。花見会場に行けば、多くの人が桜にスマホを向けていることでしょう。そしてsns上では満開の桜がずらりと並びます。

日本人にとって桜が人気の理由は、寒い冬を終え、春を象徴する花であるとともに、わずかな期間しか花を咲かせない儚い命に心奪われるのではないかと思います。さらに入学、入社など人生の節目の時期に咲くことでも、深く心に刻ま

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俳句から学ぶ写真とは

俳句から学ぶ写真とは

以前から、写真と俳句は共通点が多いと感じていました。

そこで「夏井いつきの世界一わかりやすい俳句の授業」という本を手に取り、なんとなく「はじめに」を読んでみました。

びっくりしました。
そのまま写真に当てはまるのです。
「俳句」と「写真」の文字を入れ替えると、そのまま「夏井いつきの世界一わかりやすい写真の授業」になるのです。

amazon kindleでサンプルが無料で読めます。よろしかった

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ついでに撮る写真

ついでに撮る写真

私はだいたい何かのついでに写真を撮っています。

遊びのついで、仕事のついで、犬の散歩のついで、移動のついで、こんな感じで、写真は日常生活のおまけ、付録のような感じです。

ついでに写真を撮っていると、良くも悪くも自分自身の日常がそのまま写真に現れます。日記のような感じです。そのため、写真の内容がいろいろ変化するときは充実した生活を送っているときで、逆に写真の内容が変わらないときは、同じような生活

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