なぜ、あのリーダーは部下メンバーから尊敬されるのか?
「あ〜、こんな上司の元ではやりきれないよ」というあなたへ
あなたの周りで、こんな人いませんか?
いつも話がマイナスの指摘ばかりなので、声をかけられると思わずため息が出てしまう
確かに自分にも悪かったことは認めるが、あの言い方はイラッとしてしまう
せっかく苦労してやり遂げたのに、スルーされると正直気持ちが凹んでしまう
あの上司の元では、正直がんばっても報われないと思う
(複業のほうに全集中してしまう)
このようにあきらかに否定されたわけではないけど、モヤッとする態度ってありますよね。
一方で、このような人も人生の中で一人や二人は見たことありませんか?
なぜか、あの人が関わるとプロジェクトがうまくいく
あの人の下につくと、自分でも予想していなかった才能や能力が開花した
あの人がいると、明るく朗らかな空気が生まれる
あの人はいつも、自分の長所や強みを言葉で伝えてくれる
きっとあなたも、いずれのタイプの人とも見たり聞いたり関わったしたことがあるのではないでしょうか?
さて、相手を自ら本気モードにセットアップさせるのか、それともやる気を削いでしまうのか?
組織の中で部下メンバーをマネジメントする人の存在は、本当に重要です。
なぜ「人」は経営資源として別格なのか?
経営の資源と言われる、人、もの、金、情報、設備の中で、「人」は最も大切な経営資源と言われています。
というのも、どんなに立派なシステムや最新のデータ解析ツールを導入しても、また効率的な方法を仕組み化しても、運用するのは「人」だからです。
ということで、経営資源としての、もの・金・情報・設備を活かすも活かさぬも、「人」の能力次第にかかっているということなのです。
よって、経営資源として「人」は別格なのです。
すべての経営資源をフル活用するのは「ヒト」の能力次第
経営方針と逆方向に進む「人」の使い方の謎
さて、このように経営資源の中でも最も重要な「人」なのに、経営資源を最大最高にフル活用できていない場合があります。
いやむしろ、活用できずに無駄にしてしまっている。
本来は宝なのに、知らずに放置してしまっているという残念なこともあるんですよね。
それが、
同じ人材にもかかわらず、上司の態度次第で、人材つまり部下のパフォーマンスが下がってしまうことが起きています。
経営方針と逆方向のことが起こっている。
これは、経営者として見過ごせないことだと思いませんか?
あなたの話が相手に届かない深層原因
では、どのようにしたら「人」が最高のパフォーマンスを発揮することができるのでしょうか?
伝えるためにスピーチスキルを鍛える?
伝わる論理構造を身につける?
カリスマ性を磨く?
人を動かすために、上記はもちろん重要です。
ただし、しっかり土台が築かれていないと、どんなに立派な上物であっても、たちどころに崩れてしまいますよね。
そこで、人を動かすために、まず行うべきことは、何か?
それは、
「聴く」
です。
「えっ?そんなこと?」と思いましたか?
「私はすでにやっているよ」そう仰る方もいると思います。
けれども、思い出してみてください。
あなたの目の前の部下は、あなたが伝えた通りに実行してくれましたか?
自分がイメージした通りに動いてくれた
これが実現できたら、苦労はありませんよね。
リーダー、管理職、幹部、経営者、どんな立場の方にとっても、自分のイメージが丸ごと根っこから理解されたことは無いはずです。
それほどに、伝えることは難しいということです。
だからこそ、私たちは「自分の伝えるスキルを磨こう」と思うわけですが、実は伝わらないことの原因は、あなたの考え方に本当の原因があるのです。
それは、そもそも相手はあなたの話を聞きたくない、ということなのです。
あなたの話が伝わらない原因
それは
相手があなたを拒絶している
悲しいけれども、相手の深層心理は、これが原因かもしれません。
とすれば、あなたの話が相手に伝わらない根本原因は、あなたの話し方、魅了するスピーチスキル、説明スキルに問題があるのでは無いのです。
すべては、相手があなたを拒絶している。
つまり心のシャッターが下されているからなのです。
これでは、どうしたった言葉が届くわけないですよね。
だからこそ、もしあなたが今、説明スキル、論理的な話し方、人を魅了するダイナミックなスピーチスキルを磨こうと思っていたならば、ちょっとそれは横に置いてほしいのです。
それよりも優先して、身につけていただきたいスキル。
それが、「聴く」ということなのです。
世界中で1000万部も読まれているベストセラー本
簡単そうに思うかもしれませんが、実は多くの人は、わかっているけどやっていないのです。
特に、頭の回転の早い人ほど、相手の話を聞きつつも、自分の頭の中は先に先に予想し仮説を立てて、どんどん思考が先に進んでいるのです。
あなたも思い当たる節があるのではないでしょうか?
ちなみに、人の話を最後まで聴くことの重要性は、世界で最も読まれているデールカーネギー氏の書籍「人を動かす」に掲載されていることなのです。
つまり、「聴く」効果は折り紙付きということですね。
シンプルだけど奥が深い。
簡単そうだけど、実は徹底して行うのは難しい。
だからこそ、実践した人だけが人を動かすことができているのです。
ご理解いただけましたでしょうか?
相手の心のシャッターを上げるために今すぐできる事
さあ、それでは、具体的にどうするのか?
一緒に学んでいきましょう!
【人を動かすための聴き方実践方法】
肯定的なリアクションをする(首を縦に動かす)
最後まで聴く
相手の話に割り込まない(横から自分の話をはさまない)
さあ、いかがでしょうか?
上司のあなたは、こう思ったのではありませんか?
「部下の話ばっかり聞いていたら、指導できないじゃないか!」
お気持ちわかります。
そりゃそうですよね。
上司の仕事は、部下に成果を出させること。
なので、時には教えたり、必要とあらば的確なアドバイスをするのも、当然必要です。
ただし、言うタイミングが重要なのです。
上司のあなたが何度も失敗を繰り返して体得してきた貴重な経験法則ですよね?
長年の経験から生み出された秘蔵の教訓ですよね?
貴重な情報なのですから、ここ一番の重要な局面で部下へ提供したほうが良いのではありませんか?
ということで、まずは部下の状況把握をしっかり行った上で、部下に伝えましょう。
では、上司の貴重なアドバイスはいつ伝えるのが良いのでしょうか?
それは
部下の話をぜーんぶ聴いた、そのあとです!
部下に、すっかり言いたいことを吐き出させた。
その後に
「なるほど、君の言い分はわかった。
では、お客様の立場から見ると君の言い分はどう見えるだろうか?」
「君の意見、意図はよくわかった。 一方で、組織として君に求めている役割や期待がある。君に、組織の一員として担って欲しい仕事について私から伝えたいことがある。話を続けていいかな?」
という感じで、上司のあなたが発言をしてみましょう。
人は、自分がしてもらった好意が大きければ大きいほど、バランスが取れないので、心苦しくなります。
悪意の返報性を避ける方法
人は親切にされるとバランスが取れなくなって、なんだか気がひけるものです。
元のように均衡を保ちたくなる。
つまり、お返ししたくなるのです。
これが、心理学の「好意の返報性」です。
上司が、部下の話を最後まで聴ききってくれた。
すると、部下も上司の話を聴こうというスタンスになるのです。
職場でありがちなのは、むしろ逆パターンなのではないでしょうか?
例えば、部下の話を途中でさえぎり、上司が自論を展開して部下はどんどん白けてしまう。やがて、耳も口も心も閉ざしてしまう……。
こうやって、上司は意図していないのに、部下は指示待ち人間に変身してしまい、人間関係が冷え込んでいくのです。
そうならないためにも、「人の話を聴く」
これは最強です。
相手の話を聞かずに、さえぎったり、話題をとったりすると、手痛いしっぺ返しを食らってしまいます。
それが「悪意の返報性」
例えば、
部下が指示だけの範疇で仕事を終えてしまう
本気にならずに能力を出し惜しみする
定時で帰って、どうやら複業に本気モードになっている
退職、転職する
残念ながら、これでは上司として、部下育成、ピープルマネジメントができていないと思われてしまいます。
上司のあなたご自身が能力発揮ができていない、組織からの評価されないことは、とてももったいないことですよね。
「聴く」が、観察、洞察、類推、仮説、予防に広がる
上司の仕事は、ピープルマネジメントです。
セラピストやカウンセラーではありません。
よって、部下の話を聴くといっても、癒やすことが目的ではないのです。
部下の話を「聴く」目的は、部下が話している表情、態度、ふるまいを観察して、部下の心情、現場の状況を洞察するのです。
(今、現場の信仰はどうなのか?)
(トラブルが起きそうな不穏な動きになっていないか?)
(思いがけないことや、関連性がない案件にまで飛び火しないだろうか?)
部下の話を、上司が視座を高めて俯瞰することで、起こりそうな問題の火消しや広がりそうな案件の仕込みなどを行うのです。
部下の話を観察 → 洞察 → 類推 → 仮説 → 予防
上司の強みは、部下よりも視座が高くて視界が広いことです。
未来の機会創出と、機会損失を避けるために、部下の話を「聴く」のです。
なので、上司は部下を癒すためではないのです。
「人の話を聴く」
ステップはシンプルです。
たった3つ、でしたね。
ぜひ、部下との面談や営業先で実践してみて下さいね。
あなたの成功と幸せを心より応援しております!
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