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ジャパントラベルアワードっていう本気のプロジェクトをしいたけが始めるらしい!!

〜前回の記事に続き現在無職のえりが、しいたけのせいやとアリーに聞きました〜

前回の記事はこちらから↓

ー 大掛かりなプロジェクト始めるらしいね。

せいや:「ジャパントラベルアワード」って名付けたこのプロジェクト、社運かけてます!!

まだ埋もれている日本中の魅力的な小さな町や地域で面白いことをしている人たちを世界に発信するために背中を押したい。そんな思いを形にするのが今回のジャパントラベルアワード。

いつもガイドブックで見るのはもう知ってる場所だし、よくある観光地ランキングに入る場所って結局はプロモーション費用があるところ。でも今回のアワードでは今まで聞いたこともないような名所とかそんな名所をつくってる人たちにも光を当てたいと思ってる。

アリー:魅力の定義って人によって違う。多様な人にとっての素敵な場所や体験はなにか。ランキングはひと通りじゃなくていいと思っているから、障がいのある人にとって移動のしやすさを評価するアクセシブル部門、ファミリー部門、LGBTQ+フレンドリー、サステイナブル部門といった6つのカテゴリーを設けて、それぞれの視点で審査するんだ。

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アワードっていうわかりやすい形にして発信することで「こんな小さい町がこんなことやってて面白いな、自分達もやってみようかな」っていう波及効果が生まれると思うから。

日本って前例主義だから、新しいこと始めるには他の成功例がないと上司の許可が下りなかったりするよね。だからジャパントラベルアワードをうまく使ってもらって、今までやりたくてもできなかったポジティブな取り組みを日本中に広げようっていうのが目標だよ。

せいや:裏の目的としては、エントリーに興味を持ってくれた地域の担当者が「LGBTQ+フレンドリーの場所ってあるんだっけ?」「周りに当事者の人っているのかな」って周囲を振り返るきっかけになる。そういう積み重ねがより良いコミュニティ作りにつながる。

アリー:そうすると今度は、例えばホテルだったら、自分達のホテルはLGBTQ+フレンドリーであることをどう見せようかって一生懸命考える。でもサイトに何枚かある写真のうちのひとつに同性カップルの写真を載せるとかで全然良いので、実際はそんなに難しいことじゃないんだよね。

アイデア次第だよ、っていうことをしいたけがサポートして実例として広げていきたいと思ってるよ。

— クラウドファンディングで「地元愛のある参加者」を増やすっていい取り組みだね!

せいや:今回このアワードに合わせてクラウドファンディングも始めるんだ。

アワードを持続的で価値あるものにしていくために、当然だけど莫大な費用がかかる。目に見えるプロダクトとして、日本中の知られざる名所や人を一冊の本にもまとめたい。そのための取材費、印刷費などの一部を支援してもらえたらと思ってます。

えり:どんな本を作るの?

アリー:ジャパントラベルアワードでファイナリストに選ばれた地域や人をこの本で紹介するんだけど、コンテンツは私たちしいたけクリエイティブがじっくり取材して制作する。取材先はこれから始まるエントリーやクラファン支援者からの推薦で決まるから、どんなところが出てくるかすっごい楽しみ!

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印刷はご縁があって知り合った、鳥取の小さな出版社さんにお願いしていて、ハードカバーでかっこよく仕上げる予定。海外に行けなくて国内旅行に目が向いている今、まだ知られてない観光地を発掘する上でもすごく役立つと思うな〜。

クラウドファンディングの公式インスタグラムより↑

えり:インテリアとして置いておくだけでも絵になりそう〜!うちにも欲しいわ〜!特にどういう人にサポートして欲しい?

アリー:各地域の地元の人!過疎化して衰退すると言われる地域が日本中にあるけど、自分の地元や大切な場所がこれからもずっと残って欲しいと願うのは誰しも同じなんじゃないかな。

クラウドファンディングで支援してもらうときに「あなたの大好きな場所や人」を誰でも提案できる制度を設けているのも、地元愛をカタチにできる、オープンなアワードにしたいと思っているから。

えり:しいたけって実は社会をより良いものにしたいっていう志ある会社なのね〜。私も執筆バイト代くらいは支援してお返ししようかなー。

ー 壮大なプロジェクトなのは分かったけど、ビジネスモデルはどうなってるの?

せいや:初年度だからもう赤字覚悟。クラウドファンディングで目標額達成できたとしても、まだまだ足りないのよ。

だけどなるべく多くの候補者に参加して欲しいから、エントリーは無料、書類審査も無料にしてる。観光だからやっぱり現地審査は必要だし、その時点で、交通費や宿泊費と人件費の実費相当を負担してもらうんだけど、本当に必要最低限で利益は一切でないんだよ(残念な顔)。でも、必要なことだし、利益にならなくたってもちろん審査を兼ねてしっかり取材もするよ!

えり:あ〜やっぱりお金取るのか〜。

せいや:これは地域や観光スポットのプロモーションの方法の一つと考えて欲しいな。あんまり知られていないかもだけど、アワードはエントリーでお金をとるのが一般的なんだよ。

あの有名な、優れたデザインの商品に贈られる○○○デザイン賞だってエントリーから有料で、受賞にまで進むと15万円くらいかかる。商品パッケージにロゴを使うのはそこから全く別料金だったりね。

うちは今回、赤字だけどそれでも進める意義のあるプロジェクトだと思ってるから、そんな感じでプロジェクトは進めてる。

えり:へ〜そうなんだ?!消費者は知らないことだらけだね。

アリー:プロモーションの方法として、ウェブサイトの製作費なのかSNS広告費なのか、お金をどこにかけるのかっていう違いだよね。

そもそも、本来こういうことって国がやるべき事業だと思ってる。税金を使って、お金のあるところだけじゃなくて公平に審査する。だけど国がちゃんとやってないから、私たちみたいな小さな会社がやってる。

最終的には業界の人たちに気づいて欲しくてやっているんだよね。

せいや:多様化する日本で、各分野でのナンバーワンを決める今回のジャパントラベルアワード。多様な視点を持って取り組むことが、間接的なところで地域社会全体のメリットにつながる、という気づきの機会になればいいと思います!


ジャパントラベルアワードのエントリー締め切りは10月1日、
クラウドファンディングは9月7日までですので、よろしくお願いします!

文:村角恵梨(むらずみえり)
この春、家族とともに千葉県いすみ市に拠点を移し、新たなライフスタイルを模索中。退職したばかりの在京テレビ局では記者として環境やジェンダーなど幅広く取材。



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