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映画「望まれない子」紹介

できるだけ人と同じことをしたくない私です。こんにちは。クリエイティブに生きたいところですが、その夢かなわずそのまま逝きそうです、

さて、noteを始めたばかりのときに、初めて作った作品「あの素晴しい愛をもう一度」を紹介する記事を書きました。
今回は、その3年後に製作した作品を紹介させていただければと思います。

タイトルは「望まれない子」。タイトルからして暗い感じですが、そんなに陰鬱ではありません。あらすじは↓のとおり。

料理研究家の淑子には、ゆりあという娘がいた。
ゆりあの誕生日をお祝いしているとき、ゆりあの前に「普通の人には見えない男」が現れ、ゆりあは錯乱してしまう。
「その男」がゆりあをどこかに連れ去ろうとしたのだ。
しかし、淑子にはその男は見えない。淑子はゆりあの話を信じず、見えないものがゆりあに見えるのは、「幼少時によくある子供特有の病気」のせいだと考えるようにしていた。
しかしその夜を出来事をきっかけに、淑子とゆりあが目をそらしてきた現実と向き合うことになっていく…。

あらすじを見てもらうとなんとなく察知していただけるかと思いますが、ホラーを意識した作品です。
とはいっても、突然「ワッ!」って驚かせたり、血みどろになったりするようなホラーではなく、じわじわと締め付けられていくような感覚を目指しました。
ホラーはあくまで味付けであって、本質は母と娘のドラマです。

作品の雰囲気は、↓の予告編を観てもらうとなんとなくわかりやすいかも。

前作「あの素晴しい愛をもう一度」(↓を参照)では、物語の構造はかなり古典的(典型的な三幕もの)で、演出も非常に真面目。カメラもフィックス(固定)が中心で、割と優等生な感じの仕上がり。
作品のテーマ性など、作品の肝となる部分はとてもユニークなものになっているのですが、ちょっと真面目にやりすぎたかなという気持ちがあり、次はデタラメに撮ってやろうと復讐心を燃やしていました。

「何がどうデタラメなのか?」

これを詳細に書いていくと恐ろしく長くなりそうなので、それは後日個別に記事を書くとしましょう(多分)。

とはいえ、何も書かないのもアレだな。
この作品のカメラマンは元々スチール畑の人で、映画の撮影(というかムービーの撮影自体)がこの作品が初めて。なので、映画の撮影ではお約束となっているカメラワークはあまり存じていませんでした(自分もそんなに詳しくないですが)。
であれば!と、そこを逆手にとって、普通の映画撮影ではやらないような撮影をガシガシやっています。これもデタラメのひとつですね。

あ、デタラメというと聞こえが悪いですが、これはお話しや映像が破綻しているというわけではなくて、映画ではお約束となっている決まり事が結構あるのですが、そういうものを無視してぶち壊しているといった趣旨。
なので、作品を観てもらえればわかるのですが、前衛芸術のようにワケわかめということはありません。
お話しや映像はしっかり楽しんで貰えるけど、あまり観たことのない斬新な作品になっているのではないかと自賛しています。

あと、この作品では「動け動け運動」というのを合言葉にしていました。その名のとおりなのですが、カメラを動かして、動きの多い絵を撮るっていうことですね。

ただ、カメラを動かすとしても、手持ちだと手ぶれが非常に気になる。ドキュメンタリーのような作品では、手ぶれが効果を上げたりしますが、普通のドラマで手ぶれ映像を見せられると作品に集中できません。自分はそれがとても嫌だ。
そのため、撮影当時としてはまだまだ珍しかったスタビライザーを多用しています。おかげで浮遊感のある感じの絵を作ることができました。

すげー大変でしたけど。

この作品は、おかげさまで多くの映画祭で上映していただきました。
その際に意外に思ったのが、泣いている人が結構多くいたこと。
(会場によっては半数以上の人が泣いててビックリ)
別に泣かせるような作りにしたつもりはなかったのにな。なんかわからないけど涙腺にアタックしちゃったんだな。とボンヤリ考えていたことを思い出します。

最後に。この記事のサムネイルのイラストは、↓の記事で自分を紹介してくれた麻衣さんが描いてくれました。麻衣さん、ありがとう!

そんな本作ですが、今のところ何処かで上映されたり配信されたりする予定は今のところありません。
できれば、どこかで観られるようにしたいんですけどね。拾う神がいてくれると本当にうれしいところです。

【この作品に関わった人たちと作品の情報】
○キャスト
淑子=かわはら ゆな(鰐淵 恵美)
ゆりあ=桑原 ちあき
浩=北川コヲ
秋江=きむら ゆき
香苗=佐野 桃子
編集=瀬尾 友美
美紀ちゃん=藤野 友美子
カメラマン=廣田 智
女の子たち=小菅 凌佳/今野 由梨/森川 流依/森川 莉未
使い=中尾 僚太
○スタッフ
監督=岩渕 茂
撮影=小野里 昌哉
録音=阿部 将大
ヘアメイク=ビューティ★佐口
美術=豊永 恭子
フードスタイリスト=山中 亜希子
音楽=川井 こずえ
ヘアメイク応援=石野 一美
にぎやか師=横須賀 正佳
製作補=辻 東子
脚本・編集=岩渕 茂
アニメーション製作=オーリーズバード(上田 走/大類 道久)
協力=逗子フィルムコミッション/黒門駐車場
ロケーション協力=スタイル成城/スタジオサーカス/ハスハチキッチン
製作協力=hair-makeup.net/BEAUTÉ編集部
企画・製作=growthick
○作品情報
2013年作品 / HD / COLOR / STEREO / 52分
企画・製作:growthick
○受賞・上映歴
第6回映像グランプリ 入選・演技賞
Kisssh-Kissssssh映画祭 入選
第12回中之島映画祭 入選
福岡インディペンデント映画祭2013 60分ムービー部門グランプリ
第3回TOKYO月イチ映画祭 上映
メイド・イン釜山独立映画祭2013 招待作品


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