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『たとえば徒花』

『たとえば徒花』


「さようなら」
最初で最後の




用意していた名前を書いた半紙
窓辺で風に揺れている

誰も予想できなかった
誰も悪くなかった
もちろん君も・・・?


手紙を書きました
使命に殉じることができなくてごめんなさい
自分の弱さに生かされ死ぬワタシです




徒花に
幸せを問ふ
秋の頃




たどり着く場所の無い悲しみを
この心に宿し
何を歌えというの?


揺りかごを棄てた日
晴れて自由になりました?
違う
今もこの両腕は
あの日夢見た新しい温もりを求めて
失われた未来に生きようとする


晴れ渡る空 ワタシには寂しい空


残ったのは色褪せた出逢いと本物の孤独

雲がバラバラになって流れてゆく
まるで・・・




「ごめんね」
終わりから終わりまで





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