大学職員による短大ブランディング、マーケティングのコツ

戸板女子短期大学入試・広報部として、企画、デザイン、WEB、マーケティングを担っていま…

大学職員による短大ブランディング、マーケティングのコツ

戸板女子短期大学入試・広報部として、企画、デザイン、WEB、マーケティングを担っています。 大学卒業後、コンビニ本社に入社、2年目に新規事業開発本部に。10年間マーケティングを担当した後、ヘルスケアベンチャー転職。経産省の国プロ担当を5年間経て、2016年戸板女子短期大学に転職。

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大学ブランディングの軌跡 どうやったら面白く役に立つ大学を作れるのか?

はじめまして 戸板女子短期大学 入試・広報部長の澁谷です。 戸板では現在入試・広報部として、マーケティングとクリエイティブの責任者、企業連携、地域連携、諸々の企画の担当をしています。 まずは、簡単に自己紹介をすると 私は大学卒業後、小売業(コンビニ)に入社しました。その後、ヘルスケアベンチャーへの転職を経て、戸板女子短期大学に入職して、現在6年目を迎えます。 詳しくはこちらをご覧になってください。 今回このnoteを始める前に、これまで自分が5年間の大学のブラ

    • その大学の池上彰=ストーリーテラーは誰か?

      以前、大学はコンテンツの宝庫、やもすればコンテンツばかりを生み出してしまう、という記事を書きました。 総合大学の学部学科は多岐にわたり、それに応じた記事やネタが数多く存在しています。その結果、大学では記事の数が増えすぎているという問題が発生しています。 記事の洪水に埋もれずに注目されるためのテクニックや、キーワードの選定についても触れます。総合大学で記事を書く際には、この記事を参考にして頂ければと思います。 大学のネタをどう見せるか?広報の腕の見せ所 大学の記事の内容

      • 産学連携を最大限活用するテクニック

        大学における「産学連携」「企業連携」は、多くの大学にとって非常に重要なコンテンツで売りにしている大学も多いのが現状です。 企業や地域との連携をPRすることで、学生数の増加やメディアPRが期待されます。今回はマーケティングの知見から産学連携における立案や教育や学生とどのように紐づけるか、PRの質の向上重要なポイントなど成功事例を紹介します。 産学連携は大学独特のコンテンツでネタの宝庫産学連携は「学」と名前がつくこともありますが、大学や高校などで行う独特のコンテンツです。

        • オープンキャンパスを大学の総力戦にする方法

          戸板女子短期大学の最大のウリは「オープンキャンパス」です。 ただし、コロナ禍が去りつつある今でも、高校生のオープンキャンパス参加回数は2.1回と来校する大学数も回数も減ってしまい、オープンキャンパス以外での大学選びが上位になっている状況。 今までのホスピタリティや画一された内容のオープンキャンパスでは、多様化する高校生の価値観には対応出来ない、のが現状です。 コロナ前と比べて、来校者数、来校回数が減少してしまったこともあり、高校生のオープンキャンパス来校1回への営業だけ

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          大学広報マーケティングの優先順位は”ゴール”に近いものから

          大学の広報活動において、コンテンツは新たな学生を獲得するめの重要なツールとなっています。 ただしリソースが限られていることから、今回は大学広報の視点から、ゴールに近づくための具体的なコンテンツ作成のポイントを探ってみましょう。 リソースやスキルがない中での優先順位 以前、YoutubeやSNSを活用する記事を作成しましたが、これはリソースがあってのこと。画像を作成したり、動画を作成する上で潤沢な予算や内製できる職員がいるとは限りません。 そのため、「他の大学がYoutu

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          ”コンテンツに走りがち”な大学の広報を特長にする考え方

          こんにちは。そろそろ大学や専門学校も来年度以降の戦略を考え始めている頃だと思います。 昨年の1月に 大学はコンテンツの宝庫という記事を書きました。 これは正しくもあり、突き詰めてしまうと大学広報マーケティングの間違いにハマってしまいます。ということを今回書きます。 コンテンツを挙げているだけはマーケティングではない 大学広報をやっていると「企画の記事をどんどん書いていくか?」「いかに先生からネタを仕入れるか?」に注視しがちです。澁谷としては、ネタを集めて発信すること、

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          社会に大学をPRする 教員のマーケティング的フル活用の方法 

          大学は学生、教員、職員、ステークホルダーのストーリーが集まる「集合体」です。 大学を広報する上で学びや施設、学生など様々なキーワードがありますが、大学のカルチャーを伝えるための手段として、今年から「教員」先生をどうマーケティング活用していくか、力をいれています。 大学広報やマーケティングというと進学媒体やHPからのプロモーションという意味合いがほとんどですが、澁谷が考える大学PRとは スバリ「パブリック・リレーションズ」です。 大学→学生、高校生だけでなく、社会・メディアと

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          大学が無料でテレビに出るには何すればいい?

          大学の広報をしていく時に、テレビ局の取材、ロケ場所として使わせてほしいというものがあります。 戸板女子短期大学も、全国キー局がほぼ集まっている東京都港区という場所柄、問い合わせや打診は多く、大学の施設をテレビ番組に貸すメリットは、収益の確保、視聴者数の拡大、学生の教育に役立つことが挙げられます。 特に、テレビ番組で使用された大学施設が映し出されることにより、大学の知名度が高まり、広告効果が期待できます。さらに、番組の視聴者が高校生であれば、大学を見たことで、大学に興味を持

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          良い大学案内を作って、オープンキャンパスで刈り込む”だけ”の時代は終わった

          大学の入学者確保に用いられていた方法は以下のような形が王道でした。 良い大学案内を作り、媒体に掲載して、興味をもってくれた高校生がオープンキャンパスにきて、そこで説明して出願する。 ただし、少子化や学びの細分化により、従来のステップがだいぶ変わってきています。具体的にどんな方法なのか、一挙解説します。 オープンキャンパスに行かない高校生たち コロナ禍により、多くの高校生が大学のオープンキャンパスに行く回数が減っていると報告されています。新型コロナウイルス感染症の拡大に

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          戸板のサークル入部が増えたことから見える学生の表現方法

          新年度が始まり2週間経ちました。 コロナ4年目を迎え、新入生と話すにもマスクしている学生としていない学生半分半分となり、今年は顔を覚えることの苦労が減りそうです。 コロナ禍でも各サークルの入部者が増えた 戸板女子短期大学では、入学式に学生オリエンテーションを行います。今年は約480名の学生が入学しましたが、部活動、同好会やサークルの勧誘も今年は対面ようやく対面形式で行われました。 この2週間の動きとして、サークルや同好会への入部する新入生が過去になく増えています。 TO

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          退職エントリから考える 大学が書く理由

          「退職します。」 3月末界隈になると、このnoteでもブログやSNSで増える退職報告の記事。 いわゆる退職エントリ。 ベンチャー会社を退職する人が書くことが多いです。退職エントリを書く理由は、感謝の気持ちを伝えるため、次のステップに進むための決意表明、ポートフォリオの一部として活用するためなどがあります。退職エントリは、自己成長やキャリアアップにつながる重要なポートフォリオであり、自分自身のキャリアパスを整理し、今後の方向性を考えるきっかけにもなります。 それでは、大

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          脱コロナ禍を狙う演出広報とは

          コロナ禍も3年目を迎えました。 世の中では、マスクはいつ外すか、外さないのか、タイミングはどうする?といった、すでに「ポストコロナ禍」に意識が移りつつあります。 その中で大学は、大人数での授業かつクラスターになりやすいということで、社会の流れからは比較的保守的な緩和をとってきています。 教室では喚起、距離を開けた座席配置、サークルやイベントの中止や縮小化、もちろん授業講義のオンラインは大学らしい最も分かりやすいコロナ禍で生まれたコンテンツです。 本来、夢に見た花の大学

          TikTokは大学マーケティングにとって本当に有効か?

          久しぶりの投稿になります。 今回は大学ではTwitter、Instagramの次にやるべきメディアとして昨年から開始が相次いでいるTikTokについて考えてみます。 まず、TikTokは大学のマーケティングにとって有効な手段の一つと言えます。 以下に、その理由をいくつか挙げてみます。 若年層にアプローチできる: TikTokのユーザー層は10代から20代が中心で、大学生の層にマッチしています。そのため、大学が自分たちのターゲット層にアプローチするのには最適なプラットフ

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          SNSはロイヤリティを高めることが最大限の効果

          よく戸板女子短期大学のSNSについて教えてほしい、と依頼を受けます。 正直、本質を分かっていない、心を食っていない、問いだなと思います。 「SNSの本質は自分で投稿しないことが本質なんですよ」と教えたくなります。 戸板女子短期大学は本当はSNS投稿は不得意です 戸板女子短期大学のSNSはよく上手だと言われます。所詮、定員800名の小規模短期大学ですが、 6年前に始めたTwitterはフォロワー2300名。 Instagramのフォロワーは1500名 YouTube

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          戸板女子短期大学の学生はなぜ「日本一の短大」と言うのか?

          ここまで大学のブランディングについて、不定期に書いています。 戸板女子短期大学の名物にもなっている、オープンキャンパスとチームといたんを組み立てる、これまでの歴史で、大きく変わった出来事がありました。 それは、2017年の新年度のオープンキャンパススタッフ募集の説明会パワーポイント資料を作っている際に、たまたま というワードを入れたのがきっかけでした。 自分が戸板女子短期大学に転職してきて、2年目。まだ組織化されておらず、スローガンは「ホスピタリティ」「高校生に寄り添

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          コンテンツの多さは短大の強み、弱みは…

          新年最初の記事です。 日本私立短期大学協会が短大の情報を集めているポータルサイト「短大クエスチョン」というサイトがあります。 短期大学で学ぶ魅力やメリット、短期大学の学科、将来の進路、全国にある学校などをチェックできます。とあるように、日本全国の短大が投稿した情報や情報を一覧で見ることができます。 私はこのサイトを覗くのが結構好きで、WP形式でタイトルや記事URLを貼るだけで記事を掲載してもらえるので、戸板女子短期大学も活用しており、リンク元からかなりのアクセスがありま

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