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大学広報マーケティングの優先順位は”ゴール”に近いものから

大学の広報活動において、コンテンツは新たな学生を獲得するめの重要なツールとなっています。
ただしリソースが限られていることから、今回は大学広報の視点から、ゴールに近づくための具体的なコンテンツ作成のポイントを探ってみましょう。

リソースやスキルがない中での優先順位

以前、YoutubeやSNSを活用する記事を作成しましたが、これはリソースがあってのこと。画像を作成したり、動画を作成する上で潤沢な予算や内製できる職員がいるとは限りません。

そのため、「他の大学がYoutube動画に力を入れ始めたので、うちの大学でも動画を作ろう!」「大学案内と付随して違ったパンフレットを作ろう!」など施策を立てる大学も多いかなと思います。

ただし、前述したようにリソースも限られることから動画やクリエイティブが続かず、Youtubeチャンネルが更新していない大学も多いのも現状です。

戸板女子短期大学も1,000人規模の小規模大学、職員も5名しか現状でクリエイティブに避ける人員も多くないため、全てに手を出していると全てが中途半端になってしまいます。

そのため、年度初めのクリエイティブの優先順位をつけて作成していきます。前提条件としては、シュミレーターからの出願状況をチャネル毎に分析していきます。

これは大学の規模感によりますが、リクルートやマイナビなどの進学媒体、資料請求、ホームページ、オープンキャンパスと出願に至るルートは様々です。

その中からゴール(出願)の確度が高いものから順番にコンテンツを作り込む優先順位を上げていきます。

効率よくかつ最大効果を狙う

戸板女子短期大学はオープンキャンパス来校からの出願率が70%を超えます。
更にいうと3回以上来校すると、出願は100%になります。

そのためにオープンキャンパスという最強のコンテンツを磨きあげ、再来校を狙う企画を作ります。
そこに集客するために、マーケティングコストのほとんどを「オープンキャンパス来校」に投下し、クリエイティブやホームページの告知コンテンツも最重要視しています。

オープンキャンパス来校だけを狙うWeb広告バナーを10パターン作り、ABCDEテストをグルグル運用しています。

YouTubeも同じで、イメージ動画を作るよりもより“オンラインでオープンキャンパス”に直結したコンテンツは未だに毎月実施しているのも同じ理由になります。

ゴールから遠い媒体は余裕ができてから

戸板女子短期大学といえば、女子大らしい大学案内やタブロイドですが、資料から来るオープンキャンパス来効率は20%でしかありません。

大学案内やタブロイドはある程度、型が決まっているのでそこに新しいコンテンツは無理には作りません。
大学案内やタブロイド、サブパンフといった自分が戸板女子短期大学のマーケティングをやり始めた時から5年が経ち、ここ数年はメインでは作っていないので既に“仕組み化”されています。

新しいアイデアは日々考えていますが、今後余裕が出来た時に作っていきます。

またその考えは進学媒体も同じです。

今後のマーケティングの考え方はどうなるか?

様々なメディアで

高校生のオープンキャンパス来校数が減っている

と言われています。進学を検討する上でオープンキャンパスに行かなくても、資料請求からの大学案内、ホームページ、新たにYouTubeなどで進学先を決めてしまう傾向です。

これは少子化により、ブランドやイメージで大学を決めてしまう高校生が増えて、下に落ちてこないこともあるでしょう。

そうなると、資料請求から直接出願することで大学案内や付属紙媒体、ホームページからのLINEなどのコミュニケーションツールからの情報発信が重要になってきており、ここ数年はこの新規チャネルの整備を行なっているところです。

大学はコンテンツが多いのですが、思い外リソースが足りませんし、マーケティングに明るい人も多くはありません。

その上で「他がやっているから、うちもやろう!」と思いつきの施策をやって効果が出ないことこそ辛いことはありません。全ての施策はゴールから逆算して、最大限の効果を出すマーケティングをやっていきたいものです。

最後までご覧くださり有難うございます。これまで20年間、コンビニやヘルスケアベンチャー企業でマーケティングやブランディングに携わってきた澁谷の経歴やストーリーはこちらをご覧ください。

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