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カンフー!キョンシー!ゾンビ!隕石!何でもありの便乗作品「少林キョンシー」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(499日目)

「少林キョンシー」(2004)
ダグラス•クン監督

◆あらすじ
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現世にさまよう霊を成仏させようと修行を続ける正義の白道士と、そうした霊を問答無用で消滅させていく冷酷な黒道士が激しく対立するさなか、邪悪なキョンシー大魔王が千年の眠りから目覚め、現世を暗黒の魔界に変えようと動き出す…。(allcinema.netより引用)
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“少林拳の達人たちがサッカーをやる”

という突飛な設定に加え、派手なカンフーアクションや当時としては高水準のCGや特殊効果で強烈なインパクトを残し、日本でも爆発的なヒットを記録した「少林サッカー」(2001)という映画をご存知でしょうか。

キャッチコピーは「君はまだ、究極のサッカーを知らない。」です。ちなみに日本では2002年に公開されました。

私は映画館で拝見しており、ストーリー自体はほとんど覚えていないものの、衝撃的なシーンの数々は脳に刻み込まれています。

そして「少林サッカー」のヒット後、日本では“少林〇〇”のような便乗映画や「カンフーハッスル」(2004)のようなカンフー映画のプチブームが到来しました。

少し調べただけでも

「少林少女」(2008)

監督は「踊る大捜査線」シリーズ等でもおなじみの本広克行氏、主演•柴咲コウさんと非常に豪華です。

「少林老女」(2008)

主演の浅見千代子さんは笑ってはいけないシリーズのおばちゃんとしても有名です。

そして今作「少林キョンシー」(2004)などが見受けられました。
日本では2005年公開っぽいです。

ちなみに配信などはないようで、私は池袋のTSUTAYAにて見つけました。

原題は「SHAOLIN VS. EVIL DEAD」で、本編には少林拳もキョンシーも見飽きる程に登場します。

なので日本の配給会社お得意の薄っぺらい内容を誤魔化すために“インパクトのあるタイトルを付ける”という戦法ではなさそうです。

むしろこの作品に「少林キョンシー」以外のタイトルは相応しくないでしょう。

主人公の白道士
演じたリュー・チャーフィー氏は多くのカンフー映画や「キル・ビル」にも出演しています。

詳しくは後述しますが映画としては、正直そこまで楽しめなかったです。(あくまで私個人の感想です。)

ド派手なカンフーアクションやワイヤーアクション、CGや特殊効果盛々の戦闘シーンは見応え抜群です。

中でも
『法術によって強化された子供たちのビシッと揃ったアクロバティックな演舞』や『キョンシーと呪符から生み出した少林少年たちを使った将棋バトル』、『水中での格闘シーン』、『クライマックスの法術バトル』等は目を見張るものがありますし、インパクトもあります。

しかしどうしても「それを見せたいだけ」に思えてしまいました。

『今のCG技術や特殊効果にカンフーアクションを組み合わせると、こんなすごい映像が撮れるんですよ!』

という作為的なものが感じられて、私はハマりませんでした。

この龍もそうなんですけど、法術によって現れる巨大な蜘蛛や虎、ゴーレムなどのCGは今見ると少々安っぽいです。

ストーリーもあってないような薄味なもので

なんか白道士と黒道士がいがみ合ってるなぁと思っていたら、突如よく分からんキョンシー大魔王が復活!10年以上続いた確執もなんとなく無くなり、大魔王を倒すために共闘する。

といった感じで

そこに白日(白道士の弟子)と黒月(黒道士の弟子)のラブロマンスや子供キョンシーを孕んでしまう白天(白日の弟)のシーンが中途半端に折り込まれ、ラストは隕石の衝突による爆発で終わります。

一体何を見せたいのかが分からなかったです。

黒月(左)と白日(右)
黒月は菊川玲さん似の美人で、白日は痩せたチャンス大城さんに似ていました。

『白天がトイレで子供キョンシーを産み落とすと、その勢いでトイレが爆発する』、『なんの前触れもなく隕石が落下して白道士も黒道士も生死不明の爆発オチ』など

おバカ映画として見られる部分もありますが内容が薄味なのでこれで二時間超えは少々キツかったです。

キョンシーがいるのに、それとはまた別のゾンビのような敵が登場するのも、どっちつかずというか一貫性がないように感じました。

他にもこんな少林〇〇もあるよ!という方は是非とも教えていただけると嬉しいです。

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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