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低評価だけど私は好きです!海外版コックリさんを堪能できる“ティーンズ胸熱ホラー”「呪い襲い殺す」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(553日目)

「呪い襲い殺す」(2014)
スタイルズ•ホワイト監督

◆あらすじ
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女子高生のレーンは友人デビーの突然の死に疑問を抱き、友人たちを誘ってウィジャボードで彼女の霊を呼び出そうとする。ところが、古い亡霊ボードに眠っていた邪悪な力を呼び起こしてしまったことから思いがけない事態に陥ってしまう。(映画.comより引用)
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Filmarksだと評価が☆2.9とあまり芳しくありませんし、海外の評価サイトなんかでもかなりボロクソに言われいますが個人的には相当面白かったです!
ちなみに製作費500万ドルに対して、興行収入は一億ドルを超えており、興行的には大ヒットを記録しています。

他の方の感想をみると「意外性がない」とか「ありきたりな展開」といった意見も見受けられます。ですがそういう意見も言い換えれば“王道”ということですし、好みの問題もあると思いますが私はかなり好きな作品でした。

“ウィジャボード”という日本で言うところの“コックリさん”的な遊び感覚の降霊術が題材となっていますが、このウィジャの設定がかなりしっかりしており、しかもその設定を随所で上手くストーリーにも活かしているのでそのあたりも非常に良かったです。

※ウィジャボード(ウィジャ盤)とは

娯楽として降霊術や交霊術を行う際に用いる文字盤で、1892年にはパーカー•ブラザーズ社が占い用の玩具としても発売しています。ウィジャ“Ouija”はフランス語で「はい」を意味する“Oui”と、ドイツ語で同じく「はい」を意味する“Ja”を組み合わせた造語。19世紀中盤に始まる心霊主義に起源をもちます。

とのことです。

みんなが手を置いているのがプランシェットというもので、コックリさんで言うところの5円玉です。
(ウィジャボードWikipediaより引用)

詳しくはこちらから↓

俳優陣は派手さは無いものの演技力が非常に高いので怯えや悲しみなどの繊細な部分をしっかり表現しつつ、常に緊張感をキープしているので物語が良い具合に引き締まっています。

その他にも演出やカット割り、更には映像や照明などの基本的な部分もレベルが高いです。停電して部屋が真っ暗になっても画がちゃんと見えるのは地味にありがたいです。

こういった基本的なポイントをしっかり抑えているので、内容自体に意外性やオリジナリティがそこまで無くても楽しめるんだと思います。

現在Netflix、U-NEXTで配信中の他、アマゾンプライムでもレンタルが可能です。

「呪い襲い殺す」という邦題は内容とあまり合ってはいませんが勢いがあって好きです。(amazonより引用)

◇親友デビーの突然の死を受け入れることができないレインはウィジャボードを用いて、友人たちと死の真相を確かめようとする。しかし、そこで親友ではない何かを目撃。それ以降、彼女たちの周囲で不可解な出来事が頻発する。

という王道のティーンズホラーです。

今作でのウィジャボードの設定としては

•墓場で遊ばない
•一人で遊ばない
•さよならを言う
•プランシェットに手を置き、遊ぶ人数の回数分回す
•掛け声は「私達の心は1つ。霊魂よ、きたまえ」

といった感じで、特に「墓場で遊ばない」と「一人で遊ばない」は後々めちゃくちゃ重要になってきます。

U-NEXTより引用

ものすごい派手な演出があるわけではないんですが、何か物が動くだけでも常に緊張感が漂っているので、絶妙なジャンプスケアも相まって結構怖いです。更には霊の実体はプランシェットの小さいレンズからしか見えないため、視界が狭く、急に霊が現れるのでこれまた怖いです。

主人公•レイン(amazonより引用)

突然自ら命を絶ってしまった親友デビーの住んでいた家に隠された秘密がポイントになってくるんですけども

デビーが越してくる40〜50年前、ドリスという少女が行方不明となり、霊媒師をしていた母親が怪しまれるも証拠は見つからず、未解決事件となったことが明らかになります。
なもんでウィジャボードで会話をしていたのはデビーではなく、ドリスの霊で、悪さをしているのは悪霊に取り憑かれたまま死んだドリスの母親の霊だったことが発覚します。

しかしです!

これまた王道中の王道の展開で、『実は悪霊に取り憑かれているのはドリスで、母親の霊はそれを食い止めていた』ということが分かります。

そんなこととは露知らず、母親の霊を消滅させ、悪霊となったドリスを解放してしまったレインたちはいよいよ窮地に立たされます。

この後半の怒濤の展開に一役買っているのがドリスの姉で今は精神病院に入っているポーリーナです。こいつが中々に狂っており、事実を全て知っていながらレインたちにドリスを救うよう頼み、事態を悪化させます。

「ドリスは自由だわ」、「助けると約束した」、「約束を守ればあの子も私のことを好きになってくれる」など我々の想像力を掻き立てるような意味深な言葉を錯乱しながら繰り返し、職員に取り押さえられます。

ポーリーナ役のリン・シェイ氏はこれまでにもありとあらゆるホラー映画に出演しており、『ホラー映画といえばリン・シェイ』となるくらいのホラー映画常連俳優です。

御年80歳。若々しいですね!
(リン・シェイWikipediaより引用)

個人的にはこの「ルーム•フォー•レント」が内容的にも、リン・シェイ氏を堪能するうえでもオススメです!

クライマックスはかなり胸熱な展開となっており、ここは誰が見てもテンション上がると思いますが、ラストはやっぱりありがちな感じでした。

ちなみに本作は試写会での評判がすこぶる悪く、全体の半分近くを再撮影したそうです。その際、当初キャスティングされていたエリン・モリアーティの出演シーンは全てカットされ、代わりにリン・シェイ氏が起用されたとのことです。似ても似つかないキャスト交代なので、おそらくは脚本自体も大幅に変更したのだと思われます。

エリン・モリアーティ
「ザ・ボーイズ」シリーズのスターライト役の印象が強いです。個人的にはかなり好きな俳優さんです。
(映画.comより引用)

前日譚にあたる「ウィジャビギニング~呪い襲い殺す~」もNetflixで配信中なので明日さっそく視聴しようと思います。ドリスとポーリーナのバックボーンが明かされるような内容だと嬉しいですね!

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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