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中国深セン教育事情

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イノベーション都市深センの発展は日本人にとって学ぶべきことが非常に多く含まれています。学校教育の教育ではなく、深セン人から学んでいきたいと思います。 また、深セン市が推進するST…
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#教育

「中国Edtechでは何が起こっているのか」イベント参加後のまとめ。創客教育のストーリーについて。

「中国Edtechでは何が起こっているのか」イベント参加後のまとめ。創客教育のストーリーについて。

2019年1月16日Plug and Play Japanの主催で「中国Edtechでは何が起こっているのか」というテーマのイベントが開催され、私は「中国深センの創客教育について」、以下の4項目に分けてお話させていただきました。

 1.創客教育とは
 2.創客教育のストーリー
 3.創客教育とエコシステム
 4.創客教育企業

このイベントに参加された、中国で開催のGET(教育科技大会)、GES

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ドローンスクールワークショップ

ドローンスクールワークショップ

深圳市龍崗区にあるドローンスクールにて、小・中学生向けのドローンのワークショップを開催しました。

ワークショップの構成は「飛行機・ドローンの歴史」、「ドローンの組み立て」、「DJIドローンのVRゴーグル体験」となりました。

ワークショップはほとんどが中国語で、一部英語という内容なので、中国語が得意な生徒に通訳として参加してもらいましたが、「問題は自力で解決する」というのが今回のイベントの主旨の

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vol.7 広州市STEM教育事情

vol.7 広州市STEM教育事情

今回は深センのお隣で同じ広東省の省都である広州市のSTEM教育に関する状況についてまとめます。

中国の教育というと中国共産党の意向で、国の決定事項をトップダウンで寸分違わぬ教育が展開されているというイメージを持ってしまうかもしれませんが、実情は全くの反対で、逆に柔軟性のあるシステムを採用しています。

中国では国全体としてのプログラミング教育やSTEM教育の必修化はまだ始まっておらず、 省、市、

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STEM教育の実践 Nanshan School Maker Faire(南山学校創客節)

STEM教育の実践 Nanshan School Maker Faire(南山学校創客節)

2018年11月17日、深セン市南山区の海上世界文化芸術中心にてNanshan School Maker Faire(南山学校創客節)が開催されました。School Maker Faireというのは、その名の通り学校のMaker Faire(DIYのお祭り)で、生徒たちがSTEM、アート、Make(メイク、創客)などの授業やクラブで作った作品を展示するイベントです。Maker Faire同様、作品

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vol.3 STEM教育の背景

vol.3 STEM教育の背景

深セン市(公教育)におけるSTEM教育を理解するには、深セン市の発展を理解する必要があります(高須正和さんの『メイカーズのエコシステム』や関連するWebの記事、ブログが非常に詳しいです)。

もともと世界の工場としてスマートフォンを代表とする電子機器の製造で成長した深セン市ですが、中国独特のコピー商品の製造の温床として暗躍した歴史もあります。そのコピー商品を安価にかつスピーディー(とりあえず使える

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vol.2 マインドセット

vol.2 マインドセット

前回の「中国深セン教育事情vol.1幼児教育」では、深センにおける幼児教育は過熱しており、月5万円もの投資が行われている事実があり、そこに見えてくるのは中国における苛烈な大学受験による強迫観念だけではないということをお伝えしました。今回はそのマインドセットについてプログラミング教育を例にとってまとめたいと思います。

中国深センの状況を理解する前に、日本の現状を改めて見直すことで中国がはっきり見え

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vol.1 幼児教育

vol.1 幼児教育

深センスピードともいわれる超高速で発展を続けるイノベーション都市深セン。深セン市が目指す教育、深センに住む人々が目指す教育とどのようなものなのか。私の住む中国深セン市の教育事情について書いていきます。今回は幼児教育について現地で感じていることをまとめてみました。

私の住む中国深セン市では、以前から常軌を逸しているとも言われる中国の大学受験(高考)、高校受験(中考)のためだけではなく、ここ数年は早

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