なべ

「深セン」×「教育」で何ができるかを日々考えています。世界に類を見ない深センの成長速度…

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「深セン」×「教育」で何ができるかを日々考えています。世界に類を見ない深センの成長速度、深センの成長を加速させるための深セン市政府の経済政策、教育政策、そこに暮らす若者たちのパワー。深セン市の存在そのものが私たち日本人にとって大きな教育リソースであると思います。

マガジン

  • 中国深セン教育事情

    イノベーション都市深センの発展は日本人にとって学ぶべきことが非常に多く含まれています。学校教育の教育ではなく、深セン人から学んでいきたいと思います。 また、深セン市が推進するSTEM教育、創客教育、プログラミングについてレポートしていきたいと思います。

  • 中国Edtechニュース

    中国のEdtech企業、ニュースを紹介していきます。

最近の記事

コロナウイルス感染拡大危機における中国の公教育におけるオンライン授業

2020年3月2日より中国全土で公教育におけるオンライン授業が始まりました。2月の段階で中国全土でオンライン授業が行われているとの報道もありましたが、実際は市町村によって対応が全く異なっていました。 1月24日から30日までが国の定める春節(旧正月)の連休だったのが、2月9日まで延長され、一般企業が再開可能となったら2月10日からすぐにオンライン授業を全面的にスタートさせたのは上海の隣の江蘇省蘇州市です。真っ先に動きそうで動かなかったのは上海で地方都市同様3月2日のスタート

    • vol.12 2019 深セン国際教育展覧会

      2019年11月3日から5日、深セン国際ICT教育展覧会(SIEE)なる展覧会が開催され他ので一通り見てきました。 まず会場の会展中心に着いたところ展覧会名のSIEEの文字は全く見られず、幼児教育に関する展覧会は実施されているとのことで同時開催かな?と思いましたが、どうやらテーマ通りの企業が集められなかったから、幼児向けの展覧会に変わっていました。深センの展覧会でもまだこんなことがあるんですね・・・。目立って面白いものはありませんでしたが、せっかくなので展示品の一部をご紹介

      • 埼玉大学STEM教育研究センターSTEMキャンプin深圳

        2002年からものづくり活動を通した教育を初めている埼玉大学STEM教育研究センターが夏の国際STEMキャンプと銘打って2019年8月に香港・深圳を訪れ、わかば深圳教室ではSTEMワークショップ、顔認証技術・自動運転技術で知られるAI企業センスタイム社訪問、深圳の夜を彩るLEDマッピングショーの見学のお手伝いをしました。 同センターのワークショップは2002年から長年の教育の蓄積があるだけに非常に学びの多い内容でした。このワークショップでのメイン教材となったのは同センターで

        • ハンディーファンプログラミング&はんだ付けワークショップ

          前回まではお掃除ロボットをプログラミングするワークショップを開催してきましたが、今回は暑すぎる夏の必須アイテムであるハンディーファンに基板を半田付けしてプログラミングしてしまおうというハンディーファンハックに挑戦しました。講師は今回も日本から来ていただいたOPENFORCEの河野先生。何回か参加している子供達からは「博士」と呼ばれている河野先生。今回も胸元にファンをつけた白衣姿で見た目だけでも子供達を喜ばせてくれます。 なぜか参加者は女子ばかり。ハンディファンはやはり女子ア

        コロナウイルス感染拡大危機における中国の公教育におけるオンライン授業

        • vol.12 2019 深セン国際教育展覧会

        • 埼玉大学STEM教育研究センターSTEMキャンプin深圳

        • ハンディーファンプログラミング&はんだ付けワークショップ

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        • 中国Edtechニュース
          5本
        • 中国深セン教育事情
          23本

        記事

          オンラインスピーチ教室「趣口才」Aラウンド資金調達完了

          中国のオンラインスピーチ教室「趣口才」がAラウンドで数百万人民元の資金調達が完了しのたとのこと。オンラインスピーチ教室と聞いても日本では馴染みがないと思いますが、中国ではスピーチ教室はメジャーな習い事の1つです。 人前で理路整然と話すスキルは、中国人にとって非常に重要なスキルの1つで話の内容ももちろん重要ですが、話すときの声、身振り手振りも含めて良いスピーチができることは能力の1つとして評価されます。 中国で中国人のセミナーやサロンでのちょっとしたスピーチや自己紹介を聞く

          オンラインスピーチ教室「趣口才」Aラウンド資金調達完了

          お掃除ロボットプログラミング&電子工作&華強北電気市場探検

          前回に引き続きOPENFORCEの河野先生と「お掃除ロボットのプログラミング&電子工作&華強北電気市場探検」ワークショップを共同開催させていただきました。前回は深セン市華強北のコワーキングスペースでの開催でしたが、今回は同じ華強北でも会場を変えて電子部品の調達も便利なSEGMAKERというメイカースペースでお掃除ロボットのプログラミング(衝突センサーと車輪の制御)とArduinoを使った電子工作となりました。 お掃除ロボットを分解しプログラムを書き換えることでブラックボック

          お掃除ロボットプログラミング&電子工作&華強北電気市場探検

          SenseTime のAI教育エコシステム

          顔認識AIのトップ企業として知られるSenseTime(センスタイム・商湯科技)が2019年5月に行なったAIサミットでAI教育を加速させるとの発表がありました。詳細についてはわからなかったので、センスタイム深圳オフィスを訪問し、AI教育関連商品と今後の展開について伺いました。 センスタイム深圳オフィスは、Tech系スタートアップが集まる深圳湾科技エコパークにあります。オフィスの一部分は訪問者のための製品紹介ブース、展示ブース、体験ブースなどがあり彼らの技術力を体験させてい

          SenseTime のAI教育エコシステム

          中国のリカレント教育×EdTech 「三節課」などのスタートアップ企業が注目

          2019年2月に中国国務院が「国家職業教育改革実施法案」発表して以来、中国のリカレント教育への注目がぐっと高まっています。 3月には教育局(日本の文科省)が高等教育における人工知能、ビッグデータ、インターネット関連の学科を2072学科新設し、同時に416学科の募集を停止するなど、教育機関の改革も待ったなしで行われています。 4月には市場監管総局などが時代を反映した新職業として人工知能エンジニア、IoTエンジニア、ビッグデータエンジニア、クラウドエンジニア、ドローンパイロッ

          中国のリカレント教育×EdTech 「三節課」などのスタートアップ企業が注目

          EdTechで日本は変われるか

          ここで紹介されているEdTech企業は非常に期待の企業ばかりですが、小中高生向けの現行の教育制度を前提としてサービスが多い点が気になります。 私は中国のEdTech企業のウォッチを続けていますが、現行の教育制度の改善ではなく、現在直面している教育上の社会問題を解決することなどにEdTechが期待されています。 時代の変化に対応するため、2018年から中国政府はリカレント教育へ力を入れ始め、リカレント教育系のスタートアップも非常に注目を集めています。 また大きな国土と経済格差か

          EdTechで日本は変われるか

          vol.10 深圳で演説特訓・記憶力養成サマーキャンプ叩き売りイベントに参加した!

          中国の教育市場(深圳)において「大脳開発」というのは1つの習い事のジャンルとして確立されており、ショッピングモールでも時々見かけることがあります。 今日は最強大脳の持ち主で世界記憶大師の蒋先生という方が、記憶力を2〜7倍に高める方法、3日で中学生の1学期相当の単語を覚える(1時間で40個)2日で国語の教科書を丸暗記する方法などの奥義を体験する親子参加プログラムが開催されるとのことで、どんなイベントなのか完全に興味本位で親子参加のところ一人で参加してみました。 まずは先生が

          vol.10 深圳で演説特訓・記憶力養成サマーキャンプ叩き売りイベントに参加した!

          SenseTime AI summit(商湯人工智能峰会)

          顔認識AIのトップ企業として知られるSenseTime(センスタイム・商湯科技)が5月15日に北京にて人工知能サミットを開催し、人工知能関連製品、スマートシティ、スマートヘルスなどに関する発表と同時に注目のAI教育の発表も行われました。 SenseTimeは『人工知能基礎』という高校生向けの人工知能学習用の教科書を発売していますが、今回は、SenseRoverシリーズという人工知能教育ロボットカーに関する発表がありました。 また、SenseStudyというプラットフォーム

          SenseTime AI summit(商湯人工智能峰会)

          vol.9 深センのSTEM教材「ELECFREAKS社:Smart home Kit」

           今回は深セン市で主にmicro:bitで使えるモジュールやキット、アクセサリーを開発、販売をしているELECFREAKS社の製品を紹介したいと思います。  最近では、micro:bitを使ってロボットカーを作るキットや、micro:bitとモジュールを繋ぎやすくするためのコネクターなどの製品は多くの会社によって発売されています。しかし、この会社の「Smart home Kit」はこれまでのロボットカーキットやもっと漠然としたモジュール類とmicro:bitをセットにした「

          vol.9 深センのSTEM教材「ELECFREAKS社:Smart home Kit」

          vol.8 人工智能教育

          2018年に高校生向けの人工知能教材の出版と人工知能の学習試験校として、上海の学校を中心に40校が公表され、中国の学校の新年度である9月から高校での人工知能がはじまることに驚いていたのもつかの間、今度は2019年春から小中学校での人工知能教育が始まるとの発表が2019年1月に報じられました。 中国教育部(日本の文科省)の「中小学校人工知能教育」発表会では、北京、広州、深セン、武漢、西安の5都市を試験都市とすることや、小学校3年生から中学校2年生までの教材(ロボット、STEM

          vol.8 人工智能教育

          「中国Edtechでは何が起こっているのか」イベント参加後のまとめ。創客教育のストーリーについて。

          2019年1月16日Plug and Play Japanの主催で「中国Edtechでは何が起こっているのか」というテーマのイベントが開催され、私は「中国深センの創客教育について」、以下の4項目に分けてお話させていただきました。  1.創客教育とは  2.創客教育のストーリー  3.創客教育とエコシステム  4.創客教育企業 このイベントに参加された、中国で開催のGET(教育科技大会)、GES(未来教育大会)、SmartShow(国際智慧教育展覧会)や香港・深センの現場を

          「中国Edtechでは何が起こっているのか」イベント参加後のまとめ。創客教育のストーリーについて。

          ドローンスクールワークショップ

          深圳市龍崗区にあるドローンスクールにて、小・中学生向けのドローンのワークショップを開催しました。 ワークショップの構成は「飛行機・ドローンの歴史」、「ドローンの組み立て」、「DJIドローンのVRゴーグル体験」となりました。 ワークショップはほとんどが中国語で、一部英語という内容なので、中国語が得意な生徒に通訳として参加してもらいましたが、「問題は自力で解決する」というのが今回のイベントの主旨の1つでもあったので、困ったら中国語か英語でスタッフに自分で話しかけたり、身振り手

          ドローンスクールワークショップ

          vol.7 広州市STEM教育事情

          今回は深センのお隣で同じ広東省の省都である広州市のSTEM教育に関する状況についてまとめます。 中国の教育というと中国共産党の意向で、国の決定事項をトップダウンで寸分違わぬ教育が展開されているというイメージを持ってしまうかもしれませんが、実情は全くの反対で、逆に柔軟性のあるシステムを採用しています。 中国では国全体としてのプログラミング教育やSTEM教育の必修化はまだ始まっておらず、 省、市、区単位での必修化が順次始まっています。 大学入試改革においても、2017年に上

          vol.7 広州市STEM教育事情