ひつじ

文章を書く人です。根が暗いのであんまり明るいお話は書きません。寝言みたいなもんです。音楽が好きです。
    • 知らない人

      知らない人

      • 3本

      長編の「知らない人」というお話を連載しています。

明日に変わる意味を

 青すぎる空と大きな入道雲のコントラストが目に痛い真夏。高校に行けなくなって初めての長期休みに入った僕は、じっとりと全身にまとわりついていた後ろめたさから解放さ…

金木犀の匂い

僕と姉は二人で一部屋、古いアパートの八畳間を与えられている。僕は中学1年生、姉はもうすぐ高校を卒業するという歳なのだから、さすがにそろそろ一人だけの部屋が欲しい…

自作曲のセルフライナーノーツになる予定だったもの(その5)

以前こんなことをしていたのを忘れかけていましたが、ちょうど車の点検来てて暇だし続きやりますね。 その4はこちらです。もしよければその3以前も、あわよくばその1から…

屋上には出られなくても

「今日も関口はサボりか?」 定年間際の担任が半ば諦めたように漏らす朝のホームルーム。夏休み明けの教室にはまだ休みボケの抜けきらない弛んだ空気が漂っていて、担任の…

午前の保健室、ふたりの帰り道

高校受験は頑張ったと思う。10歳上の兄が卒業した憧れの高校に自分も入りたくて、頑張って勉強して、面接練習もして、学年トップで入学した。それがどうだ。2年生の夏休み…

ハ調のワルツに両手をつけて

「翔太、お前に頼みたいことがあるんだけど」 朝一の講義が終わって早々に声をかけてきたのは、同期で中学校からの友人の春馬だった。 「何?」 「来ればわかる」  僕は頭…